野田首相の最優先課題としての1票格差是正(中川秀直) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

野田首相の最優先課題としての1票格差是正(中川秀直)

23日、与野党は幹事長・書記局会談で衆院の選挙制度改革について協議したが、まとまらず、もの別れに終わった。民主党が、定数80削減を取り下げ、「1票格差是正」の「0増5減」を先行すべきとの「私案」を提示すれば合意は可能となると思うのだが、なぜ出さないのだろうか。

輿石氏は会談後、記者団に[私から案は出しません]と言い切ったようであるが、これは違憲状態を放置して、解散をさせないとの意思表示なのだろうか。事実、23日の衆院政治倫理確立・公選法改正特別委員会の参考人聴取で、曽根泰教・慶応大大学院教授は、格差是正を行わずに、衆院解散・総選挙を実施した場合、「選挙は無効になる可能性がある。最高裁の判決はかなり本気だ」とクギを刺している。

野田首相は22日の衆院消費増税関連特別委員会で、選挙制度改革は消費増税法案の採決前に、「何としても結論を出さないといけない」と明言した。野田首相の最優先課題は、首相の「解散権行使」を制約する「1票格差是正」であり、それを放置し、解散権を封じようとする勢力とは全面対決をすべきである。

(5月24日記)