貿易収支赤字なのに円高、日本国債は海外勢に人気(国債CDSはギリシャ107.7%日本1.4%) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

貿易収支赤字なのに円高、日本国債は海外勢に人気(国債CDSはギリシャ107.7%日本1.4%)

秘書です。

なんで貿易収支赤字なのに円高なのか?
なんで国内では日本はギリシャ化するといわれているのに海外の人は日本の国債を買うのか?


11月貿易収支は2カ月連続で赤字、世界経済減速やタイ洪水で
2011年 12月 21日 12:17 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE7BK00B20111221?sp=true

[東京 21日 ロイター] 財務省が21日に発表した11月貿易統計速報によると、貿易収支(原数値)は6847億円の赤字となった。欧州債務危機による世界経済の減速やタイの洪水被害による影響で輸出が伸び悩み、2カ月連続で赤字となった。

11月としては過去最大の赤字幅。単月の貿易赤字額としても現在の統計となった1979年以降5番目の大きさとなった。過去最大の赤字はリーマン・ショック後の2009年1月の9679億円。

先行きについて財務省では、輸入の増加要因は当面続くと見込まれる一方で、輸出動向に下振れ要因が多く、注目する必要があるとし、「欧州債務危機を背景とした海外経済動向、特にアジア動向を注視する必要がある。また、円高の影響、タイ洪水の影響も含め今後の推移を注目していく」(財務省筋)としている。

輸出は前年比4.5%減の5兆1977億円で、2カ月連続で減少した。世界的なIT(情報技術)需要の減少やタイの洪水の影響が響き、半導体等電子部品(同15.1%減)が低調。映像機器(同48.5%減)の減少も響いた。

自動車も同0.6%減と4カ月ぶりの減少となった。財務省では「欧州における需要低迷や、タイの洪水の影響で部品供給が滞り、日本国内での工場生産が減少したことが響いた」(財務省筋)とみている。

為替レート(税関長公示レート平均)は、77.29円/ドルで対前年比5.0%の円高だった。

<対EU収支は79年以降最低 欧州債務危機の影響で>

地域別では、米国向け輸出は前年比2.0%増で、2カ月ぶりに増加した。中国向け輸出は同7.9%減となり、2カ月連続の減少となった。

一方、欧州連合(EU)向け輸出は前年比4.6%減、輸入は同24.4%増で、輸出・輸入の差し引きは前年比84.2%減の276億円。小幅黒字となったが、1979年以降、11月としては最低の水準を記録した。貿易収支の減少は5カ月連続。

<タイ向け輸出はマイナス幅を拡大、洪水被害の影響続く>

11月はタイの洪水被害の影響がより鮮明となった。タイ向け輸出は前年比24.0%減と、10月の前年比5.1%減からマイナス幅が拡大。輸入も10月の同8.7%増から11月には同11.9%減に転じた。

輸出品目では、半導体電子部品(8割減)、自動車部分品(2割減)、金属製品(3割減)と軒並み落ち込んだ。輸入では電算機類(8割減)、自動車(9割減) 金属製品(6割減)が減少した。

<数量ベースの輸出、対EU・対アジアで落ち込み>

11月の輸出を数量ベースでみると、EUは前年比11.2%減と2桁の落ち込みとなり、対アジアも前年比9.4%減となった。10月は対EUで前年比2.1%減、対アジアで前年比7.2%減だった。欧州やアジアでの需要低迷が輸出数量面で表れた形となった。

<輸入は23カ月連続で増加>

輸入は同11.4%増の5兆8824億円で、23カ月連続で増加した。引き続き、原油価格の高止まりと原子力発電所停止に伴う発電用燃料の需要増が増加要因。増加品目は液化天然ガス(同76.0%増)、原粗油(15.1%増)、通信機(42.7%増)など。

輸入原油単価は前年比26.3%上昇の5万3148円/キロリットル、ドルベースでは同33.0%上昇の109.3ドル/バレルだった。

ロイターが民間調査機関を対象に行った調査では、予測中央値は4500億円の赤字。輸出は前年比4.0%減、輸入は同8.7%増だった。

*内容を追加して再送します。

UPDATE2: 海外投資家が日本国債を積極購入、7─9月は発行分の7割占める=日銀資金循環統計
2011年 12月 21日 12:04 JST
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK069106820111221

*資産・負債に関する記述を追加しました。


 [東京 21日 ロイター] 日銀が21日公表した2011年7─9月期資金循環統計によると、7─9月期に発行された国債等12兆8396億円の約7割に当たる8兆9414億円を海外投資家が買い越したことが明らかになった。同時期の国内金融機関の買い越し額の2倍以上で、欧州債務・金融危機への警戒感が高まる中、海外投資家が逃避先として日本国債に積極的に投資を進めたとみられる。


 <日本国債の海外保有が最高最高>


 国庫短期証券や財融債を含む9月末の国債等の残高は前年比4.7%増の919兆円と過去最高を更新した。うち海外保有分は前年比30.7%増の75兆6769億円となり、過去最高を記録。海外投資家が積極的に日本国債の購入を進めている実態が浮き彫りになった。この結果、9月末の国債等残高に占める海外保有比率は8.2%となり、これまで最高だった2008年9月末の8.5%に次ぐ水準。満期構成別の内訳をみると、短期債が28兆2729億円を占めており、比較的、多くの短期国債を保有している。


 <足元では長期債投資目立つ>


 フローでみても、7─9月期の国債等の発行のうち、海外勢が8兆9414億円と大きく買い越し。同時期の国債発行額の約7割に達し、国内金融機関の買い越し額3兆8340億円の2倍以上となった。うちわけは短期債3兆5239億円に対し、長期債が5兆4275億円で、前期に続いて足元では長期債への投資の増加も目立つ。


 日銀では、こうした海外投資家の動向に関して、日本国債投資に対するスタンスの変化とともに「欧州ソブリン問題の進展にともなってグローバルにみた国債の安全資産としての位置づけがどうなるかが重要なポイント」(調査統計局)と位置づけている。


 <家計金融資産は1471兆円、現金・預金が伸び続く)


また、資金循環統計によると、9月末の家計の金融資産残高は前年比0.1%増の1471兆円となった。このうち現金・預金は2.1%増の824兆円で、2011年6月末に次ぐ過去第2位の規模。前年比での増加は19四半期連続となっている。一方、企業の資産は全体で同1.2%減と2四半期ぶりの減少となったが、現金・預金は205兆円と3四半期連続で増加。水準も過去2番目の大きさ。家計、企業ともに、現金や流動性の高い預金を中心に厚めの資産を保有する傾向が継続している。


 <企業負債は24年半ぶり1000兆円割れ、政府を下回る>


 負債サイドでは、企業の負債が前年比3.2%減の992兆円となり、1987年3月末の950兆円以来、24年6カ月ぶりに1000兆円を割り込んだ。対前年比では企業間・貿易信用の同2.7%減が影響した格好だが、過去10年の企業の借り入れや市場調達の状況をみると、民間金融機関からの借り入れ減少が大きく寄与している。ただ、9月末の借り入れ自体は同0.3%増の334兆円と9四半期ぶりに増加に転じており、日銀では「今後、金融機関が資金需要の掘り起こしに向けて仲介機能を一段を発揮できるかが注目される」としている。また、一般政府の負債は1093兆円となり、2四半期連続で企業の負債を上回った。


 (ロイターニュース 伊藤純夫 竹本能文)


→各国国債のCDS(クレジットデフォルトスワップ)の比較(12月19日)

ギリシャ=107.7%
ポルトガル=11.1%
アイルランド=7.3%
イタリア=  5.4%
スペイン=  4.1%
日  本=  1.4%


→マーケットは日本はギリシャ化するとみていませんね。

→日本国債を5年間保証するドル建てのクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)についての記事です。国内は日本はギリシャ化するとみていますが、海外はそうみていませんね。増税派は我々が増税する意思を示しているからだと説明するのでしょうが、そうでしょうか?

→むしろ日本が欧米並みの金融政策さえとれば財政は簡単に再建できる。デフレの日本は量的緩和政策をとる余地がある、とみているのではないでしょうか?欧米各国はインフレ懸念がありますからね。



【クレジット市場】日本国債とCDSがかい離-国内外の見方に差
http://blog.ameba.jp/ucs/entry/srventryinsertinput.do

9月22日(ブルームバーグ):日本国債を保証するコストが、欧州債務危機が拡大するとの懸念が強まる中で過去最高水準になっている。

  日本国債を5年間保証するドル建てのクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のスプレッドは20日に127.93ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と、CMAがデータを取り始めた2004年10月以降で最高。一方、5年国債の利回りは0.35%で、先月に付けた今年の最低水準を約5bp上回る水準。

  日本の債務は世界最大規模だが、調達コストは世界最低に近い。債券利回りとCDSスプレッドのかい離は、国債の95%を保有する国内投資家と海外の運用者らの間で信用リスクに関する見方が異なるためだと、みずほ証券の末広徹マーケットアナリストは指摘する。

  円建てで預金を受け入れる国内金融機関は「円でお金が入ってくる」ため「一番安全なのは円で運用すること」になり、日本の債務については「何とかなるのではないか」と考えて「買わざるを得ない」と同氏は分析。一方、海外の投資家はそうではないため、「日本の債務状況が悪化すると思えばそうしたポジションをすぐに取れるということで、違いが出てきやすい」と説明する。

  格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は8月に米国の格付けを「AAA」から引き下げた。今週はイタリアも格下げし、政府の債務返済能力への信頼が低下している。S&Pが「AAA」に格付けしているドイツ国債のCDSスプレッドも今月20日には過去最高を付けた。

  1月に日本の格付けを引き下げたS&Pは先週、日本の経済成長率予想を引き下げた。ムーディーズ・インベスターズ・サービスは8月に日本の格付けを1段階引き下げ「Aa3」とした。

  バークレイズ・キャピタル証券の江夏あかねチーフ公的セクタークレジットアナリストは、「一般的なクレジットの考え方として」、信用力が悪化していく時は「すぐに対処しないと悪化が加速していく」と指摘している。

  S&Pによる日本の格付けは最上級から4番目の「AA-」で見通しはネガティブ。フィッチ・レーティングスも「AA-」で見通しネガティブ(弱含み)。江夏氏は両社が日本を格下げする可能性があるとみている。

  積み上がる預金のおかげで日本の銀行は国債購入を続け、格下げの影響は和らげられている。10年物日本国債利回りは0.985%と、ブルームバーグがモニターする先進国の中でスイスに次いで2番目に低い。

  SMBC日興証券の阿竹敬之チーフクレジットアナリストは、CDSスプレッド上昇は「クレジットリンク債の組成にいい」と言う。クレジットリンク債はCDSからの支払いを裏付けとした証券。相対的な利回りの高さなどが購入の理由になる。阿竹氏は「日本人は日本ソブリンのクレジットリスクを気にしない」ので、クレジットリンク債を買っていると述べた。

-Editors: Rocky Swift, Garfield Reynolds