お昼の鉄道ニュース | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

お昼の鉄道ニュース

こんにちは。お昼のひととき、いかにお過ごしですか。
志士の目鉄道研究会です。

一説に、周囲には言っていないけど、実は「鉄道が好き」という“隠れ鉄”は23.0%いるとのこと。男女別でみると、男性が28.1%、女性は16.2%なんだそうです(鉄旅オブザイヤー実行委員会の調べ)

http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1201/13/news094.html

ということで、まずは、注目の岳南鉄道の動向から。

岳南鉄道「存続すべき」 富士市公共交通協が意見案
(1/19 07:08)静岡新聞
http://www.at-s.com/news/detail/100092774.html
 運行継続が危ぶまれる岳南鉄道への対応策を話し合う富士市公共交通協議会が18日、同市役所で開かれた。同協議会は「富士市の社会基盤として、事業者の自助努力と行政の適切な関与によって存続すべき」と市に意見することを決めた。
 意見案をまとめた分科会の報告によると、(1)市民ニーズと将来性(2)事業者の経営努力(3)存続の価値―の3点で検討した。最重要とした(3)は地域への社会的な価値(社会的便益)を柱に分析した結果、非利用者にも効果や影響が及ぶことから、廃止よりも存続した方が価値が大きいとした。
 会議では「廃止は町の魅力を失う」「交通弱者の社会参加の機会を奪う」などと存続を求める声が相次いだ一方、「市民が盛り上がらないと続かない」などの指摘もあった。
 同鉄道の畠山建二社長は取材に答えて「何らかの支援策を考えていただけると安心している。会社としても安全管理に努めるとともに利便性向上などを図りたい」と述べた。

岳南鉄道「存続すべき」
(2012年1月19日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news/20120119-OYT8T00245.htm
富士市協議会「行政の適切な関与で」
 富士市の公共交通について話し合う市公共交通協議会が18日、富士市永田町の富士市役所で開かれ、貨物輸送の休止で経営悪化が懸念される岳南鉄道(富士市)について議論した。同協議会は「事業者の自助努力と行政の適切な関与によって存続すべき」との意見をまとめた。今後は、市が同鉄道に支出している年間2000万円の支援金増額や、支援の枠組みが焦点となる。
 同協議会事務局からは、岳南鉄道を廃止して代替バスを運行した場合、運行経費が年間で約1億7200万円の削減につながる一方、移動時間が約10分延びて約1億9200万円の損失になるとの試算が示された。
 また、〈1〉市内の公共交通利用者の3人に1人が同鉄道を利用しており、市民ニーズがある〈2〉収支率が他の鉄道事業者と比較しても高く、経営努力がなされている〈3〉富士市にもたらす社会的な価値が赤字を上回る――との意見が出されるとともに、委員から存続を求める声が相次いだ。市都市計画課は「具体的な支援方法は、協議会の結論を受けて検討する」との回答にとどめた。
 同鉄道の畠山建二社長は記者団に「行政が何らかの対策を立ててくれるということなので、非常に安心した」と述べた。

→岳鉄レンジャーのみなさん、がんばって!

SAVE!岳鉄レンジャー ~youngの会~のブログ
http://ameblo.jp/gakutetu/

→それでは、ローカル鉄道存続に向けたアイデアを鉄道ニュースでみてみましょう。まずはおなじみの千葉県の「いすみ鉄道」の社長さんのインタビューです。この記事は千葉版ではなく静岡版であることに注目です。岳南鉄道存続問題と関連した記事かもしれませんね。

聞かせて・まちづくり:千葉の「いすみ鉄道」社長・鳥塚亮さん /静岡
毎日新聞 2012年1月18日
http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20120118ddlk22040076000c.html
千葉県いすみ市と同県大多喜町を結ぶ第三セクター「いすみ鉄道」。赤字続きで一時は廃止も検討されたが、09年に公募で就任した鳥塚亮社長(51)が観光鉄道として再生に取り組み、沿線の活性化にも一役買っている。【小林祥晃】

 --乗客が増えているそうですね。
 沿線の人口減で定期券利用者は減っています。しかしアニメ「ムーミン」のキャラクターを車体や車内に描いた「ムーミン列車」や、JR大糸線(長野県-新潟県)で使われていた1965年製のディーゼルカー「キハ52」の導入で鉄道ファンやレトロな雰囲気を楽しみたい観光客が訪れるようになりました。10年4月~11年2月の定期券利用者を除く乗客数は前年比15%増でした。

 --なぜ成功したのでしょうか?
 私自身、幼い頃からの鉄道ファン。「こんな列車に乗ってみたい」というファン視線でアイデアを実現してきました。東京生まれの私には、のどかな沿線風景が魅力的に映った。まさに平和で自然豊かな「ムーミン谷」です。そこで「日帰りできる古里」をコンセプトに観光鉄道としてPRし、乗客の誘致を進めたのです。

 --沿線に変化は?
 線路脇で写真を撮ったり、駅周辺を散策したりする人が目立つようになりました。これを受け、いすみ市の国吉駅近くでは昨年12月、地元の人たちが空き店舗を活用して「街の駅」を設置しました。休憩や地場産品の買い物ができる施設です。私は沿線の自治体や商店主たちに「鉄道を地域の広告塔として活用して」と呼びかけてきました。駅までは私たちが客を連れてくる。その後のもてなしを地元で考えてほしい。うまくいけば、さらに乗客が増えるはずです。

 --今、多くのローカル線が経営難です。
 ローカル線を「公共交通機関」と考えてはいけません。交通機関として比べたら、バスの方が断然、低コストなのですから。むしろ、鉄道を地域活性化のツール(道具)として使ったらどうでしょう。ローカル線が走る風景は都会の人が憧れる古里の原風景。住民の思いが詰まった駅舎や自然豊かな沿線風景を胸を張ってPRすれば、多くの人が列車に乗りに訪れるようになると思います

→このいすみ鉄道の成功のコンセプトの中に岳鉄はじめ、全国のローカル線存続の秘訣があるように思われます。

♪がったん、ごっとん揺れながら~
各駅で行こうか~
山や海や街や人が
通りすがり手を振ってる♪
(ティンクティンク「未来駅」より)

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そのほか、全国にはいろいろな取り組みが行われています。まずは、津軽鉄道から。


津軽鉄道でハッピーストラップ(青森県)
[ 1/18 11:13 青森放送]
http://news24.jp/nnn/news8762248.html
津軽鉄道で職員が着ているハッピをアレンジしたストラップが評判になっている。ハッピ姿を見た乗客からの要望で製作し、語呂合わせでハッピーストラップと名づけた。縦横3センチの紺地に赤で津鉄の文字を入れている。1個500円で車内や駅の売店で販売。

→次に、北陸鉄道の話題から。

「浅電」盛り上げよう 6畳敷き大凧制作 内灘・向粟崎
2012年1月19日 中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20120119/CK2012011902000137.html
 赤字が続く北陸鉄道浅野川線(浅電)の利用促進に向け、沿線の内灘町向粟崎公民館の役員たちが、浅電を絵柄にした六畳敷きの大凧(たこ)を作っている。五月に町内で開催される世界の凧の祭典(北陸中日新聞後援)用で、骨組みを張り付けて完成させ、東日本大震災一年の三月十一日に開催する同公民館絆コンサートでお披露目する。(山森保)
 向粟崎区では凧の祭典で揚げる大凧を毎年、公民館役員が作っている。愛着ある浅電を地域でもり立てようと、昨年十一月下旬から制作に着手。役員九人が地元凧の会の指導でコツコツと作業に励み、縦三・六メートル、横二・七メートルの強化紙に、大野川鉄橋を渡る雄姿をパステル調の色調で描いた。
 役員の金沢市職員中宮文哉さん(45)は「通勤通学で長年お世話になってきた。息子も利用している」と、浅電を大切に思う気持ちを絵筆に込めたという。
 米田満公民館長は「浅電は住民の生活と絆を支えてきた地元の財産。最高の出来栄え」と話し、住民への披露と凧の祭典本番を楽しみにしている。 

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→静岡も、凧揚げイベントは大大的に行われていますね。さて、石川県からもう一つの話題。

のと鉄道誘客へ 駅で焼きガキ販売
[ 1/18 19:07 テレビ金沢]
http://news24.jp/nnn/news8713641.html
この冬、のと鉄道に新たな魅力が加わる。穴水駅の構内で地元産のカキや魚介類などが味わえる食事処(どころ)が設置された。
穴水駅とホームをつなぐ構内の陸橋を利用して作られた食事処「あつあつ亭」。駅構内で能登の特産品を提供することで、鉄道の魅力アップにつなげようと、のと鉄道が設置した。かつて、駅の業務連絡に使われた電報の用語で穴水駅を「アツ」と表示したことなどから、「あつあつ亭」と名づけられた食事処。18日は、21日のオープンに向けたプレオープンということで、招かれた地元の住民や関係者らが焼きたてのカキなどを味わっていた。運営するのは鉄道の職員で、地元産のカキを炭焼きで味わえるほか、カキごはんやカキフライ、地物のワインなども提供されるという。こうした魅力作りに取り組む背景には、鉄道の利用客の減少がある。のと鉄道によると、利用客の中心である学生の利用が年々、減っていることから、全体でも毎年度、4%ずつ減少しているという。ただ、今年度は鉄道の車内ガイドなどの取り組みで団体のツアー客が増え、昨年度よりも売り上げが2%ほど伸びているという。あつあつ亭は21日から土曜、日曜のみ運行される、車内ガイドが沿線の見どころを紹介する「語り手列車」にあわせて営業し、3月11日まで続けられる。

→鉄道の旅とグルメは切っても切り離せません。沿線利用者が減っているのであれば、もっと広域市場をねらいましょう。グルメ、B級グルメで旅ブーム、鉄道ブームの需要を掘り起こしましょう。全人口の23%の隠れ鉄の心を動かすことが鉄道存続の秘訣です!(おいしい食べものがあれば、隠れ鉄がファミリーを連れていくいい大義名分になります。)

→地域の高校生の足として欠かせない鉄道ですが、高校生の視点、受験生の視点からの鉄道活性化策もあります。


鉄道会社 受験生を応援
2012年01月16日朝日新聞
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000001201160002

 14日に大学入試センター試験が始まり、受験シーズンがやってきた。「サクラ満開」をめざし頑張る受験生を応援しようと、工夫を凝らしたグッズがそろう。
 受験会場への「足」ともなる鉄道会社は安全運行にあやかった応援グッズを提供する。
 上毛電鉄(前橋市)の中央前橋駅のホームには五角形のお堂が今季も登場した。
 台座は枕木。レールを脚とした五角形のいすに腰掛け、お堂に向かい合格祈願する。「ごかく→ごうかく」とかけた。ご神木として堂内に置かれた枕木は学問の神様をまつる菅原神社(同)で入魂をしてもらった。
 乗客の約半数が高校生であることから昨季に初めて設けた。通学の乗り降りの途中、手をあわせる高校生の姿も見られる。
 1928年の開業から大きな脱線事故がないことから「滑りません」をうりに、社員手作りの「脱線しないお守り」も用意した。安全運行を支える枕木を加工したチップをガラス小瓶に入れてある。5種類、各300円で、中央前橋駅、西桐生駅で販売する。
 広報担当笠井浩さん(50)は「目指す進路に向かって、脱線せずにゴールして」とエールを送る。
 桐生市と栃木県日光市を結ぶ、わたらせ渓谷鉄道(みどり市)は3年前から滑り止めのためにレールにまく砂を入れた「わ鉄のお守り」(4種類、各500円)を提供する。相老駅、大間々駅などで販売中。通信販売も対応する。
 鉄道資料館「碓氷峠鉄道文化むら」(安中市)では、有料入園者の希望者先着3千人に「御守(お・まもり)砂」を無料で配っている。旧信越線横川―軽井沢間の急勾配の難所越えを支えた砂に着目した。配布は11年目になり、今季は配布から3週間ほどで約2千袋がさばける人気という。
 スーパー「とりせん」(本社・館林市)では、今年初めて「受験生応援セール」を運営する61店舗で企画した。
 「十分に栄養をとって体調管理を万全に」と、ステーキや刺し身、鍋の具材をセール品に。夜食用うどんやラーメン、ココアなどの温かい飲み物も「がんばれ受験生」と書かれたのぼり旗とともに店頭に並ぶ。
 「受かる」「勝つ」といった合格を連想させる言葉にちなんだ菓子類も、レジ近くにコーナーを設けた。
 菅谷店(高崎市)の秋山豊彦店長によると近年、食品メーカーが受験シーズンに向けたアイデア商品を打ち出し、店側も特集を組みやすくなった。夜食類の売れ行きが好調だという。
 秋山店長は「家族が受験を後押しする風潮が強まっているのかも」。

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(鉄道の日フェスティバルの鉄道部品即売会で買いました)


→そして、若者のオタク文化は鉄道オタクと親和性があります。

求む!「熱い」鉄道マン 三陸鉄道が新キャラ募集
2012年1月15日 17時44分 中日スポーツ
http://www.chunichi.co.jp/s/chuspo/article/2012011501001199.html

 東日本大震災の津波で駅舎や線路が流され、2014年春の全線復旧を目指している三陸鉄道(岩手県宮古市)は、復興をPRする男性キャラクター2人のイラストと名前を募集している。
 同社では05年から女性のPRキャラクター、運転士「久慈ありす」と乗務員「釜石まな」が登場、全国の鉄道ファンから人気を集めている。新たな男性キャラクターで、増加している女性の鉄道ファン「鉄子」の関心も呼び寄せられるか。
 募集する2人は今年4月入社の新人で、営業と三陸の復興が主な仕事という設定。
 募集は1月31日まで。問い合わせは電話0193(62)8900。

→オタクの力をあわせて三陸鉄道を復興させよう!

そして、廃線観光化資源も三陸鉄道の復興に貢献しています!


岩手の復旧工事作業員の“足”に 旧神岡鉄道のレールバイク
2012年1月16日中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20120116/CK2012011602000101.html

レールバイクに乗って工事現場に向かう作業員=岩手県の小本トンネルで(「神岡・町づくりネットワーク」提供)

 飛騨市神岡町で旧神岡鉄道の線路をこいで走る観光用自転車「レールマウンテンバイク」が、東日本大震災で被災した三陸鉄道(岩手県)の復旧工事に貸し出され、作業員の“足”として活用されている。第3セクター鉄道としては最も長い歴史がある三鉄。その復旧に、全国2番目の3セクだった神鉄を生かしたレールバイクが一役買っている。
 岩手県の三陸海岸を縦断する三鉄は津波で壊滅的被害を受け、北リアス線と南リアス線を合わせた全線(107・6キロ)の3分の2が現在も運休。2014年4月の全線復旧に向け、工事が進んでいる。
 このうち、北リアス線の運休区間にある小本トンネル(同県岩泉町、約5・2キロ)では、ルート変更の方針に伴い、トンネル内の通信回線を撤去する工事が行われている。
 今月上旬の着工を前に、作業員の移動手段を探していた業者がインターネットでたまたま見つけたのがレールバイク。運営するNPO法人「神岡・町づくりネットワーク」(神岡町)に照会したところ、NPOも3月末まで実費程度で貸し出すのを快諾した。
 左右に固定した2台の電動補助機能付き自転車2組と2台の間に取り付ける座席二つを、震災10カ月の今月11日に現地に搬送。NPOの担当者も出向き、線路に取り付けた。業者側は「楽に移動でき、軽快」と話している。
 三鉄は、国鉄民営化に伴って廃線予定だった路線を3セク方式の鉄道会社が引き受け、1984年4月に開業した。半年後に3セクで開業したのが神鉄だったが、経営を支えた貨物輸送がトラックに切り替わったことなどから、2006年12月に廃線となった。

 それでも、国鉄時代から神岡を象徴した線路を残そうと、NPO専務理事の山口正一さん(62)がレールバイクを発案。営業開始5年目の昨年は約1万1700人が利用した。
 「(震災直後に)三鉄の惨状をテレビで見て、レールバイクを何か(の移動手段)に使えないか考えていた」と山口さん。「神鉄は先に廃線になったが、三鉄には再開できるよう頑張ってもらいたい」と話している。
 (平野誠也)

→最後に、3月末に廃止が決まった十和田観光電鉄の話題です。

定期 段階的に値上げ
2012年01月19日朝日新聞
http://mytown.asahi.com/aomori/news.php?k_id=02000001201190001

 今年度末で三沢―十和田市間の鉄道が廃止される十和田観光電鉄の代替バスについて話し合う県のバス交通等対策協議会が18日、十和田市で開かれ、同社の示した運行計画が承認された。通学定期の運賃については、段階的に値上げすることになった。
 協議会には県の他、沿線の自治体や学校関係者が出席した。
 この日承認されたバス運行計画によると、路線は現在の鉄道に並行する県道を走り、鉄道の発着駅である三沢、十和田市駅をこえて両市内の中心街や高校へ直通する。停留所は三沢高校前など新たに10設け、運行本数は現在の鉄道と同じ1日17往復を維持し、高校生の登下校時には増便する。
 普通運賃は、現行の鉄道と同額か、それよりも安くなる。
 定期券運賃は、当初の案では、バスと鉄道の割引率の違いで、鉄道よりも月額で5千円以上高くなる区間が出ることになっていた。これについて、沿線の高校関係者などから配慮を求める声が出ていた。そのため、同社では、4月からの1年間は値上げ幅を当初案の3分の1に抑え、翌年度は3分の2、3年目に当初案の額に引き上げる案を示し、了承された。
 同社は今月中にもバス事業計画を東北運輸局に申請する予定。