問題を軍のレベルにエスカレートさせる? | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

問題を軍のレベルにエスカレートさせる?

秘書です。
防衛白書で指摘した点がさっそく見えてきました。さあ、政権の胆力が試される時。


「日本側の誤った言論に反対」=尖閣国有化をけん制-中国国防省
(2012/07/31-12:41)時事通信
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012073100586
 【北京時事】中国国防省の耿雁生報道官は31日の記者会見で、日本政府の尖閣諸島(沖縄県)国有化の動きについて「日本政府関係者の一連の無責任な言論に注意を払っている。こうした中国の主権を侵害する誤った言論が中国国民の反対を受けるのは当然だ」と述べ、日本側をけん制した。
 報道官は「国家主権と海洋権益を守ることは、軍を含む関係各部門の共同責任であり(軍は)各部門と密接に協力して自己の職責を全うする」と軍・政府一体で対応する考えを示した。 
 また、中国政府が南シナ海の南沙、西沙、中沙の3諸島統治のため海南省三沙市を設置し、周辺国と摩擦が起きていることについて「中国は南シナ海の島々に争いのない主権を有しており、中国軍はこの海域でのいかなる軍事干渉にも反対する」と強調。「中国軍は自己の管轄海域で常態化した戦備パトロール制度を確立しており、関連規定に基づき自己の職責を履行する」と述べ、他国の干渉があれば対抗することを示唆した。

→中国側がこの問題を軍のレベルにエスカレートさせるならば、日本も海上保安庁の段階から次の段階にいかざるをえないことになるでしょう。

→ここで党が、日中関係の安定化という中国国民からみた場合の核心的な利益を守るために、高度な戦略的確度から判断してこの不幸なエスカレーションを抑えるのか、それとも、政権の安定化のためにそうしたエスカレーションを放置するのか。そこを注視しなければなりません。それが防衛白書のいう複雑化の観察ですね。

→同じことは日本の民主党政権にもいえます。弱体政権は不幸なエスカレーションを防止する力と知恵があるでしょうか。むしろ、エスカレーションを政権安定化に利用しようとする・・・?

→もちろん、表面のこわもてと内心が違うかもしれないし、部署によって見解が違うかもしれない。問題は、民主党政権にそうしたことを分析し、問題を鎮静化するだけの力が残っているかどうかですね。

→それにしても、中国の記者会見といえば外交部報道官だったと思いましたが、国防省はいつから記者会見をしているのでしょう?


中国国防省、定例記者会見制度を正式導入
4月 28, 2011 中国通信社
http://www.china-news.co.jp/node/73510

去年からだったんですね。