夕闇迫る雲の

いつも一羽で飛んでいる
鷹はきっと悲しかろう
音も途絶えた風の中
空を掴んだその翼
休めることはできなくて


心を何にたとえよう
鷹のようなこの心
心を何にたとえよう

空を舞うよな悲しさを



雨のそぼ降る岩陰に
いつも小さく咲いている
花はきっと切なかろう
色も霞んだ雨の中
薄桃色の花びらを
愛でてくれる手もなくて



心を何にたとえよう
花のようなこの心
心を何にたとえよう
雨に打たれる切なさを



人影絶えた野の道を
私とともに歩んでる
あなたもきっと寂しかろう
虫の囁く草原を
ともに道行く人だけど
絶えて物言うこともなく



心を何にたとえよう
一人道行くこの心
心を何にたとえよう
一人ぼっちの寂しさを



静かな歌声で孤独を抱える心を歌った「テルーの唄」。 少し前にはなりますが、テレビやメディアで聞いた記憶をお持ちの方も多いでしょう。


 「ゲド戦記」は同じ名前の小説の第三巻「さいはての島へ」を原作としたジブリ映画です。

この唄を歌うテルーはこの映画のヒロインで顔にやけどの痕がある少女です。 両親に虐待され捨てられたという辛い過去を持っており、劇中ではテナーという女性の元で暮らしています。 この過去の経験からかなかなか他人に心を開こうとはしません。 


心に闇を抱える主人公・アレンのことも最初は嫌っていました。ですが彼にも辛い過去があったことを知り、少しずつ距離を縮めていきます。 彼女は人間ですが竜の化身という一面を持ち映画でも終盤その正体を現しました。


人間は孤独や悩みを抱えると、周りにあるものから共通点や解消する答えを見つけようとするものです。 

この歌詞もふと空を見上げた時に飛んでいた鷹から、自分との共通点を見出そうとしたのではないでしょうか。


今回の記念ブログは『テルーの唄』でした。次は9800投稿でお会いしましょう。ってかしょっちゅうでてますね。引き続き、頑張りまーす。

              ひろあき