高校3年の時の秋頃から、私は段々と訳のわからない感覚に自分が落ちいるようになります。体も何と無く吐き気がしたり、その頃から自分の好みもすっかり変わり、黒い服がいつも着たかったり、食べ物の好みもいままで
絶対食べなかったようなものを食べたりしはじめます。そして、部屋を模様替えして、部屋を全部囲うように、家具を配置しはじめます。ドアの前すら何かを置き、出入りがギリギリできるように、まるで箱の中で過ごす感じでした。体力もなくなり、何もする気がしないのです。

なぜこんな風になってしまったのでしょう。訳がわからないまま、お雛様を観ていると、お内裏様の唇のところが、涙を流しているように、紅がすこし流れているのです。そしてどこからともなく声が聞こえてきました。「私がとり憑いているからよ。」と。
それって、いったいどういうことでしょう。私は完全、パニックで自分で自分が怖いし、ともかくその霊と自分を引き離したいのですが、それをしてはいけないような、自分の意思というのが、なくなってしまったようでした。