昨日の北朝鮮情勢に関する首相指示は12:09官邸到着直後の12:10に出ていますが | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

昨日の北朝鮮情勢に関する首相指示は12:09官邸到着直後の12:10に出ていますが

秘書です。

北朝鮮情勢に対する首相の「指示」について。

12:09に官邸についた首相が1分後に首相指示を出すとは?

首相指示についてはWSJがとりあげています。英文に訳すと指示は38字です。


Japan’s Instructions on How to Handle Kim Jong Il’s Death, in 38 Words
December 19, 2011, 8:22 PM JST WSJ Yoree Koh
http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2011/12/19/japans-instructions-on-how-to-handle-kim-jong-ils-death-in-38-words/?mod=google_news_blog


金正日総書記死亡に関する日本の首相指示は38ワード
2011/12/20 5:52 WSJ日本語版
http://jp.wsj.com/japanrealtime/2011/12/20/%E9%87%91%E6%AD%A3%E6%97%A5%E7%B7%8F%E6%9B%B8%E8%A8%98%E6%AD%BB%E4%BA%A1%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E9%A6%96%E7%9B%B8%E6%8C%87%E7%A4%BA%E3%81%AF38%E3%83%AF%E3%83%BC/

北朝鮮の金正日総書記の死亡を受け、これから外交専門家によってその世界に対する影響について膨大な分析が行われることになるだろう。

だが、日本政府の当初の対応はわずか38ワードの指示に凝縮されている。 野田佳彦首相は19日、日本の対応を3点に箇条書きした簡潔な指示を出した。

「北朝鮮金正日国防委員会委員長の死亡報道に係る内閣総理大臣指示」と題される同文書の本文は、英語の翻訳版では全38ワードと、表題より9ワード分長いに過ぎない。 その指示の最初の2つは、「北朝鮮の今後の動向について情報収集態勢を強化すること」と、「米国、韓国、中国等関係国と緊密に情報共有すること」となっている。

極めつけは、英語では4ワードしかない3つ目の文章で、「不測の事態に備え、万全の体制をとること」というものだ。

ただ、野田首相の指示が簡略であるからといって、日本に対する北朝鮮の脅威が弱まったというわけではない。北朝鮮は初めての核実験を行ってから3年後の2009年に日本の上空を飛び越えるミサイルの発射実験を行っている。

だが複数の識者は、日本政府は野田首相の指示にみられるとおり様子見の姿勢を維持し、それ以上の行動に出ることはないとみている。この1年、慶応大学で訪問研究員を務めた民間シンクタンク米外交問題評議会の北朝鮮専門家、ピーター・ベック氏はその理由として、日本国内問題で手一杯であることに加え、北朝鮮で実権を握るのは誰かがまだ不明な点を挙げている。

同氏は、「今は政権の維持や国民の支持の取り付けなど国内問題が最優先で、北朝鮮問題で政治リスクを冒すような指導者がいるとは思えない」と述べ、北朝鮮の指導者の交代に乗じて日本政府が何らかの行動を起こすことはないとの考えを示した。

記者: Yoree Koh

→首相指示の英文の38字指示は以下の通り。

Instructions from the Prime Minister with regard to Press Reports about the Death of Chairman Kim Jong-Il of the National Defense Commission of the Democratic People's Republic of Korea
12:10pm, December 19, 2011
[Provisional Translation]
JAPANESE
http://www.kantei.go.jp/foreign/noda/statement/201112/20111219siji_e.html

1.Strengthen information gathering posture relating to unfolding events in the DPRK.
2.Closely share information with the United States of America, Republic of Korea, People's Republic of China and other related countries.
3.Fully prepare for contingencies.


→首相指示は、日本語では69字です。


北朝鮮 金正日国防委員会委員長の死亡報道に係る内閣総理大臣指示
23.12.19 12:10
http://www.kantei.go.jp/jp/kikikanri/northkorea/20111219siji.html

1.北朝鮮の今後の動向について情報収集態勢を強化すること。
2.米国、韓国、中国等関係国と緊密に情報共有すること。
3.不測の事態に備え、万全の体制をとること。


→注目はこの首相指示の12時10分という時間です。新聞の首相動静欄によると、昨日、首相は12時に官邸を出発するも東京・新橋での街頭演説の予定を中止して、12:09に官邸着。

つまり、首相指示は官邸到着後1分で出たということですね

その後、

12:30-12:45 藤村官房長官、手塚首相補佐官
12:45―12:55 長島首相補佐官
13:01―13:11 安全保障会議

となっています。たぶん、首相は12:30から12:55までスタッフから情報収集をしていたのでしょう。本来であれば、首相指示はこれらの情報を得た上で、13:01からの安全保障会議で関係者からの情報や意見をふまえ、出されるべきだったのではないか?

12:10段階ということは、事務方が用意した首相指示案そのものではないか?と思われてしまいませんでしょうか。たぶん、新橋から引き返した首相が迅速に対応していることを示すために、首相周辺がこのようなシナリオをくんだのかもしれませんが、むしろ、安全保障会議の最後に首相指示をだすべきだったのではないでしょうか?