「旅行会社の要求は絶対。断れば次の商談はない」(あるバス会社の幹部)
秘書です。
安値競争はもう限界です。なぜ、安値競争か。名目GDPが縮小すれば国民の名目所得が縮小するからでしょう。
安値競争をやめるためには、国民の名目所得が年々下がる状況に歯止めをかけなければいけません。
デフレでもいいじゃないかというみなさん、安値競争はもう限界です。
国民の名目所得が年々ふえるまともな経済にしましょう。デフレ脱却です。
経済のパイが拡大していれば、無茶な要求をする旅行会社の要求を断って他の旅行会社の下請けもできるようになるでしょう。
交代ない夜間長距離運転
(2012年5月1日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20120501-OYT8T00068.htm
県内バス会社「規制を」
交代要員なしで夜間に長距離を運転していた末の事故に、県内のバス会社からは、規制強化の必要性を指摘する声があがった。
大阪や北陸など長距離の運行も行うみどり市の観光バス運行会社は、「夜行バスは距離にかかわらず、運転手は2人態勢で途中で交代する」という独自規定を設けている。だが、旅行会社からは、料金を安くするために「1人で何とかなりませんか」と求められることもあるという。
同社はそうした契約は断っているが、価格競争の激化から引き受ける会社も出始めているという。専務の男性(65)は「安全運転に支障が出てきている現状を心配していた。規制が厳しくなり、価格が守られ、安全運転が守られる方が望ましい」と訴えた。
中之条町市城の貸し切りバス会社「湯本自動車サービス」の湯本正一社長(53)は、「事故を起こしたバスはチケット価格が安すぎる。当然、運転手を2人つけられる条件ではない。いくら価格競争と言っても、自分でちゃんと値段を設定しなくてはいけない」と指摘した。
夜間は長距離でなくても運転手2人態勢というまた別の県内ツアーバス会社は、「法律を守ればそれだけで良いという訳ではない。きちんと安全を考えているところもあるので、『夜行バスは危ない』という風評被害が起きなければ良いが」と懸念を示した。
ツアーバス激突 客の争奪激化 「豪華」と「格安」二極化
2012.5.1 07:55 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120501/dst12050107580004-n1.htm
高速ツアーバスは、鉄道や、定期の路線バスによる高速路線バスと比べ料金が格安であることから人気を集めた。高速路線バスの半値以下で販売されるものも多い。過当競争の中、近年はツアーバスの中でも設備を高級化するなど差別化を図る動きが出ている。
ツアーバスは、企画する旅行会社の多くが自前のバスを持たず、貸し切りバス会社へ業務委託することでコストを削減した。金沢-東京の場合、高速路線バスの西日本JRバスの片道7840円に対し、事故を起こした大阪府豊中市の旅行会社「ハーヴェストホールディングス」のツアーバスは3500円。他社の最安値は、2900円だった。
最近では45人乗り座席を30席に減らして幅を広く取り、電動リクライニングとテレビやゲームができる画面のついた座席にしたり、新聞を無料配布するなどサービスに力を入れるバスも。
一方で、45人乗りに目いっぱい客を乗せ、東京-大阪を2千円台で販売するなど二極化している。ツアーバス同士でも料金が4倍近く異なる路線もある。
観光コンサルタントの大坪敬史氏は「インターネットで簡単に料金が比較できるため、旅行会社もぎりぎりまで値下げしたりサービスを増やしたりしている。競争はますます激しくなっている」と指摘する
高速バス衝突 旅行会社→バス会社→運転手 強要の連鎖、しわ寄せは「安全」に
産経新聞 5月1日(火)0時32分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120501-00000501-san-soci
群馬県藤岡市の関越自動車道の高速ツアーバス事故でクローズアップされた「ツアーバス」。旅行会社がバス会社へ無理な運行計画を強要する例があるとして総務省が勧告するなど、格安料金のしわ寄せがバス会社へ及び、さらに運転手の過酷勤務へと無理の強要が連鎖する実態がかねて指摘されていた。事故の背景に、こうした業界慣行が絡んでいなかったか。
■仮眠しても眠い
千葉県浦安市の東京ディズニーランド。事故の翌日となった30日朝も、シンデレラ城を見上げる広大な駐車場へ色とりどりの大型観光バスが次々と到着した。ナンバーは全国に及ぶ。
京都府の貸し切りバス会社の男性運転手(49)は「事故が起きた午前4時から5時の間は通行量が一番少なくなり、最も眠くなりやすい時間帯だ。乗務前にどれほど仮眠を取っても眠くなる」と打ち明ける。
国土交通省は指針で、運転手1人の1日当たりの運転時間と走行距離を9時間、670キロまでと定めている。今回の事故は片道500キロほど。千葉県印西市のバス会社「陸援隊」のバスは、往路は河野化山運転手(43)ともう1人が乗務したものの、事故を起こした復路は河野運転手1人で、群馬県警に「居眠りしていた」と話した。
京都の運転手は「ワンマン運行が法的に可能とはいえ、やはり長距離の夜行は安全性を考えて2人乗務が基本ではないか」と話す。
■1カ月休日なし
総務省が平成21年、貸し切りバス運転手136人に行った調査では、運転手の89%が運転中、睡魔に襲われたり居眠りしたりした経験があると答えた。
理由を複数回答で尋ねると「運行日程が厳しく疲れがたまっていた」が61%と最多で、「休みや休憩が不十分で過労運転が常態化していた」が59%、「運行日程が厳しく焦っていた」が30%と続いた。「1日9時間、670キロ」の指針は3割が「望ましい」と評価する一方、「望ましくない」も2割を超えた。運転手の一人は「1日400キロ以上のワンマン運行はかなりしんどい」と訴えたという。
連続勤務が「30日以上」と1カ月間、全く休んでいない運転手も5%おり、総務省は「過労運転による事故がいつ起きてもおかしくない状況で貸し切りバスが運行されている」として、国交省に対し指導を徹底するよう勧告していた。
■断れば商談こない
運転手の過酷な勤務の背景にはバス会社を取り巻く厳しい経営環境がある。国交省によると、12年からの規制緩和によりバス会社は11年度の2336社から22年度の4492社へ倍増。一方で、1台の1日当たりの営業収入は同じ期間に8万519円から6万3435円へ2割以上減った。
山形県のバス会社は規制緩和以降、山形-東京間で旅行会社から得る収入が30万円から10万円近くまで減らされた。幹部は「旅行会社の要求は絶対。断れば次の商談はない」と話す。
同社の場合、夜行は運転手2人体制が基本だが、旅行会社から「なぜ2人なんだ。1人で十分だ」とクレームがきたことがあった。運転手のホテル代の負担が増え、客用の座席が減ることを嫌ったためだった。
総務省の21年の勧告でも「旅行会社がバス会社へ無理な運行計画を強要する例がある」と指摘していた。
今回のバスの料金は3500円。45人乗りバスが満席ならば料金収入は15万7500円。高速料金や燃料代、運転手のホテル代を差し引くと、片道で残るのは10万円ほどとみられる。さらに運転手や従業員の人件費が差し引かれる。
■トラック運転手も
ツアーバスを企画する埼玉県の旅行会社の社長は「バス会社に安全面で指示しても結局は聞く耳を持たない会社もある」と話す。
「運転手を2人置くという契約だったのに実際は1人だったこともあった。バス会社の実態を旅行会社が知ることにも限界がある」というが、旅行会社とバス会社の力関係は一般に、建設業界の元請けと下請けの関係と同じ構図だ。
大型連休など繁忙期で急に手配を受けたバス会社は「空いているバスを必死で探す。年式や車種、車体の状態は気にしない。運転手はアルバイトも雇い、普段はトラックを運転している人にも頼む」と明かした。
事故を起こした陸援隊の針生裕美秀社長(55)は4月29日、報道陣に「うちは定期運行ではなく、大型連休の増便の手伝いということでバスを出した。ハーヴェストさんがどのようにやっているか分からないが、うちは本当についこの間までインバウンド(来日外国人観光客)の仕事をしていたので…」と話した。
30日夕、ディズニーランドの駐車場では夜行便の準備に入る運転手たちがホテルなどから戻ってきた。
長野県のバス会社の男性運転手(59)は「お客の命を預かる運転手一人一人の自覚はもちろんだが、安さを求めて安全を軽視しがちな旅行会社やバス会社の意識改革が必要だろう」と話した。
安全対策や労働環境、バス会社任せ…ツアー会社
読売新聞 4月30日(月)21時42分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120430-00000529-yom-soci
今回のツアーを企画した旅行会社「ハーヴェストホールディングス」(大阪府豊中市)の橋本卓也専務が30日夜、記者会見した。
今後、長距離夜行バスを運行委託する際には運転手2人を交代で運転させるようバス会社側に求める考えを明らかにした。
橋本専務は「運転手が1人か2人かは運行会社に任せていた」と説明。運転手の労働環境については「特に(バス会社側からは)聞かされていなかった。委託料の値上げ要求などは把握していない」と述べた。その上で、「バス会社任せだった安全対策を、今後は契約時にきちんと求めたい。料金が上がることもやむを得ない」と話した。
同社には同日午前、国土交通省近畿運輸局の職員6人が旅行業法に基づいて立ち入り検査を実施した。
安値競争はもう限界です。なぜ、安値競争か。名目GDPが縮小すれば国民の名目所得が縮小するからでしょう。
安値競争をやめるためには、国民の名目所得が年々下がる状況に歯止めをかけなければいけません。
デフレでもいいじゃないかというみなさん、安値競争はもう限界です。
国民の名目所得が年々ふえるまともな経済にしましょう。デフレ脱却です。
経済のパイが拡大していれば、無茶な要求をする旅行会社の要求を断って他の旅行会社の下請けもできるようになるでしょう。
交代ない夜間長距離運転
(2012年5月1日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20120501-OYT8T00068.htm
県内バス会社「規制を」
交代要員なしで夜間に長距離を運転していた末の事故に、県内のバス会社からは、規制強化の必要性を指摘する声があがった。
大阪や北陸など長距離の運行も行うみどり市の観光バス運行会社は、「夜行バスは距離にかかわらず、運転手は2人態勢で途中で交代する」という独自規定を設けている。だが、旅行会社からは、料金を安くするために「1人で何とかなりませんか」と求められることもあるという。
同社はそうした契約は断っているが、価格競争の激化から引き受ける会社も出始めているという。専務の男性(65)は「安全運転に支障が出てきている現状を心配していた。規制が厳しくなり、価格が守られ、安全運転が守られる方が望ましい」と訴えた。
中之条町市城の貸し切りバス会社「湯本自動車サービス」の湯本正一社長(53)は、「事故を起こしたバスはチケット価格が安すぎる。当然、運転手を2人つけられる条件ではない。いくら価格競争と言っても、自分でちゃんと値段を設定しなくてはいけない」と指摘した。
夜間は長距離でなくても運転手2人態勢というまた別の県内ツアーバス会社は、「法律を守ればそれだけで良いという訳ではない。きちんと安全を考えているところもあるので、『夜行バスは危ない』という風評被害が起きなければ良いが」と懸念を示した。
ツアーバス激突 客の争奪激化 「豪華」と「格安」二極化
2012.5.1 07:55 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120501/dst12050107580004-n1.htm
高速ツアーバスは、鉄道や、定期の路線バスによる高速路線バスと比べ料金が格安であることから人気を集めた。高速路線バスの半値以下で販売されるものも多い。過当競争の中、近年はツアーバスの中でも設備を高級化するなど差別化を図る動きが出ている。
ツアーバスは、企画する旅行会社の多くが自前のバスを持たず、貸し切りバス会社へ業務委託することでコストを削減した。金沢-東京の場合、高速路線バスの西日本JRバスの片道7840円に対し、事故を起こした大阪府豊中市の旅行会社「ハーヴェストホールディングス」のツアーバスは3500円。他社の最安値は、2900円だった。
最近では45人乗り座席を30席に減らして幅を広く取り、電動リクライニングとテレビやゲームができる画面のついた座席にしたり、新聞を無料配布するなどサービスに力を入れるバスも。
一方で、45人乗りに目いっぱい客を乗せ、東京-大阪を2千円台で販売するなど二極化している。ツアーバス同士でも料金が4倍近く異なる路線もある。
観光コンサルタントの大坪敬史氏は「インターネットで簡単に料金が比較できるため、旅行会社もぎりぎりまで値下げしたりサービスを増やしたりしている。競争はますます激しくなっている」と指摘する
高速バス衝突 旅行会社→バス会社→運転手 強要の連鎖、しわ寄せは「安全」に
産経新聞 5月1日(火)0時32分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120501-00000501-san-soci
群馬県藤岡市の関越自動車道の高速ツアーバス事故でクローズアップされた「ツアーバス」。旅行会社がバス会社へ無理な運行計画を強要する例があるとして総務省が勧告するなど、格安料金のしわ寄せがバス会社へ及び、さらに運転手の過酷勤務へと無理の強要が連鎖する実態がかねて指摘されていた。事故の背景に、こうした業界慣行が絡んでいなかったか。
■仮眠しても眠い
千葉県浦安市の東京ディズニーランド。事故の翌日となった30日朝も、シンデレラ城を見上げる広大な駐車場へ色とりどりの大型観光バスが次々と到着した。ナンバーは全国に及ぶ。
京都府の貸し切りバス会社の男性運転手(49)は「事故が起きた午前4時から5時の間は通行量が一番少なくなり、最も眠くなりやすい時間帯だ。乗務前にどれほど仮眠を取っても眠くなる」と打ち明ける。
国土交通省は指針で、運転手1人の1日当たりの運転時間と走行距離を9時間、670キロまでと定めている。今回の事故は片道500キロほど。千葉県印西市のバス会社「陸援隊」のバスは、往路は河野化山運転手(43)ともう1人が乗務したものの、事故を起こした復路は河野運転手1人で、群馬県警に「居眠りしていた」と話した。
京都の運転手は「ワンマン運行が法的に可能とはいえ、やはり長距離の夜行は安全性を考えて2人乗務が基本ではないか」と話す。
■1カ月休日なし
総務省が平成21年、貸し切りバス運転手136人に行った調査では、運転手の89%が運転中、睡魔に襲われたり居眠りしたりした経験があると答えた。
理由を複数回答で尋ねると「運行日程が厳しく疲れがたまっていた」が61%と最多で、「休みや休憩が不十分で過労運転が常態化していた」が59%、「運行日程が厳しく焦っていた」が30%と続いた。「1日9時間、670キロ」の指針は3割が「望ましい」と評価する一方、「望ましくない」も2割を超えた。運転手の一人は「1日400キロ以上のワンマン運行はかなりしんどい」と訴えたという。
連続勤務が「30日以上」と1カ月間、全く休んでいない運転手も5%おり、総務省は「過労運転による事故がいつ起きてもおかしくない状況で貸し切りバスが運行されている」として、国交省に対し指導を徹底するよう勧告していた。
■断れば商談こない
運転手の過酷な勤務の背景にはバス会社を取り巻く厳しい経営環境がある。国交省によると、12年からの規制緩和によりバス会社は11年度の2336社から22年度の4492社へ倍増。一方で、1台の1日当たりの営業収入は同じ期間に8万519円から6万3435円へ2割以上減った。
山形県のバス会社は規制緩和以降、山形-東京間で旅行会社から得る収入が30万円から10万円近くまで減らされた。幹部は「旅行会社の要求は絶対。断れば次の商談はない」と話す。
同社の場合、夜行は運転手2人体制が基本だが、旅行会社から「なぜ2人なんだ。1人で十分だ」とクレームがきたことがあった。運転手のホテル代の負担が増え、客用の座席が減ることを嫌ったためだった。
総務省の21年の勧告でも「旅行会社がバス会社へ無理な運行計画を強要する例がある」と指摘していた。
今回のバスの料金は3500円。45人乗りバスが満席ならば料金収入は15万7500円。高速料金や燃料代、運転手のホテル代を差し引くと、片道で残るのは10万円ほどとみられる。さらに運転手や従業員の人件費が差し引かれる。
■トラック運転手も
ツアーバスを企画する埼玉県の旅行会社の社長は「バス会社に安全面で指示しても結局は聞く耳を持たない会社もある」と話す。
「運転手を2人置くという契約だったのに実際は1人だったこともあった。バス会社の実態を旅行会社が知ることにも限界がある」というが、旅行会社とバス会社の力関係は一般に、建設業界の元請けと下請けの関係と同じ構図だ。
大型連休など繁忙期で急に手配を受けたバス会社は「空いているバスを必死で探す。年式や車種、車体の状態は気にしない。運転手はアルバイトも雇い、普段はトラックを運転している人にも頼む」と明かした。
事故を起こした陸援隊の針生裕美秀社長(55)は4月29日、報道陣に「うちは定期運行ではなく、大型連休の増便の手伝いということでバスを出した。ハーヴェストさんがどのようにやっているか分からないが、うちは本当についこの間までインバウンド(来日外国人観光客)の仕事をしていたので…」と話した。
30日夕、ディズニーランドの駐車場では夜行便の準備に入る運転手たちがホテルなどから戻ってきた。
長野県のバス会社の男性運転手(59)は「お客の命を預かる運転手一人一人の自覚はもちろんだが、安さを求めて安全を軽視しがちな旅行会社やバス会社の意識改革が必要だろう」と話した。
安全対策や労働環境、バス会社任せ…ツアー会社
読売新聞 4月30日(月)21時42分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120430-00000529-yom-soci
今回のツアーを企画した旅行会社「ハーヴェストホールディングス」(大阪府豊中市)の橋本卓也専務が30日夜、記者会見した。
今後、長距離夜行バスを運行委託する際には運転手2人を交代で運転させるようバス会社側に求める考えを明らかにした。
橋本専務は「運転手が1人か2人かは運行会社に任せていた」と説明。運転手の労働環境については「特に(バス会社側からは)聞かされていなかった。委託料の値上げ要求などは把握していない」と述べた。その上で、「バス会社任せだった安全対策を、今後は契約時にきちんと求めたい。料金が上がることもやむを得ない」と話した。
同社には同日午前、国土交通省近畿運輸局の職員6人が旅行業法に基づいて立ち入り検査を実施した。