金属探知機に反応しない竹製車椅子 ちょっといい話 | 中原慎介オフィシャルブログ「船橋家族のために働く」Powered by Ameba

金属探知機に反応しない竹製車椅子 ちょっといい話

こんばんは、船橋市議の中原しんすけです。


産総研(http://www.aist.go.jp/index_ja.html )や理研(http://www.riken.go.jp/ )が好きでたまにHPを見ます。産総研よりも理研の方が難しい研究をしていて、実際には大半の研究は何をやっているのかはわかりませんが。説明を読んでもわからない場合でも、研究者の思いや苦労話は楽しく、私が決して入ることができなかった世界でTOPを走っている人たちの話はとても楽しいものです。


1ヶ月ぶりくらいに産総研のHPを見たらこんなNewsがありました。


金属探知機に反応しない竹製車椅子を開発

http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2010/pr20101221/pr20101221.html


車椅子に乗っている方にとって必ずブザーが鳴るとわかっていて通る金属探知機は決して気分のいいものではないでしょう。そうした不快感を軽減するために研究をし、開発・販売までしてしまうという明らかに採算が取れないことに本気で取り組む日本人が大好きです。商売として考えたら明らかに駄目でしょう。どう考えても採算はとれません。そもそも、これが必要なほど飛行機に乗る人がどれほどいるのか?金属探知機のために普段から竹製の車椅子を使うのか?あるいは、金属探知機の前で空港所有の竹車椅子に乗り換えて通って終わったらまたもとの自分の車椅子に乗り換えるのか?としたらその方が大変じゃないのか?等、いろいろ考えてしまいますが選択肢が増えていることは間違いありません。


でも乗り心地は良くなるのでは。全体にクッションがきくようになるのでやわらかいすわり心地になるように思います。もしかしたら道を走ると揺れすぎるのかな?もちろんそこらへんもきちんと調整していると思いますが。


この記事の中で一番すばらしいのは、「日本の産業文化、日本の最先端技術、そして日本のおもてなしの心が融合した製品です。」のところです。この文章すばらしいと思いませんか。ここまで日本のすばらしさを端的にあらわした文章はそうそうないと思います。おもてなし、いくつか語源がありますが裏表ない対応という意味もあるようです。その裏表というのは身内と外部の方との差を作らないと言う意味で捉えると年間それほど数の多くない不快感を取り上げる産総研と関係企業の気づきはまさにおもてなしではないでしょうか。


常々感じていますが、船橋市の職員も役所とは思えないほど接客態度がしっかりしていると思います。これは私が議員になる前から思っていたことですが、カウンターの前に人が立っていると走ってきて「御用件をお伺いいたします」と言ってくれるし、説明の態度もしっかりしているし、3Fでは職員が子供によく話しかけるのを見るし、職員教育にお金をかけてるな、と思います。おもてなしに大切なのはもちろん基本的な考え方ですが、それと同時に大切なのは瞬発力と柔軟性だと思っています。というのも、先日あるイベントの手伝いに行きました。私はいちスタッフとして受付を手伝っていたのですが、雨が降ったものすごく蒸し暑い日でした。6時半開場、7時開演でしたが6:20くらいに準備が終わってスタッフは入り口内の受付で開場を待っていました。入り口の外側では10名ほどの方が汗だくになって並んでいます。節電のため強い冷房ではありませんでしたが、外よりは随分涼しいので私は受付のリーダーに「あと10分なので中に入って待っていただいたらいかがですか?」と提案すると、「あと10分だし、混乱するので。」というにべもない回答。「あと10分我々は涼しい中で待って、来て下さった方には暑い中待たせるんですか?」と再度聞いてみましたが「でももう少し待ってもらいましょう。」ということなので引き下がりましたが、開場は6時36分、16分暑い中外で待たせたことになります。ここの人たちに産総研や船橋市役所の人たちのような柔軟性と瞬発力があれば、と思いましたが・・・。大切なのは、できない理由を並べることではなく目標達成のためにやる手段を考えることです。それもその瞬間瞬間に。


そして、下のほうを読んでみると元タイガースの赤星憲広氏も関係しているようです。赤星氏は現役時代から盗塁一回につき車椅子一台を送る運動をされていましたが、引退後はこういう運動をされていたんですね。私は赤星氏がショートの深いところにゴロを流し打って1塁を駆け抜けるプレイが大好きでした。


これからも日本の科学者には難しい分野でも温かい分野でもがんばって欲しいと思います。


ちなみに、理研で世界一のスーパーコンピューター「京」を見に行こう、という企画があったらしいですが8/29に終わっていました。次回は絶対見に行きたい。


中原しんすけ