ギリシャがユーロ圏を離脱する確率=50-75%(シティのエコノミスト、12-18カ月以内) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

ギリシャがユーロ圏を離脱する確率=50-75%(シティのエコノミスト、12-18カ月以内)

秘書です。

ギリシャがユーロ圏から離脱しても打撃は限定的との見方。
むしろ、ギリシャをユーロ圏から離脱して実力相応の為替相場になることがギリシャ再生の第一歩なのでは?


焦点:ギリシャのユーロ圏離脱観測、打撃は限定的との見方も
2012年 05月 9日 11:49 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE84801B20120509?sp=true

[ロンドン 8日 ロイター] 6日のギリシャ総選挙は、緊縮策に国民が「ノー」を突き付けた格好となった。このため、ギリシャがユーロ圏を離脱するとの見方が台頭しているが、そのような事態になってもユーロ圏が壊滅的打撃を受けることはなく、対処可能との見方がでている。

すでにいくつかの銀行は、ギリシャがユーロ圏を離脱する確率を算定している。

シティは、ギリシャがユーロ圏を離脱する確率を50%としていたが、選挙結果を受けて50─75%に引き上げた。離脱は今後12─18カ月以内に起こると予想している

だが、ここ1年、投資家の間ではギリシャなど巨額の財政赤字を抱えたユーロ導入国債券の売却が進み、欧州中央銀行(ECB)が大量の流動性を供給している。このため、ダメージは限定的なものにとどまる可能性がある、とみられている。

選挙結果を受けた7日の欧州金融市場では当初、スペイン国債やイタリア国債が売られ、通貨ユーロや株が下落したが、取引終盤までに回復した。

INGインベストメント・マネジメントの戦略責任者Valentijn van Nieuwenhuijzen氏は、「ギリシャが依然システミックな脅威なのか、ギリシャの問題はギリシャ固有の問題なのか、それとも欧州諸国にとっての政治的問題なのか、考えさせられる」と述べ「スペインやイタリアに深刻な影響の波及がみられなければ、ユーロ圏全体を揺るがす問題になる可能性は小さい」と予想した。

ギリシャ総選挙では、緊縮反対の政党が躍進し、EU/IMFと支援協議をしてきた連立与党は過半数議席をとれず敗北した。現在、新たな連立政権樹立に向けた協議が行われているが、2回目の債務再編が実施される可能性が高まっている。

しかし、国際的な金融機関は、2010年5月の第1次ギリシャ支援合意以降、ギリシャ、その他ユーロ圏周辺国向け投融資を大幅に削減。現在、ギリシャ債の大半は欧州中央銀行(ECB)やギリシャの銀行、ヘッジファンドが保有している。

ラボバンクの為替ストラテジスト、ジェーン・フォレー氏は、ギリシャはユーロ圏を離脱する可能性があるが、欧州は対処可能と予想。「エクスポージャーを圧縮するなどの措置を講じており、ギリシャが離脱した場合のダメージははるかに小さくなった」と述べた。

実際に離脱が起こった場合にユーロ圏が受ける打撃として市場で懸念されているのは、ある国がユーロ圏を離脱して通貨を切り下げ、国際競争力を高めると、それをみた相対的に経済力の弱い国の離脱が相次ぐ可能性があることだ。

だが、シティの為替ストラテジスト、Valentin Marinov氏は「われわれは、ギリシャが連続的な離脱の引き金を引くことはないと予想している。ユーロ圏の政策責任者やECBが、市場の懸念の高まりに対応するだろう」と述べている。

<秩序ある離脱>

とは言っても、市場にまったく影響がないわけではない。

アナリストは、ユーロ圏周辺国債券の独連邦債利回りに対するスプレッドが拡大し、通貨ユーロは下落すると予想している。ただ、シティのMarinov氏は、ギリシャのユーロ圏離脱が秩序あるものであった場合、現在1.30ドル付近にあるユーロが6─12カ月以内に1.40─1.45ドルに上昇する可能性があるとみている。

市場参加者は、ユーロ圏におけるギリシャの将来をめぐる政治的不確実性を考え、離脱の可能性を想定したポジションをとるのは難しいと述べている。また投資家がこのシナリオを想定してユーロ売りに動く兆候もほとんどないという。

ある銀行(ロンドン)の為替部門幹部は「自分がどうしたいか分かっても、どうしたらよいか分からない」と語っている。

市場の関心はギリシャにほぼ集中しているが、仏大統領選を制した、緊縮より成長戦略を重視するオランド氏の方により注目すべきとの指摘も出ている。

ロンドン・アンド・キャピタルの債券部門責任者Sanjay Joshi氏は、「ギリシャのデフォルトやユーロ圏離脱という事態が重大な経済・金融的悪影響をもたらすとは予想しにくい。ただ、明らかに欧州の政治的側面は変化している。それはフランスからもたらされている」と指摘した。

(Nigel Stephenson記者;翻訳 武藤邦子;編集 内田慎一)


アングル:欧州危機打開は民意が障壁に、市場はギリシャ離脱意識
2012年 05月 8日 11:22 JST
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPTYE84701J20120508?sp=true
[ブリュッセル 7日 ロイター] この2年半、ユーロ圏債務危機に取り組んできた欧州の政治家にとって、週末のフランス大統領選決選投票とギリシャ総選挙の結果は打撃となった。7日の金融市場では、ユーロが下落、欧州銀行株が3年ぶり安値をつけ、イタリア・スペイン国債利回りは上昇した。市場では、ギリシャのユーロ圏離脱が意識され始めている

欧州債務危機は打開の糸口が見えてきたと思うと邪魔が入るという繰り返しだった。政策責任者はまたか、という思いに違いない。

INGのシニアエコノミスト、カルステン・ブルゼスキ氏は、選挙結果を「想定した結果のなかで最悪」と評した。

ギリシャ総選挙では、緊縮反対の少数政党が躍進した。仏大統領選は、経済成長を犠牲にしても財政健全化を目指すユーロ圏の取り組みに疑問を呈したオランド氏が制した。さらにドイツで6日に実施された州議会選挙はメルケル首相に打撃を与えた。

ギリシャ、フランス、ドイツの3カ国で示された民意は、危機対策に影を落としている。

「危機終息は程遠いことを示している。欧州としての利益と国益との相互作用が事態を悪化させたように、今度は経済と政治の相互作用が事態を悪化させた」とブルゼスキ氏は指摘した。

ブリュッセルのシンクタンク、欧州政策センターのシニアアナリスト、Janis Emmanouilidis氏によれば、選挙を境に「状況ははるかに複雑化した」。同氏は、危機は発生以来、不確実性にあおられてきたが、その不確実性がギリシャ総選挙であらためて鮮明になったと指摘した。

ギリシャ総選挙について、金融市場関係者の一部からは、経済再生のためにはユーロ圏を離脱する必要があるという可能性が高まったという見方が出ている。

スイス・インベストメント・マネジャーズのシニアファンドマネジャー、Athanasios Ladopoulos氏は、「数カ月前に始まったユーロ圏としてのギリシャの終わり」が、選挙結果によって確認されたと述べた。

シティのエコノミストも7日、ギリシャが今後12─18カ月以内にユーロ圏を離脱する確率が50─75%と予想した。

欧州委員会は、ギリシャ総選挙結果を受け、ギリシャに第2次支援策で合意した改革の堅持を求めた。欧州委の報道官は「欧州委は、ギリシャ新政権が合意内容を順守することを望んでいる。また、順守すると予想している」と述べた。

しかし、財務相として支援協議にかかわった全ギリシャ社会主義運動(PASOK)のベニゼロス党首は、国民の負担を軽減するため、国際支援の条件を再交渉する必要があるとの見解を示している。





2012-03-17 12:51:38
ギリシャがユーロ圏を離脱したら?
http://ameblo.jp/nakagawahidenao/entry-11195217776.html

2012-05-05 08:55:56
ギリシャは総選挙の結果次第でユーロ圏離脱も?←強すぎて少なすぎて再分配力なき円への教訓如何?
http://ameblo.jp/nakagawahidenao/entry-11241991394.html

2012-05-05 21:31:04
ギリシャ問題についての「Z私案」
http://ameblo.jp/nakagawahidenao/entry-11242596279.html