ギリシャがユーロ圏にとどまらないと決めた場合、われわれが残留を強制することはできない(独財務相) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

ギリシャがユーロ圏にとどまらないと決めた場合、われわれが残留を強制することはできない(独財務相)

秘書です。

今朝の読売新聞の「欧州の選択3」「「脱ユーロ」論台頭」という記事の中で、先のギリシャ総選挙で脱ユーロを掲げる左派系ミニ政党に投票したアレビゾスさんというアテネ市民の「産業、成長力ともに乏しい国がユーロ圏に入っただけで、急にバブルになった。我々はだまされたんだ」という言葉を紹介しています。

そして、英銀ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドのアナリストのハービンダー・サイアン氏は「どこかの時点でギリシャが離脱する可能性は90%前後だ」と語っています。

今朝のギリシャ情勢を巡る記事は?


ギリシャのユーロ離脱に現実味、ECBや独から厳しい発言
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M3RJJR6TTDTD01.html
  5月9日(ブルームバーグ):ギリシャのユーロ離脱が現実味を帯びてきた。欧州中央銀行(ECB)やルクセンブルク、ドイツから、ギリシャの残留を疑問視する厳しい声が出始めた。

ギリシャ総選挙後の政局混迷を受けて、同国のユーロ離脱というかつてはタブーとされていた問題が議論されるようになった。水面下で何らかのシナリオが練られている可能性も示唆される。

ドイツのショイブレ財務相は9日、ブリュッセルでの会議で、「ギリシャがユーロ圏にとどまらないと決めた場合、われわれが残留を強制することはできない」と発言した。ユーロ圏に残るかどうかはギリシャ国民が決定すると指摘した

ギリシャとアイルランド、ポルトガルを合わせて3860億ユーロの救済融資の約束に加え、ECBによる2140億ユーロの債券購入、さらに同中銀による域内銀行への1兆ユーロの長期流動性供給、17回の危機サミットの挙句、ギリシャの政治的混乱は結局、欧州をさらに危険な新段階へと追い詰めた。

ECBのアスムセン理事も9日独紙ハンデルスブラットに掲載されたインタビューで、「ギリシャがユーロ圏のメンバーに残りたいのなら、合意した財政再建プログラムの代替策は存在しないことを自覚する必要がある」と言明した。

ギリシャの総選挙では救済と緊縮を支持する政党の得票率はほぼ3分の1。議会は救済支持と緊縮反対で2分され、政権樹立は難航している。

すべての機会を無にする瞬間

ルクセンブルクのアッセルボルン外相はブリュッセルでの会議で、「ギリシャ国民の80%がユーロ圏にとどまりたいならば、ユーロ圏残留の政策を取る政党に投票しなければならないはずだ」と述べ、そうしないならば、「不幸にもギリシャはすべての機会を無にしてしまう瞬間を迎える。それは国民に極めてつらい痛みをもたらすだろう」と語った。

欧州連合(EU)のファンロンパイ大統領によれば、世界は今「EUの歴史にとって重大な瞬間、危機の瞬間を目撃しつつある」。

一方、ロンドンのスピロ・ソブリン・ストラテジーのマネジングディレクター、ニコラス・スピロ氏は電子メールで、「政治的には、ギリシャは既にユーロ圏を離れている」と指摘した。

原題:Greek Euro-Exit Talk Goes Public as Officials Air Doubts(1)(抜粋)



UPDATE2: NY外為市場=ユーロ/ドルが3カ月半ぶり安値、ギリシャ混迷・スペイン銀行リスクが重し
2012年 05月 10日 06:53 JST
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPJT814393520120509

*表の数字を更新しました。
 
ドル/円    終値    79.65/67
        始値    79.54/56
    前営業日終値    79.88/90
 
ユーロ/ドル  終値   1.2931/34
        始値   1.2938/43
    前営業日終値   1.2998/00
--------------------------------------------------------------------------------
 [ニューヨーク 9日 ロイター] 9日のニューヨーク外国為替市場では、ユーロが
対ドルで3カ月半ぶりの安値に下落した。ギリシャの政局混迷により合意された支援策が
脅威にさらされていることに加え、スペインの銀行リスクへの懸念が高まっていることで、
ユーロは8営業日連続で下落した。
 ギリシャでは週末に行われた総選挙で、国際支援の条件となっている財政緊縮化を進め
てきた連立与党が敗北。新政権樹立に向けた交渉が難航するなか、急進左派連合のツィプ
ラス党首はこの日、組閣を断念したとし、パプリアス大統領に委任を返上する方針を表明
した。
 この日はまた、スペインの銀行が抱える問題に対する懸念が高まったことを背景に、同
国の10年債利回りが6%を超える水準に上昇。こうしなか、安全資産とみなされる円に
買いが入り、ユーロは対円で2カ月半ぶりの安値をつけた。 
 ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニア市場アナリスト、ジョー・
マニンボ氏は、「前週からのトレンドが継続しており、ギリシャの政局混迷が当面ユー
ロの重しになる」とし、「スペイン国債利回りの上昇もユーロの地合い悪化に拍車をかけ
ている。こうしたことが市場参加者がユーロを避けるさらなる理由となっている」と述べ
た。
 ユーロ/ドルEUR=は一時1.2910ドルまで下落し、1月23日以来の安値を更新。
終盤の取引では0.5%安の1.2936ドルで推移した。
 ユーロ/円EURJPY=は一時、2月16日以来の安値となる102.73円まで下落。
取引終盤は0.8%安の103.03円で推移した。
 
 フランスでは、次期大統領に就任する社会党のオランド氏が成長により重点を置いた債
務危機対策を主張。財政緊縮化を提唱してきたドイツとの間に軋轢が生まれる恐れもある。
 フォレックス・ドット・コムの調査ディレクター、キャサリーン・ブルックス氏は、
「向こう4週間以内には、誰がギリシャの実権を握っているのか、同国が救済条件の履行
を堅持するのか、資金難に直面するのか、また、スペイン政府がどのようにして銀行部門
を支援するのか、が明らかになる」とし、「これらの出来事のすべてが高い市場リスクを
伴っている。このことはユーロにとってマイナスとなるとみている」と述べた。
 
 リスク選好度が低下するなか、この日は円が買われた。前出のウエスタン・ユニオンの
マニンボ氏は、「安全資産に資金が流れたため、米国債利回りが低下した。円が上昇した
のも、同様に安全資産とみなされているからだった」と述べた。
 ドル/円JPY=は2カ月半ぶりの安値となる79.41円まで下落。その後は0.3%
安の79.63円で取引された。


ギリシャ総選挙で市場ストレス増大、ユーロ圏離脱ならリーマン破たん並の影響も=欧州短期市場
2012年 05月 10日 04:47 JST
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPJT814380320120509
 [ロンドン 9日 ロイター] 週末にギリシャで行われた総選挙で、緊縮財政策を進めてきた連立与党が敗北したこと受け、ユーロ圏の短期金融市場のストレスを測る指標が上昇している。 

 多くの銀行は今年の資金需要は手当てしていることから、市場はパニック的な様相は呈していないものの、ギリシャがユーロ圏を離脱した場合、リーマン・ブラザーズの破たんに匹敵する影響が市場に及ぶ恐れがあるとの見方も出ている。 
 

 カウンターパーティーリスクを測る主な指標の1つとされる、長期の金利先渡契約(FRA)と、オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)とのスプレッドICAPSHORT1は週明け以降、全般的に拡大している。 

 バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ・グローバル・リサーチの金利ストラテジスト、マックス・リャン氏は、ギリシャをめぐる懸念について、「実際の懸念はまだ銀行部門には及んでいない」とし、「欧州中央銀行(ECB)と米連邦準備理事会(FRB)が導入した多くの措置がまだ続いているため、銀行部門は政治不安の影響から守られている」との見方を示している。 


 カウンターパーティーリスクを測る別の指標の3カ月物ユーロ/ドル・クロスカレンシー・ベーシス・スワップEURCBS3M=ICAPは、マイナス52となり、過去2週間で最大の水準に拡大した。 

 これについて、モルガン・スタンレーの欧州外為戦略部門を統括するイアン・スタンナード氏は「若干動きが見られたが、大きな変化が起こっていることを示す兆候は出ていない」とし、「現時点では先行き不透明感の一部が反映されているとみられるものの、それ以上のものではない」と述べた。 

 ただ、ギリシャがユーロ圏離脱に向かっていることがこれまでよりも明確になった場合、市場のストレスレベルは格段に上昇する恐れがある。 

 前出のバンカメ・メリルリンチのリャン氏は、「ギリシャがデフォルト(債務不履行)に陥ったとしても、リーマン・ブラザーズの破たんのようなインパクトはないが、ギリシャがユーロ圏を離脱した場合は、同程度のインパクトを持つ事件となり得る」と述べた。


ギリシャ急進左派連合ツィプラス党首が組閣断念、委任返上へ
2012年 05月 10日 04:14 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTJE84802720120509
[9日 ロイター] ギリシャ急進左派連合のツィプラス党首は9日、組閣に失敗したとし、パプリアス大統領に委任を返上する方針を明らかにした。

同氏は「われわれの提案は一般市民から幅広い支持を得たものの、議会での支持は乏しかった。左派政権樹立という夢の実現は難しい」と発言。「あすの朝、委任を返上する」と語った。

これにより全ギリシャ社会主義運動(PASOK)のベニゼロス党首が10日にも大統領から組閣委任を受ける見通し。


ギリシャND党首、急進左派連合との連立を拒否
2012年 05月 10日 04:09 JST
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTJE84802320120509
[9日 ロイター] ギリシャ新民主主義党(ND)のサマラス党首は9日、急進左派連合のツィプラス党首率いる連立政権への参加を拒否した。

サマラス氏はツィプラス氏との会談後、「ユーロ離脱とギリシャの破たんを受け入れるようツィプラス氏から要請があったが、それは無理な話だ」と語った。


ギリシャPASOK党首、急進左派連合と連立組まないと表明
2012年 05月 10日 03:54
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTJE84801N20120509
[アテネ 9日 ロイター] 全ギリシャ社会主義運動(PASOK)のベニゼロス党首は9日、欧州連合(EU)・国際通貨基金(IMF)との支援合意に反対する急進左派連合との連立は組まないことを表明した。ただ、パプリアス大統領から組閣要請を受けた際は、政権樹立に尽力するとの立場を示した。

同党首は、ユーロ加盟国であり続けることがリスクにさらされない場合、急進左派連合に対し協力する用意があると伝えたとしている。

ベニゼロス党首は、急進左派連合のツィプラス党首との会談後、「現時点では合意はできない。ただ、努力を継続する必要はある」と述べた。


国際支援反対派、過半数議席確保できない=独立ギリシャ人党首
2012年 05月 10日 03:49 JST
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTJE84801H20120509
[アテネ 9日 ロイター] ギリシャの右派小政党「独立ギリシャ人」のカメノス党首は9日、国際支援に反対する勢力が連立政権を樹立するために必要な議席数を確保するのは困難との見方を示した。

連立交渉を進める急進左派連合のツィプラス党首との会談後、カメノス党首は「国際支援反対派による連立政権を樹立するために必要な過半数議席を確保できないことは周知の事実だ」と述べた。

同党は今回の総選挙で33議席を獲得し、第4位となった。


スペイン・ポルトガル、ギリシャにユーロ圏にとどまるよう呼びかけ
2012年 05月 10日 03:55 JST
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTJE84801P20120509

[ポルト(ポルトガル) 9日 ロイター] スペインとポルトガルの両首脳は9日、ギリシャに対し支援策を堅持しユーロ圏内にとどまるよう促した。両首脳はまた、ユーロ圏債務危機の封じ込めに向け、自国の財政赤字の削減に引き続き励むことも確約した。

ポルトで行われた首脳会談後の記者会見で、スペインのラホイ首相は、「ギリシャが欧州連合(EU)にとどまり、ユーロ圏から離脱しないことを望んでいる」と述べた。

ポルトガルのコエリョ首相は、週末に行われたギリシャ総選挙の結果には「懸念している」とし、ギリシャの政治家に対し、追加支援の合意内容を堅持するために政権を樹立するよう呼びかけた。

両首脳は、ともにイベリア半島に位置する両国の協力関係の強化を目的に今回の会談を開催。ただ、主要な議題はユーロ圏債務危機に関する問題で占められた。

ポルトガルはこれまでに780億ユーロの支援を受けており、国債利回り格差の水準から、ユーロ加盟国のなかでギリシャに次いでリスクが高いと見なされている。コエリョ首相は「緊縮財政なくして経済成長はないということを明確にしておきたい」と述べた。

ポルトガルの10年債利回りは現在11.4%近辺で推移。前週の10%を下回る水準から上昇している。

スペインの国債利回りも上昇しており、同国の銀行部門への懸念から、9日の取引では10年債利回りは6%を超えている。

ラホイ首相は銀行支援策について「11日に銀行部門支援のプロセスをさらに推し進める」とした。

債務危機に直面している両国の首脳は、債務削減が最優先事項であるとの立場を表明。ただ、欧州の経済成長を押し上げるために一段と努力する必要があるとの考えも示した。

ラホイ首相は「(スペインとポルトガルのように)、ギリシャも改革を断行し、時に痛みを伴う決断を行うことを望んでいる。こうすることで、結果的にはすべての国民の幸福と富を増大させることができる」と指摘。

「われわれは短期的には結果が出ない構造改革を実施してきた。こうした改革は将来的には実を結ぶ」とし、「欧州各国は、こうしたアプローチをとるべきだと考える」と述べた。


→ギリシャがユーロから離脱した場合、次はスペインとポルトガルという連想で市場が動くことを懸念しているのでしょう。


ユーロ圏離脱国の発生に備え、対応策を検討すべき=前独財務相
2012年 05月 10日 03:24 JST
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTJE84801020120509
[ブリュッセル 9日 ロイター] ドイツのシュタインブリュック前財務相は9日、ユーロ圏離脱国の発生に備え、欧州として対応策を検討すべきとの考えを示した。

同氏はドイツのテレビ局とのインタビューで、ギリシャの将来に関する質問に関連し、「もしわたしに政治的責任があるとしたら、ユーロ圏加盟国が必ずしも17カ国存在しない場合の対策を準備するよう求めるだろう」と指摘。「それはすなわち、他の国々が混乱に巻き込まれることのないよう備えを行うという意味だ」と語った。

ギリシャがユーロ圏を離脱した場合、銀行や保険、経済全般が脅威にさらされるとし、潜在的な資本流出などの問題に対処する必要があると指摘。またそうした状況下で損害を受ける企業への支援制度の設立を提案した。