全ての超円高容認論者はデフレ容認論者であり、消費増税論者である。(中川秀直) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

全ての超円高容認論者はデフレ容認論者であり、消費増税論者である。(中川秀直)


野田首相は「歴史的な円高と長引くデフレを克服する」というが、克服の意味するところは円高是正ではなく、企業は円高を前提に経営できるようにせよ、という意味のようだ。

そして、為替介入も、投機筋による急変を防止することが目的で、現状の円高水準を是正するつもりはないようだ。

1999年にノーベル経済学賞を受賞したマンデル・コロンビア大教授によるマンデル=フレミング理論では、変動相場制では、財政政策の効果はなく、金融政策の効果があるとなっている。これに基づけば、円高是正を目的とするならば、「マネタリーベース効果」により円高を是正する、となる。

日銀にその能力はあるが、その意図はないようだ。

超円高の原因は、リーアンンショック後、米ドル札は3倍増刷したのに、日本円は増刷実質ゼロという、マネタリーベースの差にある。日銀が円を増刷することが、超円高是正の解なのである。日銀にはその意図がない。

全ての超円高容認論者はデフレ容認論者であり、消費増税論者である。彼らは野田民主党政権のもとに結集している。自民党はどうするのか。超円高・デフレ・消費税を容認するのか。私は野党第一党として、自民党は旗幟鮮明な対立軸を提示すべきと考える。

(2月8日記)