河内貯水池(かわちちょすいち)は、福岡県北九州市八幡東区二級河川板櫃川本流上流部に建設された、河内ダムによって形成された人造湖



官営八幡製鉄所の鉄鋼増産態勢に対応するため、需要が増大する工業用水確保を目的として建設された。


完成以来現役で稼働しており、南河内橋とともに土木学会選奨土木遺産に認定されている。北九州国定公園に指定されている。


1914年、第一次世界大戦による鉄鋼物の需要増加に対処するため、八幡東区から小倉北区を流れる板櫃川(別名・大蔵川)を堰きとめ、1919年に着工、1927年に竣工した。


官営八幡製鉄所の土木課長だった沼田尚徳が中心となり、設計・施工に当たった。


堰堤は高さ43.1m、幅189mで、石造りの立派な造りであり、着工当時は東洋一の規模と言われた。


ほとんど人力で工事は進められ、延べ90万人が動員されたが、一人も殉職者は出なかったという[2]


以降現在まで目立った水漏れは無く、貯水池は現役で稼働しており、日本製鉄九州製鉄所八幡地区(旧・八幡製鐵所)への工業用水供給を続けている。


2007年(平成19年)11月30日、近代化産業遺産(鉄鋼 - 八幡製鐵所関連遺産)に認定された。


南河内橋やつり橋などが存在し、北九州市の観光名所の一つである。


下流には河内桜公園が整備され、近辺には河内藤園を始め、河内温泉あじさいの湯、皿倉山河内登山口などがある。……続く