今年観た映画のパンフレット。今回は「君たちはどう生きるか」。言わずとしれた宮崎駿監督の最新作です。事前情報がまったくない状態で8月11日(金)山の日に鑑賞しました。

 火事で母親を亡くした少年眞人(山時聡真)は、父・勝一(木村拓哉)と共に東京を離れ、亡き母の実家(?)の広大なお屋敷「青鷺屋敷」に引っ越してくる。そこには、母の妹で勝一の後妻の夏子(木村佳乃)が待っていた。転校先の学校に馴染めずにいた眞人は、自ら頭に傷をつけて、いじめられた風を装う。そんな日々を送る中、眞人は「青鷺屋敷」で人と青鷺の姿を行き来するサギ男(菅田将暉)と出会い、時空が入り乱れる奇妙な鳥がいる不思議な世界に導かれて行って、という話。

 宮崎駿監督の自伝的な意味合いが強いという情報があるけど、具体的に「どこが」という説明はもちろんない。そもそもがファンタジーな映画なので、自伝的な面に目を向ける必要はないのかもしれない。それでも、俗物的な性格の父・勝一との関係や、異世界にいる様々な女性との関係など、いろいろと穿った見方ができる作品になっていることは確かだろう。でも、そういった側面があるからかもしれないが、完成度という面では物足りなさを感じてしまいました。

 最後に。パンフレットですが、資料的な価値が低く面白くない作りですね。40ページある中で文字の量が極めて少ない。巻末のクレジットと主題歌「地球儀」の歌詞、あとは冒頭の紹介文と「作品解説」および「長剣企画覚書」。文字があるのはこれらと表紙を合わせた10ページ。クレジットと歌詞を除くと6ページしかない。うーむ。物足りないですよ。