名目成長率は前期比マイナス0.8%。GDPデフレーターは前年同期比マイナス1.6% | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

名目成長率は前期比マイナス0.8%。GDPデフレーターは前年同期比マイナス1.6%

秘書です。

名目成長率は前期比マイナス0.8%。GDPデフレーターは前年同期比マイナス1.6%。デフレ圧力は依然として根強い。

さあ、どうする日銀?断固としてデフレ脱却か?断行としてデフレ脱却への責任回避か?


10─12月期実質GDPは2期ぶりマイナス成長、外需停滞で
2012年 02月 13日 10:13 JST
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE81K39M20120213?sp=true

[東京 13日 ロイター] 内閣府が13日に発表した2011年10─12月期国民所得統計1次速報によると、実質国内総生産(GDP、2005暦年連鎖価格)は前期比マイナス0.6%、年率換算マイナス2.3%と、2四半期ぶりのマイナス成長となった。

長引く円高、海外経済の減速といった輸出下押し要因と、エネルギー輸入の増加が重なり、外需が足を引っ張ったことが主因。一方の内需は、堅調な民間消費支出や復旧復興関連の政府支出を中心に底堅さを保った。

<欧州・東アジア向け輸出が減速、マイナス幅は予想以上>

外需の寄与度は前期比マイナス0.6%。7─9月は大震災によるサプライチェーン寸断から輸出が回復したが、再び悪化した。輸出が欧州向けの大幅悪化に加え、5割を超えるウエートの東アジア向けが落ち込んだことが影響した。世界経済の減速だけでなく、夏場以降進行した円高による国際競争力への影響が早くも出始めている可能性がある。震災以降、原油やLNG(液化天然ガス)輸入の増加と価格上昇により、輸入が一貫して増加傾向にあることもマイナス要因となった。

一方、内需の寄与度は前期比プラス0.1%。全体の6割弱のウエートを占める民間最終消費支出が前期比プラス0.3%となり、底堅さがうかがえる。民間企業設備も前期比プラス1.9%。ただし、法人企業統計など基礎統計が出そろっていないため、「2次速報を待たないと実態は判断できない」(内閣府幹部)ことに留意が必要だ。復旧復興関連も内需を後押しした。がれき処理などの政府最終支出は前期比プラス0.3%。公共工事など公的固定資本形成はマイナス2.5%で出遅れている。

名目成長率は前期比マイナス0.8%。GDPデフレーターは前年同期比マイナス1.6%。デフレ圧力は依然として根強い

マイナス成長に陥ることは事前の予想通りだったが、マイナス幅は予想よりも大きかった。ロイターが事前にまとめた民間調査機関の予測中央値は前期比マイナス0.3%、年率マイナス1.4%だった。

<経財相、景気は「総合してみれば上向き」>

古川元久経済財政担当相は実質GDPが2四半期ぶりのマイナス成長となったことについて「海外経済が弱い回復を続ける中、タイの洪水の影響という一時的な要因が加わって、外需が大きく押し下げられた」ためだと指摘。ただ「12月にはタイ洪水の影響の反動により輸出や生産が増加しており、景気の現状を総合してみれば、上向きの動きが続いている」との見方を示した。

マイナス成長の要因となった海外景気に関しては「現在、米景気は緩やかに回復しており、世界的に企業の景況感に改善の動きも見られる」として、「今後は世界経済の緩やかな好転の中で、輸出が着実に増加すると期待」したほか、内需も復興需要の顕在化やエコカー補助金、立地補助金などの政策効果が見込めると分析。景気は「緩やかな持ち直し傾向が続くと見込まれるが、下振れリスクには十分留意する必要がある」として、政府の経済見通しを踏襲した。

<外為市場で円が小幅に下落>

GDPの発表を受けた金融市場では、外為市場のドル/円相場が77.78円付近へと、朝方の安値77.55円から小幅に上昇。GDPのマイナス成長を受けて「米系短期筋が小規模な円売りを仕掛けた」(外銀関係者)という。ユーロ円3カ月金利先物市場は小動き。GDPは過去のデータと受け止められ目立った反応がなかった。

市場では「マイナス成長は上方修正された前期の反動ともとらえられ、予想の範囲内。タイの洪水による外需低迷なども一巡しており、1─3月期以降の回復見通しに変更はない」(大和証券・投資情報部長、高橋和宏氏)との声が出ている。一方で「デフレ、円高、外需の圧迫の中では、金融政策でデフレから脱却するのが何よりも大事。日銀の金融政策決定会合で緩和的な方向の話が出てこないと、円相場にとってはきつく、外需の反転も厳しくなる」(住友信託銀行マーケット・ストラテジスト、瀬良礼子氏)と、日銀の追加緩和を期待する声もあった。

<11年暦年GDPは実質マイナス0.9%>

内閣府が同時に発表した2011年暦年の実質GDPは前年比マイナス0.9%、名目でマイナス2.8%となった。大震災とタイ洪水という災害に加えて、円高、世界景気減速に見舞われ、4四半期のうち3四半期がマイナス成長に陥り、日本経済にとっては苦しい1年だった。

(ロイターニュース 中川泉、石田仁志、基太村真司、マーケットチーム;編集 山川薫)

*経財相談話の詳細と市場の反応を追加して再送します。