アニメ研究家リュードー的「アニ評論」


秋アニメ⑧ 『DRIFTERS』
 


【カテゴリー】
 歴史アクション

【放送局】
 MX


【制作会社】
 HOODS DRIFTERS STUDIO

 

【概要】

 ヤングキングアワーズで連載中のマンガをアニメ化した作品。関ヶ原の戦いで敗走中に異世界へ迷い込んだ戦国武将・島津豊久をはじめ、古今東西の偉人・英雄たちが次々に召還され、そこで繰り広げられる戦争を描いた歴史ファンタジー。監督は「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズディレクターの鈴木健一さん、シリーズ構成・脚本は「グリザイアの果実」の倉田英之さん。

 

【ストーリー】
 西暦1600年天下分け目の大戦「関ヶ原の戦い」。 薩摩島津家の武将、島津豊久は身を挺した撤退戦の後、 死地から抜け出し一人山中をさまよっていた。 降りしきる雨の中、たどり着いたのは無数の扉のある廊下のような部屋。豊久はそこにいた謎の男『紫』を問いただす間もなく 石扉の向こう側へと送り込まれてしまう。そこはオルテと呼ばれる国家が支配する世界、 人間とデミ・ヒューマンと呼ばれる「人ならざる」ものが暮らす異世界だった。 異なる時代から先に流れ着いていた織田信長、那須与一ら歴戦の英雄とともに豊久は揺らぐことのない武士の思想で異世界の戦場を疾り駆けていく。

【視聴評論】

≪ストーリー≫
・うぉーーーー!!おもしろい!!このごった煮感が最高♪当然原作を全く知らないけどこんなエッジの効いたストーリーは他の作品にはないよね!

 

・ただの和モノ歴史ファンタジーかと思ったら、なにこれ?!島津豊久、織田信長、那須与一、安倍清明、源義経とかの歴史上の人物だけかと思ったら、太平洋戦争で活躍した撃墜王と呼ばれるゼロ戦乗りの菅野直とか、もーーーぐちゃぐちゃ。www 

 

・こんなナイスキャスティングを考え付くなんてすごすぎる♪しかも、時代も戦術も全く異なるキャラクター達をどう1つのステージにまとめるのかって思ったらまさかのこれらの登場人物が敵味方に分かれて国取り合戦するだなんて。原作の平野耕太さん、最高だね!脳の中がかなり異次元。ww

 

・それにハンニバルとかジャンヌダルクとか西洋の歴史上の人物までキャラクターとして登場するなんて、異種格闘技にも程がありすぎてワクワクドキドキしかしない!だって、全くストーリの展開が読めないし、キャラクター達がどうこれから個性を発揮してくるか全く想像できない。

 

・さらにファンタジーの王道である、ゴブリンやエルフ、ドラゴンまで登場するって。もーー笑うしかないっしょ。史上最強のごった煮ファンタジー♪←最高の褒め言葉

 

・良作と呼んでいるものって、ストーリーの面白さやセリフのチョイス、キャラ設定、ステージングなどの全ての構図が割りとキレイだったり1つ飛び出ていたりするくらいだけど、ここまで全てが飛び出すぎていると面白さしかないね!普通のアニメを見てる感覚ではないね。このいい意味での裏切られ方は。ww

 

・今期はたくさん良作があるけど、これは1つ別の枠で良作かなー。だって他の作品と比較できないんだモノ。全部において違いすぎて。w

 

・それぞれの時代の中で生きていたキャラクター達が、1つのゲートをくぐり同じ異次元の世界に降り立つ。いやー、この発想なかったわー。

 

・まだ島津豊久と織田信長、那須与一とかメインキャラの戦闘シーンでの技や戦い方しか見ていないけど、これからの展開でそれ以外のキャラクター達がどう史実に基づいた面白い戦い方をしてくるか本当に楽しみでならないね♪

 

・オルテ語を字幕で表示しているのに、副音声で日本語に変換して放送するって、メッチャ手間かかっているしウケる!!こーゆー遊びいいねーー。

 

・黒王が攻めてくるシーンは、ゴブリンやドラゴンまででてきて、なんだかロードオブザリングに見えてきたし。www しかも空中に浮かぶ炎の目みたいのはまさにロードオブザリングだし。いやーーユーモアありすぎっしょ。

 

・あと黒王のフォルムが、スターウォーズのダースシディアスに見えてきたんだけど俺だけ?!ww 

 

・ちょいちょいでてくるギャグ&オチのシーンが絵のタッチを変えていてかわいい。全般ハードな絵面だからこれがでてくると癒される。ホッとできるよねー。視聴者の気持ちになってもらえているのがいい。ここまで考えて作っているのか?!

 


≪描写≫
・とにかくこの手法に驚いた!!他の作品にない描き方。顔の力強さを線や陰影で見事に描き出していて、最近主流になっているキレイ系では全くなく、男臭く埃っぽさを感じるのがとってもいいね!!!

 

・戦闘シーンでリアルに首をはねたり血が飛び散ったり、刀で斬りつけ体を真っ二つにしたり、こーゆー重要なシーンを足元や刀、シルエットだけで誤魔化さず本当にえぐいほど細かく描写しているのが個人的に素晴らしいと思う。最近は見ている子供の影響を考えてこーゆーエグイ描写を避ける制作会社が多いのに。でも、こーゆーことは必要だと思うね。だって、刀で切ったらどうなるか、銃で撃ったらどうなるか、っていうことをはっきりと知る事ができるんだもん。

 

・カバネリは内臓まで出たりしたけど、そこまでは今のところないけどこーゆーリアル描写とってもいい!アニメとして制作に手間もかかるけどクリエーターさんや制作陣の意気込みが伝わるよね。

 

・3DCGを多用していて奥行き間や立体感が普通に見ていても楽しめるのが素晴らしい!

 

・戦闘シーンで黒王軍が攻めてくるときのゴブリンの大軍とか1体1体をリアルに描いていたり、武器も丁寧に作りこまれていたりしてCG万歳!!って感じの絵だよね。じゃなきゃこれぐらいの迫力は出せないよねー。

 

・カット代わりが素晴らしい!ドローンで空中撮影しているようなカットから森の間を走り抜けるキャラクターの目線のカットとか絵に動きがあって躍動感満載♪

 

・随所に出てくるギャグシーンでのSDキャラやユル描写がこれはこれでカワイイ。1話の中でいろんなバリエーションのある絵がでてくるのが最高だね。

 


≪音楽≫
・OPからEDまで本編含め全般ハードな感じでとっても作風に合っていていい。

 

・SEやBGMがかなり拘っていて、戦闘シーンでのSEなんかもいちいち細かくてカッチョいい♪これもっと重低音聞かせて5.1chで聞きながら見たら最高だろうなー。

 


【ターゲット】 10代~40代(歴史好きな人向け)


【おススメ度】 ★★★★★


【番組HP】 http://www.nbcuni.co.jp/rondorobe/anime/drifters/index.html