デフレ下での増税をしたい政府・民主党の誤った姿勢を国民の前に明らかに（中川秀直）

下記の調査結果から次のことが読み解ける。

内閣支持率が、前回３月調査に比べて１０・５ポイントも急落し、２２・０％となった。内閣支持率２０％割れは必至である。政権瓦解の青木の法則では、４６・２％から、３７・１％へと瓦解が加速しているからである。民意が、野田政権に内閣不信任を突き付けているのである。

問題は、５月の連休明けから、衆院の特別委で、消費増税法案の審議入りとなるが、対案を用意して臨む自民党の覚悟である。デフレ脱却のための日銀法改正などの増税の前提条件を堂々と明示すべきである。

デフレ下での増税をしたい政府・民主党の誤った姿勢を国民の前に明らかにし、どうしてもデフレ下での増税をしたいということであれば、解散・総選挙で堂々と国民の審判を仰ぐべきである。
（５月１日記）





（参考）産経・ＦＮＮ合同世論調査（２８、２９日）の結果が発表された。（数字は％、カッコ内は前回３月２４，２５日の調査結果）



問　野田佳彦内閣を支持するか



支持する２２・０（３２・５）　支持しない６０・８（５６・８）　他１７・２（１０・７）



問　どの政党を最も支持しているか



民主党１５・１（１３・７）　自民党１９・８（１６・３）　公明党４・４（７・０）　みんなの党４・８（６・１）　共産党２・０（２・５）　社民党０・７（０・４）　新党きづな０・０（０・０）　国民新党０・１（０・３）　新党大地・真民主０・２（０・２）　たちあがれ日本０・９（１・０）　新党改革０・２（０・０）　その他の政党１・１（３・２）　支持政党なし５０・０（４８・９）　他０・７（０・４）



問　野田政権への評価



≪首相の人柄≫



評価５７・９（６１・８）　評価しない３０・６（３１・５）　他１１・５（６・７）



≪首相の指導力＞



評価１４・８（１６・５）　評価しない７５・２（７７・６）　他１０・０（５・９）



≪景気・経済対策≫



評価１２・５（１１・９）　評価しない７６・５（８１・８）　他１１・０（６・３）



≪外交・安全保障政策≫



評価１０・２（１３・７）　評価しない７６・３（７６・１）　他１３・５（１０・２）



≪原発の再稼働方針≫



評価２５・７（２６・２）　評価しない６２・５（６５・０）　他１１・８（８・８）



≪ＴＰＰ交渉への参加方針≫



評価３７・５（－）　評価しない３９・５（－）　他２３・０（－）



問　消費税率を２段階で平成２６年度に８％、２７年度に１０％へ引き上げることに賛成か



賛成４４・７（４３・２）　反対４８・６（５２・４）　他６・７（４・４）



問　消費税率引き上げ関連法案について、次の考え方は当てはまるか



≪野田政権は社会保障制度や景気回復条項などで自民党などの提案を受け入れ、今国会で法案を成立させるべきだ≫



思う５１・０　思わない３９・３　他９・７



≪消費税率を引き上げる際に食料品や生活必需品の税率を低く抑える軽減税率を導入すべきだ≫



思う８２・０　思わない１３・２　他４・８



≪野田首相は野党が消費税率引き上げ関連法案などの成立に協力するとの引き換えに衆院を解散する話し合い解散に応じるべきだ≫



思う４８・３（４５・５）　思わない３８・６（４５・１）　他１３・１（９・４）



問　田中直紀防衛相と前田武志国交相への問責決議が参院で可決されたことを受け、野田首相が行った方がよいと思うものはどれか



２人の交代を含む大幅な内閣改造・党役員人事　１９・７

２人の交代を含む小幅な内閣改造・党役員人事　１３・６

２人のみの交代人事　４２・０

閣僚・党役員の交代は必要ない　２０・０　他　４・７



問　今回の北朝鮮の長距離弾道ミサイルは発射をめぐる政府の対応について、次の考え方は当てはまるか



≪政府の国民への情報提供は万全だった≫



思う１０・８　思わない８４・３　他４・９



≪ミサイル発射に対応する自衛隊の態勢は万全だった≫



思う５４・６　思わない３３．７　他１１・７



≪田中氏は防衛相として資質を備えている≫



思う７・７　思わない８２・９　他９・４



問　次の衆院選はいつ行うのが適切か



今年前半までのできるだけ早い時期２７・６（２５・４）

今年前半１８・７（１３・５）　来年前半７・４（８・７）　

来夏の衆院選と参院選のダブル選挙４０・２（４７・６）　他６・１（４・８）



問　新党について



≪橋下徹大阪市長が率いる「大阪維新の会」が次の衆院選で、国政で影響力を持つような議席をとることに期待するか≫



期待する５９・６　期待しない３５・５　他４・９



≪石原慎太郎東京都知事を代表とする新党に期待するか≫



期待する４２・９　期待しない５１・５　他５・６



問　民主党の小沢一郎元代表の政治資金問題をめぐる１審判決は無罪となったが、次の考え方は当てはまるか

≪小沢氏は判決確定まで民主党の党員資格が停止されているが、今回の無罪判決で党員資格停止処分を解除すべきだ≫



思う３５・９　思わない５７・６　他６・５



≪野田首相は小沢氏を政府や党の要職に起用すべきだ≫



思う１７・５　思わない７６・２　他６・３



≪小沢氏は９月の民主党代表選に立候補すべきだ≫



思う１７・６　思わない７５・２　他７・２



≪小沢氏が新党を結成したら支持されると思う≫



思う１４・３　思わない７７・３　他８・４



問　今の憲法を改正する必要はあるか



必要だ５７・６　必要ない３０・４　他１２・０



問　憲法を改正するとしたら、次の考え方は当てはまるか



≪自衛隊の位置づけを明文化すべきだ≫



思う７１・７　思わない１７・５　他１０・８



≪集団的自衛権を認め明文化すべきだ≫



思う６２・１　思わない２０・８　他１７・１



≪天皇を国の元首と明記すべきだ≫



思う４５・７　思わない４３・２　他１１・１



≪衆院と参院を統合して一院制にすべきだ≫



思う５３・２　思わない３８・６　他８・２



≪有事を含む非常事態で政府や国民がどう対応するか明記すべきだ≫



思う７４・５　思わない１４・７　他１０・８



≪危機管理のため首相の権限を強化すべきだ≫



思う６５・１　思わない２５・２　他９・７



≪憲法改正の発議要件を緩和すべきだ≫



思う４２・６　思わない４４・２　他１３・２



≪憲法改正をめぐる国民投票に実際に投票したい≫



思う８１・５　思わない１３・４　他５・１



問　東京都の石原知事が尖閣諸島の土地購入方針を表明したことについて、次の考え方は当てはまるか



≪石原知事の方針は評価できる≫

思う７１・３　思わない２３・３　他５・４



≪尖閣諸島は国有化すべきだ≫

思う８４・５　思わない９・０　他６・５