月日露首脳会談で「再活性化」発言はあったのか?なかったのか? | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

月日露首脳会談で「再活性化」発言はあったのか?なかったのか?

秘書です。
6月日露首脳会談で「再活性化」発言はあったのか?なかったのか?


領土交渉 「再活性化」言及なし 6月日露会談、実態と違い
産経新聞 7月5日(木)7時55分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120705-00000085-san-pol

 野田佳彦首相とロシアのプーチン大統領が6月18日にメキシコで初めて会談した際、実際には両首脳とも北方領土交渉の「再活性化」とは発言しなかったにもかかわらず、日本側が再活性化で一致したと説明していたことが4日、判明した。複数の日露関係筋が明らかにした。首相の年内訪露で合意したことも、大統領が原子力エネルギー協力を提案していたことも明らかにされていない。これまでの首脳会談でも事後説明と実際の会談内容が異なることはあったが、政府内からも「これほど実態を反映していないのは珍しい」との批判が出ている。

 両首脳の会談はメキシコでの20カ国・地域(G20)首脳会議の際に行われた。

 首相は会談後「領土問題の議論を再活性化することで一致した」と記者団に表明した。会談に同席した長浜博行官房副長官は記者団への事後説明で「再活性化を図ることは日本側からの発言だ」と説明した。外務省幹部も「続いている話し合いを実質的な、かみ合った議論にする姿勢の表れが『再活性化』という表現だ」と述べていた。

 日露関係筋によると、首相は領土問題について「日露関係のレベルを新たな次元に引き上げるため、領土問題の解決を避けて通ることはできない」と提起。「実務者、外相レベルで交渉を始めるため、『始め』の号令を出すことで合意したい」と持ちかけたものの、「再活性化」という言葉は使わなかった


 さらに外務省幹部は事後説明で、大統領が「話していく用意はある。外務省間で話をさせよう」と回答したとしていたが、実際には「外交当局間で議論させる用意がある」と発言しており、事後説明よりもトーンは弱かった。

 また、首相は9月にウラジオストクで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に加え、年内の再訪露による2回の首脳会談を提案。大統領は「喜んでお迎えする。訪露の際でも、国際会議の際でも友好的に話を進められる」と応じていた。両首脳は森喜朗元首相の訪露についても話したがいずれも明らかにされていない。

 大統領は原子力エネルギー協力も提案していたが、日本側の事後説明ではエネルギー協力との表現にとどまった。

 藤村修官房長官は4日の記者会見で、「再活性化」で合意したのかと聞かれると「点検しないと正確に答えられない」と述べるにとどめた。


G20ロスカボス・サミットの際の日露首脳会談 (概要)
平成24年6月19日 外務省HP
http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/s_noda/1206_russia_2.html

 野田総理は,現地時間6月18日13時10分から約30分間,G20首脳会合に出席するために訪問中のメキシコのロス・カボスにおいて,プーチン・ロシア大統領との間で日露首脳会談を行った。両首脳による初めての会談であったが,会談は打ち解けた雰囲気の中で行われた。

1 日露関係一般

 両首脳は,アジア太平洋地域の戦略環境が大きく変化しているとの認識の下,この地域の安定と繁栄に貢献するため,日露間の取組を強化することで一致した。特に,安全保障・防衛分野における協力,海をめぐる協力を進めていく重要性を確認した。

2 領土問題

 両首脳は,領土問題に関する交渉を再活性化することで一致し,静かな環境の下で実質的な議論を進めていくよう,それぞれの外交当局に指示することとした。そして,領土問題を含め幅広い分野で両国関係の進展につき議論するため,できる限り今夏にでも玄葉大臣をモスクワに派遣することで調整することとなった。

3 経済

 両首脳は,両国の経済関係の一層の発展が日露双方の利益となるとの基本的認識を改めて確認した。また,エネルギーを始めとする経済分野での協力を互恵の原則に従って進めていくために自ら積極的に関与していくことで一致した。
 野田総理から,ウラジオストクLNGプロジェクトの実現やサハリン3プロジェクトへの日本企業の参画など,具体的な進展を期待している旨述べた。
 プーチン大統領から,最近,日本からの投資案件は増加しているが,日露経済の潜在力に比べれば日露間の貿易額はまだ低いとして,更なる発展への期待の表明があった。

4 人的・文化交流

 両首脳は,両国関係の一層の発展のためには,あらゆるレベルでの交流を活性化し,相互理解を深めることが必要であるとの認識で一致し,国民レベル,議員レベルでの交流,文化面での交流を深化させていくことを確認した。
 特に,野田総理からは,草の根レベルの支援や交流の事例として,震災後に石巻で救助活動を行ったロシア救助隊員のお嬢さん,アンナ・メリニコヴァちゃん(1歳)が日本で白血病の治療を受けていること,東北地方の人々の感謝の気持ちとして,秋田県からプーチン大統領に秋田犬の寄贈がなされる予定であることの紹介があった。