なぜ教育委員長ではなく教育長が謝罪会見するのか? | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

なぜ教育委員長ではなく教育長が謝罪会見するのか?

秘書です。
下記の記事の写真のキャプションは「桜井市立中であったいじめについて謝罪する雀部教育長(右から2人目)ら(24日午後0時7分、桜井市で)」とあります。なぜ、教育委員で事務方を統括する教育長が謝罪するのでしょうか?

文部科学省のHPには、

「教育委員会は、教育行政における重要事項や基本方針を決定し、それに基づいて教育長が具体の事務を執行」

とあります。事務執行人がなぜここまで大きな権限?

国政でいえば、重要事項と基本方針の枠内の制度設計から施策の執行までの全権限を教育長が持っているということですね。

文部科学省HPの図をみると、教育長は「事務局の事務を統括」「教育委員会の方針・決定の下に具体の事務を執行」「所属の職員を指揮監督」とあります。基本方針以下のことは、すべて、事務方の教育長がやるということ?では教育長が全責任をとるということなのか?もしも、教職者の共同体意識を持っている人が教育長になったときに、教職者の側に立った判断をしてしまうのではないか?生徒・児童の側に立てるのか?そこにいじめが隠ぺいされてしまう構造的な問題があるのではないか。構造的問題は、道徳的訓話では解決できないのでは?


たった1人への集団いじめ1年、学校の対応は
(2012年7月25日16時01分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120725-OYT1T00041.htm

 たった1人への集団によるいじめが、1年以上も続いていた。

 奈良県桜井市立中学2年の女子生徒(14)が同級生らによるいじめでけがをした問題で24日、学校の対応のミスが浮き彫りになった。保護者からは「男子生徒が自殺した大津市の中学校と同様、対応が遅れたのではないか」と指摘する声が上がり、事態を重視した県教委はこの日、桜井市教委に職員2人を派遣した。

 学校の記者会見には校長、教頭、2年の学年主任が出席し、女子生徒が6月19日の下校時に同級生ら女子6人から暴力を受けた状況を説明した。読売新聞の取材では、昨年5月以降、校内で生徒を取り囲んで「友達の悪口を言ったやろ」「うそつき」と暴言を浴びせたり、蹴ったりしたほか、背中をたたいたりもしていたという。

 学校は、生徒がけがをする前に、校内で同級生らに「男女交際のうわさ話」を理由に詰問されていたことを把握していた。校長は「目撃した担任教諭は『トラブルに巻き込まれるのでは』と思い、生徒とこの同級生らの下校時間をずらしたが、いじめを防げなかった」と声を落とした。

 6人は生徒を取り囲み、1人が腰や足を複数回蹴って軽傷を負わせ、他の3人が生徒のかばんを蹴った。また、5人が傘で水をかけた。生徒は泥まみれになり、泣きながら帰宅したという。

 生徒の保護者は複数回、対応を求めてきたが、学校側にいじめの認識はなく、必要な指導はしなかったという。

 学校に先立ち、記者会見した市教委の雀部ささべ克英教育長は「いじめは、断じて許されない人権侵害だ。いじめを疑う視点が欠落していた反省を踏まえ、根絶に取り組んでいきたい」と再発防止を誓った。

 同校の保護者には衝撃が広がった。長女を通わせる母親(42)は「全国的にいじめが問題になるなか、娘が通う学校でも、こんないじめがあったなんて」と驚き、「1年の間に気づくチャンスはあったはずなのに防げなかったのはなぜか、反省してほしい」と力を込めた。

 県教委は6月に生徒の保護者から相談を受け、桜井市教委と連携して対応にあたってきたという。沼田守弘・生徒指導支援室長は「解決できていないことは残念。学校や市教委の要望に応じて学校支援アドバイザーやスクールカウンセラーの派遣も行いたい」と語った。(守川雄一郎、森安徹)

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