極秘会談の情報操作・情報リークの目的は何か? | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

極秘会談の情報操作・情報リークの目的は何か?

秘書です。
総裁は会っていないと極秘会談を否定。それでも政局は極秘会談があった前提で動こうとしています。
この情報操作は恐ろしいものがありますね。その前提でニュース記事を読んでみましょう。


谷垣総裁 極秘会談重ねて否定 与野党協議には「民主党が態勢を整えて」
2012.3.2 22:40 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120302/stt12030222420004-n1.htm
 自民党の谷垣禎一総裁は2日夜のNHK番組に出演し、野田佳彦首相との極秘会談について「会っていない」と重ねて否定した。

 一方で「一般論としていえば政党の代表者が折に触れ国政について話し合うのはあってしかるべきだ。そういうことができる人間的な信頼関係があることが望ましい」と述べた。

 また、消費費税を含む社会保障と税の一体改革について、民主党の小沢一郎元代表らや連立を組む国民新党が反対していることに言及し「政府与党は一緒になって足下を固めてほしい。(増税の是非を)国民に問いかける資格や態勢を整えてほしい」と求めた。「こういう議論をすれば、民主党が履行してくれるなという態勢は、われわれのから見ればまだ不十分だ」と指摘した。

→極秘会談で会っていないのに、極秘会談で会ったことにするような情報操作をしているのは誰か?新聞報道の一説によると、首相周辺だ。信頼関係ということは、この情報操作の実体を明らかにして、自民党総裁に対する非礼を詫びるところからスタートでしょう。それなしに一般論であれ、党首会談を認めると、極秘会談を情報リークした人間の作戦は正しく、政局上大成功だった、彼は英雄だということになり、自民党はこうしたことをやっても許してくれる党だということで、何度でもやってくるでしょうし、極秘会談は存在したのであって、ウソをついたのは自民党側ということになりませんか?極秘会談がウソだったのなら、情報をリークした責任者を明らかにして謝罪させるべきでしょう。

→では、極秘会談について一部報道では首相周辺筋とされる情報操作、情報リークの目的は何か。下記の記事は民主党内政局のために自民党総裁との極秘会談情報をリークしたというシナリオを想起させるものです。

 
話し合い解散 孤立する小沢氏
産経新聞 3月3日(土)7時55分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120303-00000098-san-pol

 野田佳彦首相と谷垣禎一自民党総裁の極秘会談により、消費税増税関連法案の成立と引き換えに衆院を解散する「話し合い解散」が現実味を帯びる中、「増税反対」を旗印に倒閣を唱える小沢一郎民主党元代表は孤立しつつある。

 3月1日夜に日本料理屋で行われた小沢系衆院1回生の「北辰会」メンバーとの会食。小沢氏は、いつも通り笑顔を絶やさなかったが、極秘会談に関しては「首相が話し合い解散をしようとしても自民、公明は乗ってこない」と語っただけ。かえって焦りの色がにじみ出たともいえる。

 小沢氏は2月21日から3月1日まで計6回も中堅・若手議員と会合を繰り返した。酒を酌み交わした議員は計約75人。政府が提出予定の消費税増税関連法案の採決時の造反や、内閣不信任決議案への同調を視野に足場固めを急ぐ。

 そんなさなかに発覚した極秘会談に、選挙基盤が弱い若手議員は動揺した。その多くの後見人である小沢氏は絶対に解散を避けたい。だからこそ消費税法案を葬り去った上で内閣を総辞職に追い込むシナリオを練っていたのだ。

 だが、もし首相と谷垣氏が手を握ればこのシナリオは通用しない。小沢グループが結束して造反しても焼け石に水となるからだ


 極秘会談により、解散は現実味を増した。首相が解散の腹を固めたならば小沢氏は受けて立つしかない。小沢氏周辺はこう語った。

 「解散という言葉が表に出た以上解散の流れができるだろう。小沢氏は今後は解散に向け本腰を入れることになるのではないか」   (坂井広志)

→情報操作、情報リークはやはり、民主党内政局か?それにより増税反対の造反を鎮圧させる。それに自民党総裁との極秘会談情報が利用された?結果的に、それに加担することになっても増税反対派を鎮圧できるならそれでいいのか?

解散になったら、首相を辞めさせれば…小沢氏
読売新聞 3月3日(土)8時49分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120303-00000152-yom-pol

 民主党の小沢一郎元代表が政治資金規正法違反に問われた陸山会事件に絡み、東京地検特捜部が虚偽記載の捜査報告書を放置していたことが発覚したことを受け、小沢グループ内では2日、元代表の無罪判決の可能性が一層強まったとして、復権を求める声が上がった。

 「検察のひどさが露呈した。無罪判決が出たら声を上げていく」

 小沢グループ幹部は2日、国会内で記者団に対し、反転攻勢への意気込みを強調した。陸山会事件を巡っては、東京地裁が2月17日の公判で、小沢元代表の虚偽記入への関与を認めた元秘書の供述調書を証拠採用しなかったこともあり、グループ内では無罪判決への期待が強まっている。元代表は消費税率引き上げ関連法案の提出や採決に断固反対し、野田首相を追い込むことで党内の主導権を奪取したい考えだ

 小沢グループ内では、首相と自民党の谷垣総裁との極秘会談に対し、「『小沢元代表封じ』の動きではないか」と警戒感や焦燥感が強まっていた。それだけに、東京地検が捜査報告書を放置していた問題を反転攻勢の契機としたい考えだ。

 元代表は1日夜のグループ所属議員との懇談で、首相と谷垣氏の極秘会談について「本当か。なんでそんなことをしたんだ」と不快感を示し、「解散になったら、君らが首相を辞めさせればいい」と語ったという。

→選挙前に首をすげかえるのは民主党の常とう手段。2009年は小沢さんから鳩山さんへ、2010年は鳩山さんから菅さんへ。2010年は菅さんは副総理でした。今、副総理は増税旗振り役の岡田さんです。

岡田副総理 自民幹部に協力求める
3月3日 4時3分 NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120303/t10013451411000.html

野田総理大臣と自民党の谷垣総裁の極秘会談が明らかになるなか、岡田副総理は、2日、自民党の幹部と会談して、消費税率を引き上げるための法案への協力を求めました。
これに対し、民主党の小沢元代表に近い議員と自民党の議員との間で連絡を取り合う動きも出ており、今後、自民党も巻き込む形で、法案を巡る動きが活発化しそうです。

野田総理大臣と自民党の谷垣総裁が、先月25日に東京都内で2人だけで会談していたことが明らかになり、与野党の間では、消費税率を引き上げるための法案の取り扱いや衆議院の解散時期を巡って意見を交わしたのではないかという見方が出ています。
こうしたなか、今週行われた党首討論で、野田総理大臣は「一緒に消費税を引き上げるために努力しよう」と述べ、谷垣総裁に改めて協力を呼びかけました。
さらに、岡田副総理は、2日、自民党の町村元官房長官と会談し、消費税率を引き上げるための法案への協力を求めるなど、野田政権は自民党への働きかけを強めています。
これに対し自民党の谷垣総裁は、2日夜、NHKの番組で、「野田総理大臣が消費税をやらなければならないと思っていることは信じている。『反対する者は切り捨てでもいく』ということだろうから、その覚悟は保ってほしい」と述べました。
こうした動きに対し、民主党の小沢元代表に近い議員の間からは、「自民党と連携して消費税の引き上げを強行しようとしているのではないか」とか、「消費増税に反対する党内の動きを封じようとするものだ」などと警戒する声が出ています。
そして、小沢元代表に近い議員と自民党の議員との間で連絡を取り合う動きも出ており、今後、自民党も巻き込む形で、法案を巡る動きが活発化しそうです。

→極秘会談を民主党内政局に利用する情報操作を黙認するのか?増税のためなら(あるいは政権に復帰するなら)、どんなトリックにひっかかってもいい、増税反対派を鎮圧するためならどんな返り血を浴びてもいい、などという発想が少しでも芽生えたら、本当に大きなトリックと情報操作にひっかかって党がもたなくなるリスクがあるのでは?党がどうなろうと増税ができて政権に復帰できればいいという判断がありえるのか?