増税前になすべきことを解散総選挙の争点にすべき(中川秀直) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

増税前になすべきことを解散総選挙の争点にすべき(中川秀直)

12月10日で野田政権発足100日だったが、日本テレビ調査では、内閣支持率は35・6%、不支持率は41・9%となり、不支持が支持を逆転した。

政権発足時(9月2~4日調査)は、内閣支持率60・0%、不支持率16・4%、分からない23・6%であったから、100日で内閣支持率25・4ポイント減、不支持率25・5ポイント増となった。

理由は、同調査の「3カ月の仕事ぶりを評価しますか、しませんか」の回答にある。前回調査に比べて、評価するが42・5%から34・3%に8・2ポイント急落し、評価しないが、41・5%から10・7ポイント急増し、62・2%になっているからである。

問題は、仕事ぶりを評価しないとは、具体的に何を指しているのか、である。

同調査の「野田内閣は、税と社会保障の一体改革に向けて、消費税率を、2010年半ばまでに、経済状況が良くなることを条件に、段階的に10%に引き上げる方針です。あなたはこの方針を支持しますか、支持しませんか」での回答が、支持しない52・7%、支持する41・0%となっている。

また、同調査で、問責決議が可決された一川防衛相、山岡消費者相は、辞任すべきがそれぞれ、68・7%、70・2%もあるのに、野田首相が更迭しないのも、この2人が消費増税反対の急先鋒である小沢氏に近いから更迭できないのではと、民意は見透かしている。

民主党政権は増税の理解を得るだけの信任を失っている。では自民党はどうか。

民意は、自民党が野田政権と同じ消費増税推進の立場で野田政権を解散・総選挙に追い込むというのは理解できないだろう。自民党が必要最低限の増税に耐えうる日本経済と国民の増税理解のための条件整備の方針をしっかりと打ち出し、これら増税前になすべきことを解散総選挙の争点にすべきである。
(12月12日記)






(参考)日本テレビ(9~11日)と新報道2001(8日)の世論調査の結果



<日本テレビ>(カッコ内は前回11月11~13日調査)



問1、あなたは、野田佳彦連立内閣を支持しますか、支持しませんか。



支持する35・6%(40・0)

支持しない41・9%(34・2)

わからない、答えない22・5%(25・8)



問2、[問1で「(1)支持する」と答えた方へ]野田内閣を支持する理由は何ですか。



野田総理の人柄が信頼できるから26・2%(31・5)

閣僚の顔ぶれに期待がもてるから1・4%(2・7)

支持する政党の内閣だから10・6%(8・4)

政策に期待がもてるから5・3%(5・4)

他に代わる人がいないから40・7%(36・1)

特に理由はない11・1%(12・8)

その他3・9%(2・2)

わからない、答えない0・8%(1・0)



問3、[問1で「(2)支持しない」と答えた方へ]野田内閣を支持しない理由は何ですか。



野田総理の人柄が信頼できないから3・3%(6・0)

閣僚の顔ぶれに期待がもてないから16・8%(8・1)

支持する政党の内閣でないから14・2%(18・4)

政策に期待がもてないから35・6%(36・2)

リーダーシップがないから18・7%(9・3)

特に理由はない5・9%(6・6)

その他3・6%(4・1)

わからない、答えない1・9%(0・9)



問4、あなたの支持している政党を教えて下さい。(支持政党がないとき→強いて挙げればどの政党ですか。



民主党25・0%(29・1)自民党24・5%(27・1)公明党3・0%(3・1)共産党2・8%(1・7)社民党1・6%(0・9)みんなの党4・5%(3・9)国民新党0・1%(0・1)たちあがれ日本0・0%(0・0)新党日本0・0%(0・0)新党改革0・2%(0・1)その他0・3%(0・2)支持政党なし34・9%(29・5)わからない、答えない3・2%(5・3)



問5、野田内閣が発足して3カ月あまりが経ちました。あなたは、この3カ月間の仕事ぶりを評価しますか、評価しませんか。



大いに評価する1・6%(1・9)

ある程度評価する32・7%(41・6)

あまり評価しない47・7%(41・5)

まったく評価しない14・5%(11・4)

わからない、答えない3・5%(3・7)



問6、自民党など野党は、沖縄防衛局長が不適切な発言で辞任したことや、国会での大臣の答弁を問題視して、参議院に一川保夫防衛大臣の責任を問う問責決議案を提出し、可決させました。あなたは、問責決議を受けた一川保夫防衛大臣は、大臣を辞任するべきだと思いますか、思いませんか。



思う68・7%

思わない21・5%

わからない、答えない9・8%



問7、野党は、山岡賢次消費者担当大臣が、大臣就任前にマルチ商法の業者から政治献金を受けていたことなどを理由に、責任を問う問責決議案を提出し、可決させました。あなたは、問責決議を受けた山岡大臣は、大臣を辞任するべきだと思いますか、思いませんか。



思う70・2%

思わない17・1%

わからない、答えない12・1%



問8、野田内閣は、税と社会保障の一体改革に向けて、消費税率を、2010年代半ばまでに、経済状況がよくなることを条件に、段階的に10%に引き上げる方針です。あなたは、この方針を支持しますか、支持しませんか。



支持する41・0%(45・1)

支持しない52・7%(47・5)

わからない、答えない6・4%(7・4)



問9、厚生労働省は、年収が1000万円以上の高齢者の年金について、収めた保険料に見合う額は維持しながらも、税金をもとに支給されている部分については、最高で3万円程度削ることを検討しています。あなたは、この見直しを支持しますか、支持しませんか。



支持する57・5%

支持しない34・6%

わからない、答えない7・8%



問10、年金は、物価の上下に応じて、増えたり減ったりする仕組みなのですが、小泉内閣の2000年からの3年間、物価の値下がりを反映しなかった影響で、2・5%多い年金が支給されています。今後も本来より多い年金の支給になるため、野田内閣は、数年間で2・5%引き下げて、本来あるべき年金額に戻す方針です。あなたは、この方針を支持しますか、支持しませんか。



支持する49・3%

支持しない40・4%

わからない、答えない10・3%



問11、あなたは、福島第一原子力発電所事故をめぐる放射性物質での汚染について、不安を感じることがありますか、ありませんか。



大変不安を感じる42・4%

少し不安を感じる38・1%

あまり不安を感じない15・5%

全く不安を感じない3・1%

わからない、答えない1・0%



問12、皇室についてお伺いします。現在、皇室の女性は、一般の人と結婚した場合、皇室を離れることになっています。これから結婚を向ける皇太子さま、秋篠宮さまの女性のお子さまについては、結婚しても皇室に残るようにすることが取りざたされています。あなたは、女性のお子さまが結婚しても皇室に残るようにするための皇室典範の改正が必要と思いますか、思いませんか。



思う61・3%

思わない24・7%

わからない、答えない14・0%



問13、天皇は、即位してから終生その地位にあるとされ、天皇陛下は、基本的に全ての公務を自ら行っています。しかし、天皇陛下がご高齢であることから、一定の年齢に達した時点で、天皇が行う公務の多くを、皇太子に引き継がせる制度をつくる必要性が指摘されています。あなたは、一定の年齢になられた天皇の職務を、大幅に軽減することを支持しますか、支持しませんか。



支持する86・8%

支持しない6・2%

わからない、答えない7・0%



問14、あなたは、この冬の電力不足に備えて、なにか新たな寒さ対策をとっていますか、とっていませんか。(複数回答)



新たな対策はとっていない42・0%

暖かさをうたう衣類を買った28・9%

こたつを買った4・7%

電気を使わない石油やガスのストーブを買った14・2%

窓に断熱できるカーテン、フィルムを買った12・2%

その他7・4%

わからない、答えない3・4%



問15、あなたは、いつ衆議院選挙を行うべきだと思いますか。



来年の早い時期に行う28・6%

来年後半に行う14・4%

再来年前半に行う2・0%

1年半後の任期満了でよい45・0%

わからない、答えない10・0%



<新報道2001>(カッコ内は前回12月1日調査)



問1、あなたは次の衆院選でどの党の候補に投票したいですか。



民主党18・2%(21・2)、自民党22・8%(20・8)、公明党3・2%(2・6)、共産党3・6%(4・6)、社民党0・4%(0・6)、国民新党0・2%(0・8)、新党日本0・0%(0・2)、みんなの党8・0%(6・0)、たちあがれ日本1・0%(0・6)、新党改革0・2%(0・2)、無所属・その他5・0%(4・2)、棄権する4・2%(2・6)、まだきめていない33・2%(35・8)



問2、あなたは野田内閣を支持しますか。



支持する42・0%(48・8)

支持しない52・4%(45・6)

その他・わからない5・6%(5・6)



問3、政府は、消費税率について、2010年代半ばまでに10%に引き上げる方向で議論を進めています。あなたは消費税率引き上げについて、どう考えていますか。



引き上げるべきではない33・8%(38・6)

10%までならよい54・0%(50・4)

15%までならよい5・4%(4・4)

20%までならよい2・8%(1・6)

20%超まで引き上げるべき1・0%(0・4)

その他・わからない3・0%(4・6)



問4、消費税増税を巡って、野党からは消費税増税法案提出前に衆院解散・総選挙を求める声が上がり、一方野田首相は、消費税増税法案の成立前でなく増税の実施前に解散・総選挙をする方針です。あなたはどう考えますか。



消費税増税法案提出前に、解散・総選挙すべき41・0%

消費税増税実施前に、解散・総選挙すべき25・6%

解散・総選挙をする必要はない28・2%

その他・わからない5・2%

問5、9日に自民党から一川防衛大臣に対する問責決議案が提出され可決する見込みですが、可決したら一川大臣はどうすべきだと思いますか。



辞任すべき72・4%、辞任する必要はない23・8%、その他・わからない3・8%