北京 3日目
7月3日の土曜日は、本当にぐったり。
日中40度近い中、熱中症にかかりそう。
夜ごはんも食べずにぐっすり。
日曜日は朝5時起床。
そして6:15には市場に。
骨董品を考えると寝られない。不思議。
ゴルフ好きな人はゴルフをウキウキ暑い中、まったくおなじ。
私、ただ遊んでいるのは厭です。
仕事になることが好きです。
こんなにドキドキ。
お金の掛からないギャンブルなんて、魅力的でない。
買い付けは一個一個思いがあり、
これはいくらでいくらなら売れると、一瞬でひらめく。
ここでも相変わらず中国人パワー。
駆け引き合戦。
決して私、負けません。
いい勝負をします。
それなら売らない、買わない。
でも時には本当に売らない。
最後の交渉で決裂することもあります。
本当に不売、不売もあります。
日曜日は昼の食事も取らず、買い付け。
夕方市場は終了。
今度は骨董商の倉庫へ行く。
規模が大きい。
昔、私が知り合った時は社長も一生懸命、汗まみれ。
今じゃ大きなウエハウスを何棟ももって、
ガレージにはポルシェカイエン、メルセデスなど最高車種。
そしてベンツジープが、そして車がずらり。
世界中に輸出している。
ここでスマートな中国人青年。
英語が堪能。
メガネをかけ、オシャレなシティボーイ。
Mr.デーヴィットと私達呼んでいる。
ピストンバーゲン、ピストンバーゲンと言っていた。
パーフェクトとはいかないが、他の中国人よりスムーズに買い付けは成立する。
これはキャンセル、こっちにするという、我がままも笑顔で応えてくれる。
次は27歳。
汗と埃にまみれた青年。
この男もオーナー。
迎えに来て、私達の買い付けが終わるのを外の車でずーっと待っていた。
約束の時間を一時間半以上過ぎて、
もう今日キャンセルしようかとスタッフが言う。
でも他の会社(倉庫)の前でずーっと待っていた。
よし行く。
もう夕暮れ近く。時計見ると6:30。
彼の倉庫へ行く。
埃っぽい畑道を30分位車で走る。
エアコンなし。
熱風が身体にまとわりつく。
あぁ。
彼の倉庫も2000坪くらいある。
話によると300万お金をためて、あとは銀行から借りて買った。
中には古いものがぎっしり。
私は彼のところで古い家具をハクリ(塗装などを落とすこと)、
元の木の質感を出して、これペンキを塗るより相当手間が掛かる、
私の家具屋のデモデでも皆頑張ってやっている。
その家具、テーブルを私は見つけてどんどん買った。
確かに安くはないが、日本やヨーロッパと比べるとそれはそれで嬉しい。
27歳でエアコンのない車に乗り、
汗と埃にまみれて・・・彼のタフさに脱帽。
先ほどのデービットと比べると間違いなく彼は成功するだろう。
英語が話せるばかり、彼は洒落た人生を歩むが中国人本来のパワーはない。
私は後者の彼が好きだ。
このあと私達はイオンモールにある弊社系列店のとんかつ屋、
富金豚に行かなくてはならない。彼が送ってくれる。
この場所から高速道路で2時間。
熱風のバンに乗り込んだ。
暑い暑い、なかなか着かない。
彼は出よう出ようとして、渋滞の中を車と車の間を通り抜け、
やっと目的地に着いた。
私達のとんかつ、食べていってよ。
謝謝、でも家族が食事を。
そして倉庫で待っているので。
Tシャツも埃と汗、顔も少しすすけている。
先ほど強い強い値切りに顔を赤くして、
出来ない、出来ないといっていた。
でも今見ると、この男、本当にいい男。
日本人にこんな若者がいるだろうか。
日本人どうすればいいのか、と考えさせられた