松男と浅田次郎さん | 中島武オフィシャルブログ「中島武日記」Powered by Ameba

松男と浅田次郎さん

高校の応援団時代の友人・鈴木松男が死んでから三ヶ月・・・。

今日納骨だった。


晩年は酒びたりで身体中アルコール。

酔ってはよく電話を掛けて来て、訳のわからないことを言っていた。

この男、親類のオジサンが立川のヤクザの親分、小西のおやじさん。

可愛がってもらっていた。

あまりケンカは強くないが、オジサンの名前で肩で風を切っていた。


私に会うと、中島、その筋とか、チャイニーズのマフィアとか、狙われてるだろう。

俺は知っている、ある情報からな。

なぁ、中島。何かあったら俺が出るよ。お前の為ならヤバい目にあってもいい。


松男、ありがとう。

酒びたりで夢のようなこと、頭に浮かんで、俺を助けたと言うが、

松男、そりゃ嬉しいが、映画の見過ぎだ。

高校時代、あまりにチャラいことをしてたので殴ったことがある。

俺、中島に殴られた・・・とずっと言っていた。でも嬉しかったよ。


それからもう一つ、中島、お前のことを小説にする。

また訳のわからないことを言っている。

中島、浅田次郎を知ってるか?あの男にお前を書かす。

浅田次郎がお前に会いたい・・・何を、バカ。

俺は次郎とはいとこなんだ。

そうかそうか、松男、そんなことがあったら頼む。

俺のことを書いてくれと、浅田次郎に言っておいてくれ。


松男の納骨か。


新所沢の霊園で行われた。

ご家族、ご親戚、分かれた奥さん、そして高校の応援団。

松男が土の中に。

食事会のときに、一人、どこかで見たことのある方がいた。

松男がいとこと言っていた、浅田次郎さんです。


あの、私、中島と申します。

あぁ、中島さんのことはよく松男が自慢していて、何度もお名前聞いてます。


松男、ありがとうな。

俺のために一生懸命、いとこの浅田さんに話をしてくれたのだろう。

お前は夢の中でマフィアや暴力団から中島武を守ってやらなくては・・・

病気の身体を奮い立たせていたのだろう。本当にありがとう、松男。


酔いどれ松。

ゆっくり休んでくれ。


俺になんかあったら、助けに来てくれ。

頼むなぁ。


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