自民党が民意の期待に応える最後の好機(中川秀直) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

自民党が民意の期待に応える最後の好機(中川秀直)

下記の新報道2001の調査結果から次のことが読み解ける。

内閣支持率が前回調査(3月8日)に比べて3・2ポイン減の34・2%に、不支持率は3・0ポイント増の60・2%となり、再度、下落に転じた。前回調査では、政権瓦解の青木の法則の呪縛から脱するかと思われたが、元の木阿彌となったのである。内閣支持率37・4+次期衆院選投票先15・0=52・4が、34・2+13・8=48・0と50%を割り込んだからである。

注目すべきは、次期衆院選の投票先で、自民党が25・6%、民主党が13・8%となり、差がほぼダブルスコア差となったことである。公明党3・6%を加算すれば29・2%となり、同調査の首都圏72選挙区で自公全勝、民主全敗が予測できる。

また、同調査の「あなたは今後どんな政権の形に期待しますか」で、自民党政権または自民を中心とした連立政権が24・6%でトップとなっている。民主党政権または民主を中心にした連立政権は13・0%、民主・自民の大連立政権は15・0%に過ぎない。

理由は、何かである。同調査の「消費増税法案」に反対57・6%、賛成41・4%にある。自民党に無駄削減なしデフレのままの消費増税を止めて欲しいとの期待感である。

自民党が、経済に強い自民党として、民意の期待に応える最後の好機である。民主党との対立軸を旗幟鮮明にすべきである。「脱デフレ優先」か「消費増税優先」か、である。自民党が「脱デフレ優先」を政策の旗印として旗幟鮮明にすれば消費増税法案反対57・6%の民意が自民党を政権の受け皿として認知し、政権瓦解、解散、政権交代へと押し上げることになる。

(3月19日記)



(参考)新報道2001の3月15日の世論調査の結果(カッコ内は前回3月8日調査結果)



問1 あなたは次の衆院選でどの党の候補に投票したいですか。



民主党13・8%(15・0) 自民党25・6%(24・6) 公明党3・6%(2・6) 共産党2・0%(3・6) 社民党0・6%(1・0) 国民新党0・6%(0・0) 新党日本0・0%(0・0) みんなの党3・4%(5・2) たちあがれ日本0・8%(0・4) 新党改革0・0%(0・0) 新党きづな0・0%(0・0) 新党大地・真民主0・0%(0・0) 無所属・その他3・0%(3・8) 棄権する2・4%(3・2) まだきめていない44・2%(40・6)



問2 あなたは野田内閣を支持しますか。



支持する34・2%(37・4) 支持しない60・2%(57・2) その他・わからない5・6%(5・4)



問3 政府は消費税率を2014年に8%、2015年に10%とする増税を柱とした消費増税関連法案を今月中に国会に提出する方針です。今回の増税方針についてどう考えますか。



賛成11・0% どちらかといえば賛成 30・4% どちらかといえば反対27・8% 反対29・8% その他・わからない1・0%



問4 社会保障システム維持や財政再建のために、消費税率を何%までなら引き上げても良いと考えますか。



現行の5%31・2% 10%50・6% 15%9・8% 20%2・0% 25% 0・6% 25%超0・6% その他・わからない5・2%



問5 あなたは、今後どんな政権の形に期待しますか。



民主党政権。または民主を中心にした連立政権13・0%

自民党政権。または自民を中心にした連立政権24・6%

民主・自民の大連立政権15・0%

既成政党が分裂・政界再編した新たな枠組みの政権19・6%

第三極と言われる新党を中心にした政権18・4%

その他・わからない9・4%