衆議院予算委員会質問関連資料①中小企業資金繰りについて | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

衆議院予算委員会質問関連資料①中小企業資金繰りについて


秘書です。
中川秀直は、冒頭、中小企業の資金繰りの話から入りました。
それは日銀総裁講演に以下の部分があったからです。


【講演】デフレ脱却へ向けた日本銀行の取り組み
日本記者クラブにおける講演
日本銀行総裁 白川 方明
2012年2月17日
http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2012/data/ko120217a1.pdf
「実際、わが国の企業経営者の皆さんに直面する経営上の問題を聞いてみても、手元流動性が不足しているという声はほとんど聞かれません。仕事の量あるいは需要そのものが不足していることを訴える方が多いのが実情です。」

ここでいう企業経営者の皆さんには中小企業経営者は入っていないのか?
そこが質問の原点です。

昨年12月の日銀短観は、中小企業の資金繰りは厳しいとでているのに、この発言は何なのか?
中小企業の声は総裁に届いていないのか?
中小企業の声を総裁は無視しているのか?



昨年12月の日銀短観における中小企業の資金繰り判断については、
http://www.boj.or.jp/statistics/tk/gyosyu/2011/tkb1112.pdf

ここの17ページをみてください。しかし、項目とページが分かれているのでみにくい。

そこで、エクセルシートでみましょう。



企業短期経済観測調査(短観)(2011年12月調査全容)
http://www.boj.or.jp/statistics/tk/zenyo/2011/all1112.htm/

<全国企業>1.判断項目
 (1) D.I.
h. 資金繰り・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16
↓こちらをクリックすると、
all1112a.zip
[175KB

エクセルシートがでてきます。その中のA8(p16、17)をごらんください。


1. 判断項目(続)
'1. Judgement Survey(Continued)
h. 資金繰り(「楽である」-「苦しい」)
h. Financial Position (Diffusion index of "Easy" minus "Tight")


→質問の際のフリップには使っていませんが、見やすくすると以下のようになります。

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→なお、日銀全体が中小企業の資金繰り逼迫の常態化を認識していないわけではありません。なのになぜ、総裁は「実際、わが国の企業経営者の皆さんに直面する経営上の問題を聞いてみても、手元流動性が不足しているという声はほとんど聞かれません。仕事の量あるいは需要そのものが不足していることを訴える方が多いのが実情です。」なんていうのでしょうか?

中小企業の資金繰りを巡る論点
― ABLと電子記録債権による売掛金の活用 ―

2011年6月30日
http://www.boj.or.jp/research/wps_rev/rev_2011/data/rev11j06.pdf
・・・震災後、大企業が資金繰りの大幅な悪化を回避する一方、中小企業の中には、資金繰りの逼迫が
常態化していることに加え、直接的な被災の有無にかかわらず、資金繰りが厳しさを増した先もあ
る1(震災後の大企業の資金繰りについては、BOXを参照)。これは、以下でみるとおり、①企業収
益の低迷、②不動産担保の不足、③企業間信用の動向といった、中小企業の資金繰りを巡る根本的
な問題が影響していると考えられる。・・・