話は続きます。私とNさんの会話は、その一言で終わり、気がつくと私は外で宙に浮いていました。春めいた風が心地よかったです。あたりは、家の近所で高台に並ぶ家々や、その間の膨らんできた蕾のある桜や様々な木が青く明けてきた空の下、クレーの絵を見るようでした。アストラル体の身体には、もちろん目もついていないのですが、視力は2.0どころか5.0くらいある感じで、木の枝の細かい部分も遠くからしっかりと見えているのです。木や家々の手前に、ピンクのイルミネーションが、気球の屋根のようなドーム型を描いて光っていました。
こんなところに気球?と一瞬思ったのですが、球状の光がラインに並んでいるだけで、気球ではありませんでした、。
