続いて、奥田民生の登場だ。パフィーの二人が
充分休んでから行こう
「民生さ〜ん!」
と呼びかけ、スタスタと麦わら帽子に半ズボン、草履というラフなカッコでの登場だった。
「いゃ、いゃ、いゃ、すごい熱気だね、福岡!」
パフィーに民生さんまで加わり、会場のボルテージも一段と上がる。
「民生さんは、昨日あれからどうしたんですか?」
とパフィーの亜美さんが質問。前日から民生さんも会場入りしてたようで、打ち合わせの後に消えた民生さんがどこに出掛けたのか気になる様子。
「もちろん、長浜ラーメンを食べに行ったタイ!」
会場から福岡の話題や長浜ラーメンと言う言葉が出ると、ドカーンと大爆笑。森尾さんも、吹き出していた。
パフィーの二人が手を振りながら会場を後にした。いよいよギター🎸を持った民生さんのライブは、ヒット曲『愛のために』から始まった。
となりの席ではフケた男が
さんざんからんで人生語る
どっかで聞いた事ある話だ
思えばあいつは昨日も来てる
おっさんあんたはそう言うけれど
いろいろややこしい世の中で
雨にも風にも夏にも負けず
明るい日本の見本となった
充分休んでから行こう
いちいち道草して行こう
残りの福をみなもらおう
イエー
ここらへんで そろそろ僕が
その花を咲かせましょう
愛のために あなたのために
引き受けましょう
あー 燃えてるんだぜ 僕ごのみの
ワールド オブ ワールド
さすがは民生さんと言う感じで、『民生ワールド』に観客が一気に引き込まれたようだ。そして、僕が好きな民生さんの『イージューライダ』でライブは締めくくられた。
何もないな 誰もいないな
快適なスピードで
道はただ延々続く
話しながら 歌いながら
カレンダーも 目的地も
テレビもましてやビデオなんて
いりませんノンノン僕ら
退屈なら それもまたグー
名曲をテープに吹き込んで
あの向こうの もっと向こうへ
僕らの自由を 僕らの青春を
大げさに言うのならば
きっとそういう事なんだろう
最後のステージの前に、15分の小休止が入った。辺りはすっかり暗くなり、満点の星空が広がる。
「森尾さん、なんか食べたいものある?」
「なんでもいいよ。正木くんのお勧めで。」
なんでもいいが1番困るのだが、フライドポテトに唐揚げ、ウーロン茶を買ってきた。
「正木くん、ありがとう。」
「いえいえ、揚げ物ばかりで大丈夫?」
「うん、大丈夫。」
食べている間は会話がなくても大丈夫だが、やっぱり女の子とのデートは緊張する。こんなさなかではあるが、本当は最近気になる娘がいて、それがなければもっと下心丸出しになっても良さそうだが、こんな気持ちではとても告白する気持ちにはなれなかった。
その気になる娘というのが、テニスサークルの桃沢先輩。ちょっと男っぽい部長の澤先輩と違い、桃沢先輩は女性らしく、三角座りしながら新山さんや中川くんを含め話している時の桃沢先輩はとても可愛かった。たまに桃沢先輩と組んでダブルスをするが、下手くそな俺に優しく微笑んでくれて……でも1つ問題があって、彼女には彼氏がいるようなんです。(´・ω・`)
15分の小休止が終わり、ファンキー久保田利伸が登場です。挨拶代わりに『you were mine』からスタートです。
あわせた胸のあいだに
夜を落として
帰らない My lover's eyes
見放すように消えてく 君の足音
夜明けまで数えて
忘れてたときめきの
夜を落として
帰らない My lover's eyes
見放すように消えてく 君の足音
夜明けまで数えて
忘れてたときめきの
代わりに見た夢も
ひとりきり抱きしめて
ひとりきり抱きしめて
眠れないのさ
You were mine
思い出の中に君を
このまま You were mine
閉じこめられない
このまま You were mine
閉じこめられない
「イェーイ、福岡。最高でーす\(^o^)/」
初めて見る久保田利伸は、意外と小柄ながら伸びのある声量に体から出まくるオーラ。さすがはトップミュージシャンは違います。もちろんパフィーも民生さんも凄いですが、親しみやすさがあって、どこにでもいる兄ちゃん姉ちゃん的な感覚なんだな、なんとなく。久保田利伸さんの歌で1番好きなのが『missing』。究極のバラードなんですが、今日は歌いませんでした。代わりにと言ってはなんですが、『流星のサドル』は歌ってくれました。
夜を越えてゆくのさ
流星のサドルで
ゴールなんてなくていいのさ
星をつかもう
涙に Turn again
Chance を逃すなよ
振り返るたびに cry
ダメになるのさ
優しく Touch again
悩める天使じゃない
自分の夢だけ try
あればいいさ
君の前に 風の Destination
輝きだけ映す 瞳があれば
変わる景色 夜明けは
生まれたばかりさ
空の道に落ちて消える
星はこの胸に
この海の中道フェスに集まった何万人という音楽好きが、3組のアーティストに魅了され、心からコンサートを楽しんだ。森尾さんも大好きな久保田利伸に会えてとても喜んでいた。
帰る電車の中でも、一生懸命言葉を選んで会話が途切れないように頑張った。森尾さんの事をいいなって思うタイミングがあったのは事実だが、それ以上の感情を持つことはなかった。そして、そのまま森尾さんとも疎遠になっていった。今思えば、とても悪いことをした気分になって、申し訳なく思ってしまうのであった。
…続く
『感想』
女性とデートの経験が少なかったので、正直楽しいデートだったのかはわかりません。今の嫁さんとの初デートは印象最悪でしたが、何故か2度目のデートの約束までして、結婚までしてるのだから、世の中わかりませんね。