とうとうこの日が来ました
クリスマスイブ！
サンタクロースの国でクリスマスを迎えられるなんて
私本当にしあわせ
さぞや盛大に、と思われる方もいるかもしれませんが
こちらのクリスマスは日本でいうお正月
前後含め数日間町中のお店はほぼ全てクローズ
みんな家族と一緒に暖かいおうちの中で過ごすのです
そこでいつものごとくのんびり朝ご飯を食べながら
私達３人もこの大切な日の予定を相談
『どうする？』
『…さんぽして、学校行って、帰って、ディナー』
『完璧だね』
『うん、完璧だ』
エミがフィンランドで通っている大学へお邪魔してみる事にしたの
そうと決まったらランチの準備をしなくっちゃ！
出来上がったピクニックセットを持っていざ
エミが通う大学へ！
しゅっぱーつ
彼女のおうちは首都ヘルシンキの中央からほんの数駅しか離れていないというのに
ああほんと
なんてこの国は自然豊かなんだろう！
なんて気持ちいい通学路なんだろう！
『そこら辺になってる林檎をかじって行くの』と
彼女のフィンランドでの日常生活を教えてくれながら歩くエミ
わーん！本気でうらやましい…！！
白樺林の向こうで光る家々の窓
時折通り過ぎる人が抱えるプレゼントの包み
しんとした空気の中
くすくす笑いながら歩く私達
そうだ！
時間も雪もたっぷりあるし雪だるまつくろうよ！
おもむろに
準備体操
ところがどっこいこちらの雪はさらっさらーなのです
握っても転がしてもちっとも形にならなくって早々に挫折
ぽつんと崩れかけていた誰かが作った雪だるまさんを
手直ししてあげようというちゃっかり作戦に変更
腕を作って…
葉っぱのボタンでお洒落して…
通りすがったおばさまが笑って話し掛けてくれます
『あなた達彼にサンタクロース帽子をかぶせてあげなきゃ！』
『持ってないの！』
『赤い紙丸めればすぐ出来るわよ、頑張ってね～！』
笑って立ち去るおばさまに手を振って
でも紙も持ってないしエミの帽子を貸してあげよう
ランチのトマトを目にするのはどう？
完成☆
とっても楽しかったけどだんだんと体も冷えてきました
早く学校行こう！
バイバイ雪だるまさん！
程なくして到着したエミの学校
アウトレットのために訪れる観光客も多いアラビアの工場と同じ場所にあります
もちろん工場は真っ暗おやすみ中
そして実は学校も休暇中
セキュリティが強くていつもの鍵が使えなかったらどうしよう…と心配していましたが
カチャっとノブが動いて
無事
学校侵入成功！
くらーい
けどあったかーい
誰もいなーい
国は違えどなんとなく
多摩美のデザイン棟と同じ香りがしますな
わくわく探検
そしてたどり着いたはた織り部屋で
机をお借りしてランチタイムにしたのでした
いただきまーす☆
『イブに学校にピクニックしにくる人なんていないよね』
『いないいない』
『馬鹿みたいだよね』
『ねー』
『でも楽しい』
ちなみに雪だるまの目に使ったトマトは凍ってました（笑）
あっという間に暗くなっていく景色を眺めながらおしゃべり
よしじゃあそろそろ帰ろうか
窓から見えるキラキラ飾られた部屋
暖かい光の下家族で囲む食卓
みんなでどんな話をしてるんだろう
私達も素朴だけれど
今夜のご飯はクリスマスバージョンです
そうそう
日本でクリスマスの植物と言ったらポインセチアだけど
こちらではアマリリスかヒヤシンスなんだそう
私達の食卓にも一輪飾って
ロウソクに火をともして
メリークリスマス！
ヒューバヨールア！
...日本の家族はどんな時間を過ごしてるかしらと思いながら
私の実家でクリスマスに食べるナツメヤシとマジパンのデザートも作りました
ラジオから途切れる事なく流れてくるクリスマスソングをＢＧＭに
遅くまでおしゃべりを楽しんだんだ
って…
あれ？はなちゃんオネム？
ちょっとちょっとちょっとー！
このあと私達この旅最大の使命を果たさなくちゃいけないのに…！
沈没。
ハナちゃん………
私達もそろそろ寝ようか
なんて素敵なクリスマスイブ
でもねエミ
明日の朝はもっともっと素敵な事があるよ
ずっと内緒にしてたけど
明日の朝はきっときっと素敵になるから
おやすみなさい…☆
***つづく***