2023/6/30投稿


近鉄の先発はエースの野茂英雄。今シーズンもすでに16勝をあげる活躍をしていた。


対する福岡ダイエーホークスは若田部健一。今年のドラフト1位で、ここまで9勝をあげていた。


近鉄の攻撃から試合は始まった。夕焼けに染まる平和台球場が神秘的でした。

「正木、ちょっとトイレ行ってくるわ。」

道中がこのタイミングでトイレに行くと言い出した。昔から間の悪さは変わらない。

「はいはい、どうぞ!」

「悪い悪い、ビール🍺飲んだからしょんべんちこなった。」

まったく何弁が分からん会話であった。(^^)


「途中で焼き鳥買ってきたわ。」

道中がトイレから戻ってきた。ちょうど野茂が投球練習を始めたタイミングなのに、相変わらず“間が悪い”。

「お前なあ、なんでいつも間が悪いねん💢」

「しゃあないがな。漏れそうやってん。」

もう怒る気も失せてしまった。早く座ってくれ!!


試合は投手戦で、1時間で4回の表まで進んだ。シャッターチャンスを逃すまいと最前列まで来たら、向こうから近鉄バファローズのストッパー『赤堀さん』がブルペンまで向かった。

「わぁ、正ちゃん。赤堀やで〜。」

田島くんまで変な関西弁を使い出した。

「まだ4回やのに、もう準備するんやね。」

だいたいストッパーって7回くらいからって思っていたので、目の前を横切ったのでビックリしてしまった。(*^^*)


『はいそれでは皆さん、ホークスダンシングショーの時間です。マスコットキャラクターのハリーホークくんと一緒にホークスを盛り上げましょう。』

ボンボンを持ったチアリーダーもグラウンドいっぱいに広がり、試合を盛り上げていました。


『ジェット風船は如何ですか?』と売り子さんが売りに来た。もちろん、ジェット風船は記念に飛ばさないといけないから3人ともジェット風船を買った。7回裏のホークスの攻撃前に、ホークス応援歌『いざゆけ若鷹軍団!』が流れた。

玄界灘の潮風に 
鍛えし翼たくましく 
疾風のごとくさっそうと 
栄光をめざしはばたけよ 

いざゆけ無敵の若鷹軍団 
いざゆけ炎の若鷹軍団 
我等の我等の 
ダイエーホークス♬


行き詰まる投手戦、8回裏に広永選手のホームランでホークスに1点が入った。ライトスタンドは大盛り上がりだったが、僕たち3人は近鉄ファンに囲まれた内野席。心の中でガッツポーズをするのが精一杯だった。\(^o^)/


いよいよ、今年で引退を表明していた“中年の星”門田博光の最終打席だ。


この金網から精一杯写真に収めた。具体的な内容は翌日の紙面にこう書かれていた。


近鉄バファローズバッテリーの粋な計らいに、プロ野球っていいなと改めて思った。


試合は福岡ダイエーホークスが近鉄バファローズを1対0で破った。新人の若田部健一の完封勝利だった。(*^^*)

平和台最終戦と言うことで、選手全員がグラウンドを回って手を振ってくれた。


「門田、エエぞ!」
「若田部、ナイスピッチング」

福岡ダイエーホークスナインはグラウンドをゆっくりゆっくり手を振りながら回ってくれた。


「いやぁ、今日の試合はおもろかったな。」

道中が興奮気味に話す。

「いや、まじ門田さんと野茂の対決はサブイボでたわ。」

サブイボって自分で言って、自分で笑ってしまった。ナイス、プロミス。

「正ちゃん、写真とろか。」

と田島くんが言ってくれたので、1枚パシャリ。(*^^*)


最後は3人で近くの屋台でラーメンを食べて、今日の試合の事を語り尽くし、家路につくのでした。………続く


『感想』
野茂と若田部の投げ合い、門田さんの引退試合、広永さんのホームランで試合が決まる投手戦でした。赤堀や村上、ブライアントなど往年の名選手がとても近くで見れた平和台球場が懐かしいですね。( >д<)、;'.・