【セミナー】マザーハウスプレカレッジ~ 「今、改めて、震災復興を考える」 | THE ONE NIGHT STAND~NEVER END TOUR~

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「40歳からの〇〇学 ~いつまでアラフォーと言えるのか?な日々~」から改題。
書評ブログを装いながら、日々のよしなごとを、一話完結で積み重ねていくことを目指しています。

2月14日、出来る限り参加してる「マザーハウスカレッジ」の日でした。
本編は午前10時からだったのですが(本編については日をあらためて記事にします)、
朝8時から、プレカレッジが開催され、その時間から参加させてもらいました。


テーマは「今、改めて、震災復興を考える」

特別ゲストして、「底上げYouth」の発起人で元代表・阿部愛里さん。
底上げYouth とは、被災地・気仙沼を盛り上げるために高校生が立ち上げた団体です。

底上げYouthについてはこちら⇒ NPO法人底上げ
阿部愛里さんについてはこちら ⇒ 自分の足で生きるという決断をして、今はすごく心地いい!

を見ていただければと思います。

今回のメインは参加者による討論でした。議題は
「東日本大震災後、日本は良くなっているのか?悪くなっているのか?」
でした。

どちらともいえない、と思う人もいるでしょうがあえてどちらかの立場に立って議論を考えてみようということでした。

僕は「悪くなった」という立場をとりました。

震災後、確かに大変な災害ではあるけど、これをきっかけに日本は良くなるのではないか、という空気がありました。日本を覆ったある種の一体感、さまざまな弊害(過剰な自粛・買占めなど)を抱えながらもあの時の雰囲気は、日本は変わる、というものだと僕は感じていました。

しかし、4年たった今、そんな空気は感じません。あれはいわゆる「災害ユートピア」だったのか、と思います。

いい面もたくさん生まれたとは思います。当時、多くのNPOが現地に入り、行政の手が回らないところで多くの活動をしていました。NPOや地地方公共団体への寄付(ふるさと納税)をする人も、飛躍的に増えました。

これは神戸の震災以降、15年かけて積み上げてきた社会的な成果だと思います。特定非営利活動促進法(NPO法)の制定、認定NPO法人への寄付が所得控除になる、ふるさと納税制度、など、さまざまな施策の結果が、震災当時の活動に表れていると思っています。

しかし今、こうした寄付を継続している人はどのくらいいるのでしょうか。ふるさと納税は、その「豪華景品」だけに注目が集まります。

さらに、自民党は、法人税減税の財源として、認定NPO法人の寄付金控除を廃止しようと動いていました。今年は見送りましたが、この政権が続く限り、いつかやるでしょう。そしてこうしたことは「些末」なことして議論もされず、いまのような政権が勝ってしまうのが、2015年の日本だと思います。
だから悪くなった、という立場をとりました。

でも、実は悲観ばかりしているわけではありません。

今回、「良くなった」という立場に立たれた方が、根拠として挙げられていた具体的な事例の数々は、確かにすばらしいことだらけです。
特別ゲストの阿部さんの活動など、まさに未来に希望を生み出すものだと思います。

こうした希望が、きちんと伸びていってくれれば、悲観する必要はないと思っています。だから、僕らの世代がやることは、そうした芽を摘むないこと、育つようにサポートすること、そして摘もうとする勢力を潰していくことだと思っています。

それこそが、半世紀近くも生き延びてきた僕らがやるべき仕事だと確信しています。

<参考図書>
知ろうとすること。