「消費増税選挙」に自民党はどのように受けて立つのか(中川秀直) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

「消費増税選挙」に自民党はどのように受けて立つのか(中川秀直)


今朝の産経新聞は、「野田佳彦首相が先月中旬、自らの指南役である首相経験者をひそかに首相公邸に招き、消費税増税関連法案が成立しなかった場合、衆院解散に踏み切る意向を伝えていたことが2日、分かった。複数の首相周辺が明らかにした。」と伝えている。

これで「消費増税選挙」は必至となった。

野田首相発言は、民主党内の衆議院の解散恐怖症をかきたてて党内の造反を抑えるためのものかもしれないが、自民・公明で合意形成を促す自公両党が与野党協議を拒否し、早期解散・総選挙に追い込むことで共闘しているから法案の参院での否決は必至である。

野田首相が「消費増税の是非を国民に聞いてみたい」として、解散・総選挙を打ってきた場合、自民党はどのように受けて立つのか。

自民党政権時代の骨太の方針2006に基づく構造改革路線に加えて、欧米並みの反デフレの金融政策を行なっていれば、既にプライマリーバランス黒字化の目標は達成可能だったはずであり、そのような状態を作った上で、さらなる社会保障充実のために増税するかどうかを国民に求めるのが筋である。

デフレ下の増税は税収増にはつながらない。そのことは1997年の消費増税の失敗で明らかである。経済の収縮と増税の悪循環に自民党も手を貸すのかどうか、国民が見ている。
(1月3日記)