2012年3月12、13日開催分の日銀政策決定会合の「議事要旨」(=誰の発言か不明バージョン) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

2012年3月12、13日開催分の日銀政策決定会合の「議事要旨」(=誰の発言か不明バージョン)

秘書です。
日銀の政策決定会合の議事録は10年後に公開されます。
それまでは誰が何をいったか分からない「議事要旨」です。

2000年の日銀のゼロ金利解除という21世紀日本経済の長期デフレを決定づけた致命的な政策判断ミスの議事録が公開されたのは2011年1月27日になってから。
http://www.boj.or.jp/mopo/mpmsche_minu/record_2000/index.htm/

2000年の日銀総裁の速水さんは既に2009年に他界されています。これでは反省の弁も、弁解も聞けません。

そして、21世紀の経済の低迷はすべて小泉構造改革の責任であるという誤った認識が政治的プロパガンダで固着し、問題を正面からとらえないために問題を解決することができない政権が次々に誕生しては問題が解決できずに瓦解することを続けていく・・・事実に基づかない認識では問題を解決することはできません。

2000年当時、中原委員が1人孤立していた。そして、歴史は繰り返す。


日本銀行政策委員会金融政策決定会合議事要旨(2012年3月12、13日開催分)
http://www.boj.or.jp/mopo/mpmsche_minu/minu_2012/g120313.pdf

・・・
消費者物価(除く生鮮食品)の前年比について、委員は、概ねゼ
ロ%となっており、先行きは、当面、ゼロ%近傍で推移するとの見
方で一致した。一人の委員は、消費者物価(除く食料およびエネル
ギー)の前年比マイナス幅が引き続き大きめとなっている点が気が
かりであると述べた。これに対し、別の一人の委員は、現行の
2010 年基準の消費者物価指数では、エコポイント制度の影響から
価格下落率の大きいデジタル家電のウエイトが大きくなっており、
これが消費者物価の前年比を押し下げていることを割り引いてみる
必要があると述べた。複数の委員は、消費者物価について、前年比
が上昇した品目の比率から下落した品目の比率を差し引いた計数や
刈込平均値が上昇基調にある点などに言及しつつ、緩やかながら基
調的に物価が上昇に向かっているとの認識を示した。複数の委員は、
最近の原油価格の上昇が今後どのように物価指標の動きに反映され
ていくのか注意してみていく必要があると述べた。
・・・
一人の委員は、円高修正や株価の持ち直しがみられる状況下に
おいて、前回会合で明確化された政策姿勢への理解を市場に一段と
浸透させることを通じて、企業の設備投資需要等を顕在化させるこ
とが望ましく、そうした観点から、前回会合に続き、長期国債を対
象として、資産買入等の基金を増額することが適当との見解を述べ
た。こうした見解に対し、大方の委員は、現時点における経済・物
価の情勢を踏まえると、2月に増額した基金による金融資産買入れ
等を着実に進め、その効果の波及を確認していくことが適当との考
えを示した。
・・・

2.「資産買入等の基金」の増額に関する件
宮尾委員からは、資産買入等の基金の残高を増額する旨の議案が
提出され、採決に付された。採決の結果、反対多数で否決された。
採決の結果
賛成:宮尾委員
反対:白川委員、山口委員、西村委員、中村委員、亀崎委員、
森本委員、白井委員、石田委員



日銀会合、宮尾委員「長期国債買い入れ増額望ましい」
2012年 04月 13日 09:44 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE83C00K20120413
[東京 13日 ロイター] 日銀が13日に発表した3月12─13日開催の金融政策決定会合の議事要旨によると、宮尾龍蔵審議委員が「円高修正や株価の持ち直しがみられる状況下において、企業の設備投資需要などを顕在化させることが望ましい」として、長期国債買い入れによる基金増額を提唱していたことが明らかになった。

議事要旨によると、委員らは、前回2月の決定会合で事実上のインフレ目標導入と追加緩和を実施して以降、「中短期ゾーンの国債利回りが一段と低下しており、累次にわたり実施した基金増額は、金融市場に対して一定の効果を発揮している」との見方を示した。

委員らは欧州について「リーマンショックのようなテールリスクが顕在化する可能性はひとまず低下した」が、「市場の見方が急変する可能性には引き続き注意が必要」と指摘している。

固定金利オペで札割れや応札倍率の低下が生じている点について、何人かの委員は、「強力な金融緩和が浸透している表れ」としつつ、基金買い入れ期限である年末に向け「買い入れが実現できるよう一段と努力が必要」と述べた。長期国債の買い入れが財政ファイナンスとの疑念が生じないよう説明が必要と、何人かの委員が指摘している。

同日決定した成長分野支援のための資金供給制度の拡充の一環として打ち出された米ドル供給について、為替に影響を及ぼすとの誤解を招かないよう配慮が重要と指摘している。

消費者物価について一人の委員がマイナス幅が引き続き大きめな点が気がかり、と述べたが、委員らは緩やかながら基調的に物価上昇に向かっているとの見方を示した。

複数の委員が米国の雇用者数について、季節調整の歪みでかさ上げされている可能性を指摘。委員らは、新興国・資源国経済が欧州向け輸出の減少などで幾分減速しているとの見方を示した。

日銀は同日の会合で金融政策については現状維持とした。一方、成長分野への資金供給で大幅な拡充策を発表、中小企業向けの小口資金供給や米ドル資金供給策などを導入した。

宮尾龍蔵審議委員が5兆円の基金増額による追加緩和を提案したが否決された。

(ロイターニュース 竹本能文、宮崎大)