ハイパーインフレを恐れる日独旧枢軸国とデフレを恐れる米英旧連合国と? | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

ハイパーインフレを恐れる日独旧枢軸国とデフレを恐れる米英旧連合国と?

秘書です。

戦前・戦中に、インフレを経験した旧敗戦国は、まだそのトラウマから脱出できないようで。

アメリカやイギリスが中央銀行のバランスシートを拡大しても、なんでハイパーインフレになっていないのでしょうか?

問題は、中央銀行がバランスシートを拡大した米・英・スウェーデンではなく、そういう手法はよくないといっている日本に発生し、そしてEUで発生しようとしているのでは?


ドイツ首相・連銀総裁、ECB買い入れ拡大を拒否
2011年 12月 15日 08:07 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE7BD07R20111214
[ベルリン/フランクフルト 14日 ロイター] ドイツのメルケル首相とドイツ連銀のバイトマン総裁は14日、欧州諸国は財政規律の強化を進めるべきだと主張、欧州中央銀行(ECB)の国債買い入れ拡大に反対する姿勢をあらためて示した。
メルケル首相は議会で、債務危機の解決には数年かかると指摘。「必要な忍耐と我慢強さを持てば、逆戻りの動きに抵抗すれば、財政・安定同盟に向けて一貫して進めば」欧州は強くなれると発言。「ドイツ政府は、欧州債務危機を一度に解決することはできないとの立場を常に表明してきた。一度に解決することはできない」と述べた。

ECB理事会メンバーのバイトマン独連銀総裁も14日、記者団に対し、ECBの国債購入拡大にあらためて反対するとともに、国際通貨基金(IMF)への融資枠拡大は、欧州以外の国も資金拠出を行う場合に限り実行可能との考えを示した。

総裁は記者団に対し、ECBの責務により国債の無制限購入はできないとし、実施すればインフレ高進は免れないことを過去の経験が証明していると指摘。「規則を破ることで、信頼を獲得できるというのは、驚くべき考えだ」と述べた

また周辺国への支援を拡大するようECBへの圧力が高まっていることについては、アルコール依存症患者を引き合いに出し「明日から酒を断ち、ルールを守るから今夜は飲ませてくれとせがむアルコール依存症患者に対し、酒を与えることが賢明な判断だと思わない。患者の問題解決への意欲を損ねてしまう」と述べた。

欧州首脳が前週の首脳会議で、財政規律の強化で基本合意したことについては「正しい方向に向かっている」としたが、合意を受けて、ECBが責務の領域を超えた国債購入拡大に乗り出すと期待すべきではないとした。

IMFへの融資枠拡大については「米国などの主要出資国が融資枠を拡大しなければ、国家の財政支援に限りなく近くなる」とし、他の欧州連合(EU)諸国および域外国も協調し同様の措置を取る場合に限り、IMFへの融資枠を拡大するとした独連銀の条件が「非常に重要になってくる」と述べた。 その上で「条件が満たされなければ、融資枠拡大を認めることはできない」と言明した。

この日の外為市場ではユーロが下落、1月以来初めて1ユーロ=1.30ドルを割り込んだ。株式市場も下落。イタリア政府が14日実施した5年債入札は、利回りがユーロ導入以降の最高水準を更新した。

イタリア5年債入札の利回りは6.47%。1カ月前に実施した入札の平均利回り6.29%からさらに上昇した。発行額は30億ユーロで、目標レンジである20億―30億ユーロの上限となった。イタリアは、市場で圧力が高まっていることから入札規模を縮小しているが、来年約4400億ユーロの資金調達を達成するには、今後数カ月間に発行額を増やしていく必要がある。

一方、ドイツ政府は、この日実施した2年債入札で、41億8000万ユーロを発行した。平均利回りは0.29%と、11月11日に実施した前回入札の0.39%から低下した。慎重になっている投資家がリターンよりも安全性を重視し、超低金利を受け入れている様子が浮き彫りになった。 応札倍率も1.4倍に上昇。前回の入札は1.1倍だった。

→昨日も、講演会で話題になっていましたが、追い込まれて中央銀行が国債を引き受けるのか、余力のあるうちに中央銀行が国債を引き受けるのかの差ですね。日独旧枢軸国は前者、米英旧連合国は後者ということなのか?

→欧州危機は、①欧州中央銀行の国債引き受けと構造改革、②ユーロからの一部国の離脱(自国通貨で身の丈にあった為替水準への切り下げと金融政策の主権回復)、③欧州危機の長期化と深刻化のどれかに収れんしていくのではないか。

→日本も似たような状態に追い込まれるのでは?既に上記の③が長年進行中。残る選択肢は①か②。②とは?