アニメ研究家リュードー的「アニ評論」


春アニメ② 『坂本ですが?』


【カテゴリー】
 学園ギャグ


【放送局】
 TBS


【制作会社】
 スタジオディーン


【概要】
 佐野菜見さんがハルタで連載していたマンガをアニメ化した作品。挙動のすべてがスタイリッシュでクールな男子高校生「坂本」の、学園生活を描いたギャグマンガ。監督は「銀魂」の高松信司さん、キャラクターデザインは「薄桜鬼」「らんま1/2」の中嶋敦子さん、主人公・坂本の声は、緑川光さん。


【ストーリー】
 クール、クーラー、クーレスト高校生の登場! クールな高校生坂本の学園生活を綴った物語。学校中の注目を集める一人の生徒・坂本。彼にかかれば、ただの反復横跳びは、秘技「レペティションサイドステップ」へと変貌し、上級生からの「パシリ」は、「おもてなし」へとクラスチェンジする。そんな彼のクールな一挙手一投足から目が離せない展開が繰り広げられる。


【視聴評論】

≪ストーリー≫
・とにかく意外性ばかりで面白い!!ギャグアニメっていうとどうしても狙ったコテコテギャグが多いけど、クールな美青年高校生の1つ1つがクールな挙動なのにそれがどうしてかクスクスと笑えてくるストーリー展開がたまらない。

・爆笑を狙うのでなく、15秒に1回くる坂本のカッチョよい行動がふつふつと笑いを誘う構成がかなりすき!

・彼を貶めようとするダメなライバルたちがヒガミながらも冷静に坂本の行動を実況することで、坂本面白さを引き立てているところが本当によく計算されているなーって思う。

・これって、ギャグアニメのジャンルには入れているけど最近はやりの大人アニメって感じがする。爆笑を誘うのではなく、小さな山をたくさん作ることで作品を飽きさせない工夫が素晴らしい!

・坂本に対抗する生徒が坂本に負けて、しかも彼に少し憧れてしまうっていう展開が好き。

・意地悪をされた後の坂本のクールで超カッコいいシーンをどうやって考えたのか知りたいくらいバリエーションに富んでいて面白い!! いやーーー、まじおもろいね。

・美青年&クール&ギャグってトライアングルが一見ミスマッチだけど、この作品は美味くまとまっているのが感心する。


≪描写≫
・OPやENDなど学校の校庭の隅で3人がずっとバレーボールをしながらトークを展開するシュールな絵作りが笑える。

・とにかく絵がキレイ!!めっちゃディテールも細かく描写しているし、ギャグアニメでここまで細部にこだわるだなんて、クリエーターさんらの熱いものを見ていて感じる。

・坂本が美しくかっこよく輝くシーンでの表情や体の使い方の描き方がリアルだし、だからこそ余計にバカバカしくもこの世界にハマってしまうんだと思う。ww

・雑誌紙面や携帯画面、新聞紙面とかのドットで表されるものをよりリアルに描き出しているのが芸が細かすぎ!!こーゆーーーのがアニファンにはたまらない。


≪音楽≫
・BGMの使い方が本当に効果的。ギャグアニメだとコミカルな音を使いがちだけど、普通にドラマ的な環境音やより感情を表現するようなシンプルな音楽にすることで、坂本のセリフや動きを効果的に立てている点が素晴らしい♪

・いきなりクラシック的なBGMになったりするのが、いやーーー音響効果まで計算されているっていうか、遊んでいるなーーーって思う。そのクリエーターの楽しんでいる感じが見ているほうにも伝わってきてワクワクする。

・ギャグアニメとしてはもったいないくらいのSEなどの丁寧な使い方。



【ターゲット】 10代~40代(ギャグアニ好きな人必見)


【おススメ度】 ★★★★★


【番組HP】 http://www.tbs.co.jp/anime/sakamoto/


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