平成28年度第4回連続自治体特別企画セミナーが、京都府立大学で開催されましたので参加しました。

テーマは、『共生社会に向けての地方自治の展開』です。

講演①では、山田啓二京都府知事が講師を勤められました。


山田知事は、

東京一極集中によって、地方は過疎高齢化や、子どもの貧困がどんどん進んでいる。

正規雇用が善で、非正規雇用が悪ではなく、働きながらも子育てをしたいライフスタイルも重要で、同一労働同一賃金にすることが必要だ。

北陸新幹線のルート決定で、時間が早く着くことが優先され、地域経済効果を総便益に考慮されていないことが格差そのものだ。

平成29年度京都府予算は、共生社会を実現するために配分した。

…など、国、地方に蔓延している課題を解決するための手法について、分かりやすく話されました。

続いての講演②は、増田寛也京都府立大学客員教授・元総務大臣が講師を勤められました。

増田先生は、

『まち・ひと・しごと創生総合戦略』の各分野の政策が遅れているので心配している。

地方創生のポイントは、地方で若い世代が安心して仕事の出来る場を創出することが重要だ。

赤ちゃんの減少でオムツの需要は減ったが、新たに高齢者の需要は増えており新しい捉え方もイノベーションだ。

…など、分かりやすく地方創生の必要性を語られました。


次に、お二人が対談されました。

ミニマム行政ではうまくいかなくなっており、新しい公共の理念に転換すべき時期にきている。

東京一極集中を是正するためには、東京都の理解が必要になるが、都民(自分)ファーストでなく、共生が必要だ。

と、山田知事は語られました。

国、地方のゆがみを改善するために、現状を知り、具体的な政策を考える視点を教わることができました。

山田知事、増田先生、講演をありがとうございました。