【雑記】ビジネス書の効能 | THE ONE NIGHT STAND~NEVER END TOUR~

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「40歳からの〇〇学 ~いつまでアラフォーと言えるのか?な日々~」から改題。
書評ブログを装いながら、日々のよしなごとを、一話完結で積み重ねていくことを目指しています。

先日、Yahoo!ニュースにこんな記事が載っていました。

ビジネス本の間違い読書はむしろ“こじれ”を悪化させる

こういうのを読んで
「だからビジネス書なんて意味ないんだよ」
という人も出てくると思いますが(苦笑)
そういう問題でもないと思うのですよね。

僕の予備校時代の恩師(現代文担当)は、自ら書いた参考書について
「多くの人に有益であるという自信はあるが、役に立たない人もいるだろうし、中には害になる人もいるだろう」
と語っていました。

ビジネス書もそういうものだと思います。
「この本を読めば、『万人』がうまくいく」
なんて本があるわけがない。

問題は、その書籍が読む人にあっているかどうか、
読むべきタイミングなのかどうか、
その判断力・判断基準の問題だと思います。

僕が浪人時代、英文解釈の参考書といえば、駿台の伊藤和夫師が書いた
「英文解釈教室」
が最も高い評価を受けていました。
たぶん、持っていない受験生のほうが少なかったんじゃないですかね。

僕も持ってました。でも、まったく活用できてません。
どうにも僕には解説が理解できなかったのです。
一浪の時は難しすぎて理解できなかったのです(苦笑)
そのまま、本棚に飾られていました。

その後、三浪のときに、ペラペラめくってみたら、なんとなくわかる。
「なるほど、みんなが絶賛していた理由はこういうことか」
と思った記憶があります。
その頃は、代々木で潮田五郎先生に師事していて、
やり方も確立していたから、いまさら駿台の人の本を読むこともないだろう、
と思ってそのまま書棚に戻しましたけど(笑)

ビジネス書もそんなものだろうと思うのです。
読むべき状況と、読むべきタイミングによって、響き方が違ううはずです。
いま読んでも役に立たなくて、3年後だった役に立つ、
そんな本も存在します。

また、
「ビジネス書は孫引きがほとんどだから古典を読め」
という人もいらっしゃいます。
この考え方、ある程度は僕も賛成です。

自分が特に深堀したい分野、専門にしたい分野については古典を読んだほうがいいと思います。
たとえば、マーケティングをやいたいなら、コトラーやポーターは必須だし、
経済学を深めたいなら、アダムスミスとケインズとマルクス(とハイエク)は読まなきゃ始まらないと言えます。

でも、ありとあらゆる分野について、古典を読むほど僕らは暇があるでしょうか。
ない、というのが僕の結論です。
ごく一部の、自分が尖がりたい部分以外は、入門書や解説書で対応するしかないと思います。

ビジネス書(だけの話では本当はないと思いますが)は、
読み方次第で、薬にも毒にもなる物だと思います。

熱がある人が正露丸を飲んでも仕方がないわけで、
その見極め方をよく考えましょう、というところだと思うのです。