子供を慈しみ深く育てる

 

 今放映されているNHKの朝ドラ「ブギウギ」は、以前観ることができなかった「まんぷく」とともに毎日楽しんでいる。その「ブギウギ」では、スズ子が最愛の夫愛助(実際は愛之介?)の忘れ形見である乳飲み子を育てながら彼女の大ヒット曲「ブギウギ」を歌う場面を迎えている。

 

 今週はスズ子にインタビューしていた週刊誌記者によるいい加減な記事に憤慨した娼婦たちの元締め役の女性が楽屋に乗り込んできていたが、私たちの子供の頃には生きるためにやむを得ず進駐軍の兵士たちに身を売りながら生計を立てている女性たちがおり、それをパンパンと呼んでいた記憶がよみがえる。

 

スズ子は彼女らの誤解を解くため、付け人の反対を押し切って彼女らのアジトに乗り込む様子が演じられていたが、これには彼女の性格がよく表れているように思われる。

 

今は亡き愛助との愛の結晶である愛娘に対する彼女の愛情の深さが随所に表現されているが、この日の場面でもそのことを強く感じさせられた。

 

 折しもこの夜のニュースでは、又してもばかな親による子殺しのニュースが報じられており、何で幼気(いたいけ)な我が子を相手にこのような残虐な事件を起こすのかと、暗澹(あんたん)とした気持ちになる。

 

今回は四歳の幼児に自動車用の不凍液を飲ませて中毒死させた疑いが持たれており、その異常とも言うべき行為に呆れ果てるとともに、殺されてしまった幼児の哀れさを思うとやり切れず、その親の心情をどうしても理解できない。

 

 このようなばかな親による子供への虐待行為が後を絶たないが、朝ドラの主人公スズ子が深い愛情を子供に注ぎ慈しみながら育てている情景は、これらの親に届かないものだろうか。そんな願いを強く抱きながら、特に今週のこの朝ドラを観ている。

 

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