歴史と栄光のある自民党を第二民主党にしてはならない。(中川秀直) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

歴史と栄光のある自民党を第二民主党にしてはならない。(中川秀直)

下記の世論調査結果から次のことが読み解ける。

内閣支持率が前回調査より4・0ポイント減の33・4%に、次期衆院選の投票先が7・0ポイン減の15・0%となり、その総和が48・4%となり、50%を割り込んだ。政権瓦解の青木の法則が野田政権にも適用されることになった。慣例からすれば、早くて2カ月、遅くても6カ月で政権は終わることになるから、6月までの通常国会中となる。早くて4月、遅くても6月の解散・総選挙は必至となる。

問題は、自民党が次の政権を担う受け皿として民意から認知されていないことである。次期衆院選の投票先で、自民党は21・4%しかなく、同調査の「あなたは今後どんな政権の形に期待しますか」で、自民党政権、または自民を中心にした連立政権は15・0%しかないからである。民意が期待する政権の形の第1は、石原都知事や橋下大阪市長などによる新党中心の政権33・6%、第2は、既成政党が分裂・政界再編した新たな枠組みの政権22・8%となっている。

肝心なことは、民意が期待する政権の形の要諦である政策の旗印は何かである。

民意は野田首相の「消費増税強行」路線は、「大きな政府」路線であると見透かした。自民党が政権の受け皿となるための解は、05年の郵政総選挙で民意と約束した「郵政民営化を入り口にした小さな政府路線」への原点回帰となるのである。それができなければ、自民党はもう一つの「大きな政府」路線の党とみなされることになるだろう。歴史と栄光のある自民党を第二民主党にしてはならない。

(2月6日記)



(参考)新報道2001の2月2日調査の結果が発表された。(カッコ内は前回1月26日調査結果)



問1 あなたは次の衆院選でどの党の候補に投票したいですか。



民主党 15・0%(22・0) 自民党 21・4%(18・8) 公明党 3・6%(2・6) 共産党 3・4%(2・2) 社民党 1・4%(1・2) 国民新党 0・4%(0・2) 新党日本 0・0%(0・4) みんなの党 9・8%(5・4) たちあがれ日本 0・4%(0・0) 新党改革 0・0%(0・6) 新党きづな 0・0%(0・0) 新党大地・真民主 0・0%(0・0) 無所属・その他 4・8%(4・4) 棄権する 2・6%(2・8) まだきめていない37・2%(39・4)



問2 あなたは野田内閣を支持しますか。



支持する 33・4%(37・4)

支持しない 60・6%(57・2)

(その他・わからない)6・0%(5・4)



問3 民主党の看板政策である月7万円の最低保障年金の創設のためには、将来的に消費税の10%への引き上げとは別に最大約7%アップ、つまり最大で17%程度まで引き上げる必要があることが同党の試算で分かりました。あなたはどう思いますか。



最低保障年金を創設すべき 45・0%(37・6)

最低保障年金を断念すべき 45・0%(51・4)

(その他・わからない)10・0%(11・0)



問4 あなたは医療、年金、介護など社会保障システムの維持のためには年金などの給付額が減額となってもいいと考えますか。



はい 40・0%

いいえ 55・0%

(その他・わからない)5・0%



問5 あなたは今後どんな政権の形に期待しますか。

民主党政権、または民主を中心にした連立政権 8・6%

自民党政権、または自民を中心にした連立政権 15・0%

民主・自民の大連立政権 11・8%

既成政党が分裂・政界再編した新たな枠組みの政権 22・8%

石原都知事や橋下大阪市長などによる新党中心の政権 33・6%

その他・わからない8・2%