視察に行ってきました 桑名市 | 中原慎介オフィシャルブログ「船橋家族のために働く」Powered by Ameba

視察に行ってきました 桑名市

こんばんは、船橋市議の中原しんすけです。


昨日に続いて視察の御報告です。


桑名市へ視察へ行ったのですが、視察のメインは出前保育。2名の保育士が週1で未就学児童を対象に決まった公園に行き、そこに来た子供の短時間保育をするものです。


この日は生憎の曇り空でしたが、私たちが公園を後にするまでに5組の親子が保育士と一緒に遊びに来ました。


保育士さんに聞いてみました。ここに来られる保護者の皆さんは何を求めているのですか?と。



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多くのお母さん(お父さんは殆んど来ない)は手遊びや歌を学びたい、そして他の保護者との交流や情報交換の場所として活用しているそうです。ちなみに右は保育士さんの手作りおもちゃ。布でパンやレタスやソーセージを手作りし、重ねてサンドウィッチにすることができます。とても丁寧でかわいらしいおもちゃです。


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上が健康福祉委員。「青空出前保育」のパネルを持っているのが鈴木委員長です。


その後桑名市役所に行き、子供家庭課の方から説明を受けました。


で、最初に書いたようにメインは青空出前保育なのですが、私は別の事業に非常に非常に興味がありました。


それは、「わくわくコミュニケーション」。桑名北高校の学生が深谷保育園に毎週行き、保育をするのです。


桑名北高校にはコミュニケーション学科があり、社会に出てからのコミュニケーションについて学ぶそうです。その授業の中で毎週火曜日に深谷保育園へ行き、決まった園児を保育します。


これはすばらしいですよね。本当にすばらしい。子供とっても保育士にとっても学生にとってもメリットのある行政サービスだと思います。


保育士にとっては、やはり子供の遊び相手を任せられるために時間的体力的に負担が減り、別のことを余裕をもってできるようになります。


園児にとっては、親とも保育士とも違う限りなく大人に近いお兄さんやお姉さんに遊んでもらえるのは楽しいし経験のない刺激を得られるでしょう。


そしてなによりも、高校生が得られるものは本当に大きいのではないでしょうか。職場体験と言うだけでも勿論意味はありますが幼い子供を保育する、それも決まった園児を1年間責任を持つといのは高校生にとって非常に重いと思います。それだけに学ぶものも多く、そして1年間終えたときに得ているものは何ものにも変えがたいのではないかと思います。実際に経験した高校生の意見を教えてもらいました。


難しさを感じたのは、


・泣き止ますのが難しい。

・何で泣くのかわからなかった。

・子供の気持ちがわからない。

・子供は思い通りにならない。

・話を聞いてくれない。

・何をしたら喜ぶかわからない。


高校生という社会経験のない若い子達が、保育という答えのない環境で頭を悩ませるのはすばらしいと思うのです。これ以上の勉強があるでしょうか?そしてこの経験がもとになり保育士になった高校生もいるそうです。


そして、逆にうれしかったのが、


・パートナーの園児が自分の手をひっぱてくれたとき「自分が必要とされている。」と感じた

・楽器を吹いているとき食い入るように見てくれて嬉しかった。

・会った時真っ先に自分の方に飛んできてくれた。


つまり自己肯定。幼い子供たちとの関係を通して、徐々に受け入れられていく中で自己肯定できる。これも本当にすばらしい経験で、少しでも多くの若者がこういった経験をしてくれればと常々思っています。


最初に少し書きましたが、なぜ私がこの事業に興味があったかと言うと、同じような事を船橋でもやってほしいと思っていたからなんです。私が考えていたのは桑名市とは少し違って、小中学生が近所の保育園や幼稚園に行き掃除や片づけをしてはどうかと思っていました。いきなり保育を任せるのはハードルが高いですが掃除なら毎日やっているし、保育士の時間的な負担を減らすと言う点でも意味があるのではないかと思っていました。


しかし今回の視察で高校生による保育と言うのもとてもすばらしい事業なのでいろいろ考えてみたいと思います。


もちろん良いことばかりではなく、議員からでた質問や懸念点は、


・園のオペレーションが変わるので負担が増えるのでは?

・やらない保育園との差が出るのでは?

・パートナーがいない子との差が出るのでは?

・保護者に対する報告を今以上に行わなければいけない。


等があり、考えることは沢山あります。もちろん桑名市は1年間計画に費やし、1年間Trialを行いました。


帰りの新幹線で局長と話した際にも、「事業自体はすばらしい。学校との調整や怪我の際の責任の所在等ハードルはあるがやる価値はある。」と私と非常に近い認識だったので嬉しかったです。お昼に話したので多分大丈夫だと思いますが・・・。


今検討して来年から始められるわけはありませんが、船橋の未来のために更に突っ込んだ検討をしていきたいと思います。他にも似た行政サービスを行っている自治体もあるそうです。できれば現場を見に行きたいし、鳥取大学の先生が専門家と言うことなので可能であれば話を聞きに行きたいと思います。


この件に関しては進捗があり次第Blogで御報告します。


「わくわくコミュニケーション」という名前のとおりワクワクしてきた。


中原しんすけ