城南衛生管理組合議会では、2月7日から8日の日程で行政視察を行いましたので報告をさせていただきます。
 
初日の7日は、山口県山陽小野田市の環境衛生センターを訪問し、災害廃棄物対策について視察しました。


山陽小野田市では、平成22年7月15日に発生した集中豪雨によって、厚狭川が氾濫し、大規模な被害が発生しました。
 
市は、直ぐに災害対策本部を立ち上げられ、迅速な復旧対策に取り組まれましたが、床上浸水によって発生した大量の廃棄物の処理が困難を極めたようです。
 
そのため、ごみの仮置場を確保し、路上に溢れるごみを除去する作業従事者を確保して移動させたことによって、スムーズな搬出ができたとのことでした。
 
ただ、道路や市街地のごみ処理を急ぐために、ごみを分別せず搬出したことによって焼却炉への投入時に分別作業が発生し、非常に労力を要したとのことでした。
 
久御山町におきましても、宇治川・木津川に挟まれており、もし河川が氾濫した場合には町内全域が床上浸水します。
 
そのため、仮置き場を各地域でどこに設定するのか、人的配置はどのようにするのか、ごみの分別範囲など、様々な課題を整理し『ごみ処理マニュアル』を作成しなければならないと感じました。
 
2日目は、山口県防府市クリーンセンターを視察しました。


この可燃ごみ処理施設は、ごみ焼却施設にごみ選別施設とバイオガス化施設を組み合わせ、効率的な廃棄物発電を行うごみ処理複合施設です。



焼却灰は、全てセメントの原材料とされており、最終処分場の延命が図られていました。



発酵槽では、選別ゴミや、し尿処理施設と、公共下水道浄化センターで発生する汚泥を発酵処理し、バイオガスを育成されていました。


回収されたバイオガスは、発電施設で有効に利用されていました。
 
城南衛生管理組合では、このようなバイオガス化システムについて、設置する場所が無いことや、費用対効果などの課題もあって導入していません。
 
しかし、環境に配慮した循環型社会の形成や、再生可能エネルギーの推進をどのように進めるのかが今後の課題であると感じましたので、引き続いて取り組んでいきたいと思います。
 
以上で、視察報告を終わります。