本日の山本幸三代議士の衆議院財務金融委員会の質問より(再びアンケート調査問題など) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

本日の山本幸三代議士の衆議院財務金融委員会の質問より(再びアンケート調査問題など)

秘書です。

今日の衆議院財務金融委員会における山本幸三代議士の質問です。


マネタリーベース増加でも予想インフレ率は機械的に上がらず=日銀総裁
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE81S05F20120229
[東京 29日 ロイター] 白川方明日銀総裁は29日午後の衆議院財務金融委員会で、デフレからの脱却に向けての物価予想と資金供給量の関係について問われ、人々の予想インフレ率は「物価安定のめど」の公表など日銀のしっかりとした姿勢が影響するとしながらも、マネタリーベースの供給量を増やしてもただちに予想インフレ率を引き上げるという関係にはないとの認識を示した。

総裁は、アンケート調査をもとに考察すると、マネタリーベースの量を大幅に増やした量的緩和の時期にはかえって予想インフレ率は低下していると説明し、「マネタリーベースが増加すればただちに予想インフレ率が上がるという機械的な関係は認められないし、米欧でも同様だ」と述べた。

今回、日銀が「物価安定のめど」という表現を使った物価目標を公表したことに関し、総裁はインフレターゲットという言葉は機械的に一定の物価上昇率を目指すという意味で使われるケースが多いとして、多くの国はそういう意味で使っておらず、日銀も今回、「目途」という言葉を使ったと説明した。

また、日銀の金融政策は、物価が上がるのを待つということではなく、物価上昇率を引き上げるという要素を内に秘めた能動的な政策だと語った。

山本幸三委員(自民)の質問に答えた。

(ロイターニュース 石田仁志 中川泉)

→アンケート調査の限界について、下記の日銀レビューを参考にすると、日銀が量的緩和には効果がないと考えて低い予測になれば、アンケート調査も低いということでは?


日銀レビュー「インフレ予想(Inflation Expectations)について」
2008年12月 企画局 関根敏隆、吉村研太郎、和田智佳子
http://www.boj.or.jp/research/wps_rev/rev_2008/data/rev08j15.pdf

(3)エコノミストのインフレ予想

民間エコノミストのインフレ予想は、各種のマーケット・レポートで利用可能である。しかし、
個々のエコノミストの予測をみるよりも、コンセンサス・フォーキャスト社による集計のように、複数のエコノミストの予測を平均したものが、よく活用されている。
・・・
ただし、エコノミストのインフレ予想を解釈するうえで注意を要する点も幾つかある。まず、エ
コノミストの予想は、家計や企業のような賃金・価格の設定主体の物価観ではないため、実際の賃
金・価格設定行動にどの程度影響を与えているのかが不明という問題がある。加えて、民間エコノ
ミストも、中央銀行当局と同じようなマクロ経済指標をみて、しかも同様の手法を用いて予測をし
ているとみられるため、中央銀行の内部予測に対してどの程度独立の情報をもつのかが判断しに
くいケースがある。例えば、図表6 でユーロ圏の今後5 年間のインフレ予想が2%弱でほぼ安定的
に推移していることが、民間エコノミストも「中長期的には中央銀行が目標としているインフレ
率に収束するはず」というマクロ経済学の一定の理論に基づいて回答した結果だとすれば、両者の
予測に大きな差は生じにくいことになる。そうなると、こうした予測をみることは、中央銀行に
とって、自分の姿を鏡に映してみている(looking-into-the-mirror problem)ということにな
りかねない10


(注10)・・・民間エコノミストのインフレ予想が、実際の賃金・価格設定行動に影響を与え、自己実現するということであれば、民間エコノミストのインフレ予想が中央銀行のインフレ予測と同じであることは、中央銀行当局にとって歓迎すべきことである。問題は、民間エコノミストのインフレ予想が、実際の賃金・価格設定行動に影響を与えないにもかかわらず、中央銀行は、民間エコノミストの予想が自分たちの予測と同様であることをみて、間違って安心してしまうケースにある



日銀は総裁を含め、責任を取って金融政策を運営=安住財務相
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE81S04W20120229
[東京 29日 ロイター] 安住淳財務相は29日午後の衆院財務金融委員会で、日銀の金融政策について「総裁を含めて、日銀として責任を取ってやっていると思う」との考えを示した上で、白川方明総裁は「大変よくやっている」と述べた。自民党・山本幸三氏への答弁。

→どういう責任でしょうか?