中川秀直の10年前の問題提起→東南アジア全体のセキュリティシェアリングによる沖縄の負担軽減 | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

中川秀直の10年前の問題提起→東南アジア全体のセキュリティシェアリングによる沖縄の負担軽減

秘書です。

2002年9月4日、中川代議士は「デフレ克服が急務」という講演をしました。
この中で、

「テロという新しい戦争に対する″ぜい弱性″は、アジア地域にはたくさんある。そのために、アメリカは米比合同軍事演習という形でフィリピンで行った。これからの日米同盟関係の中では、地域的な広がりを持って今後の展開を考えていくべきではないか。
 沖縄は米軍基地受け入れの大きな負担を負っている。テロという新しい戦争の時代の中で、東南アジア全体のセキュリティシェアリングというもので、この問題を解決する方向は探れないのか。地域的な安全保障上のシェアリングをASEAN諸国の首脳や米国とも、真剣に協議していくべきだ。もちろん日本の自衛隊には憲法上の制約がある。他方、ブッシュ政権の戦略的発想とは矛盾しないはずだと私は考えている。
 昨年10月、米国防総省が発表した国防政策見直し「QDR2001」の中に、米軍基地がヨーロツパと北東アジアに集中している現状は不適切、という認識が示されている。沖縄の基地の大きな部分を占めている海兵隊の訓練基地等々は、東南アジアなどへの分散対象に十分なりうるのではないか。日米両国の政治リーダーがアジア諸国のリーダーとも対話しながら、そうした新しいビジョンを描いでいくべきではないか。」

http://naigai.cside6.com/kiji/tokyokouen/nakagawa.htm

と問題提起をしていました。あれから10年、いまだデフレから脱却できていませんが、安全保障ではいよいよセキュリティシェアリングの方向に進んでいきそうです。


米 海兵隊フィリピン派遣で協議
2月16日 6時23分 NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120216/t10013053201000.html

沖縄のアメリカ海兵隊の一部をグアムに移すなど、海兵隊の再配置を検討しているアメリカ政府は、中国が海洋進出を急ぐ南シナ海に面したフィリピンのパラワン島に新たに部隊を派遣する方向で、フィリピン政府と協議を進めていることが分かりました。

アメリカ政府は、軍事力を増強する中国を念頭に、前進が見られない沖縄の海兵隊8000人のグアムへの移転計画を見直し、4700人のみをグアムに移転させることを検討していて、残る3300人については、アジア太平洋地域の複数の拠点にローテーションの形で分散させる方向で調整を進めています
こうしたなか、フィリピンの複数の政府高官は、NHKの取材に対し、アメリカ政府が、海兵隊の一部を南シナ海に面したフィリピン西部、パラワン島のウルガン湾の基地に派遣したいという意向を示し、両国の間で協議を進めていることを明らかにし、早ければ来月、ワシントンで予定されている外務・防衛担当の閣僚会議で合意することを目指しているということです。
アメリカとしては、この地域に緊急展開ができる実戦部隊を展開させることで、南シナ海への海洋進出を進める中国ににらみをきかせるねらいがあるものとみられます。
一方で、パラワン島のウルガン湾は、中国が領有権を主張する南沙諸島を臨む位置にあることから、中国が強く反発することも予想されます。
アメリカ政府は、日本に対しても、部隊の一部を山口県の岩国基地に移転できないか打診していて、海兵隊の再配置計画の全容がどのようなものになるのか注目が集まっています。