日本の国債が「信認」されていることについての日銀総裁の「理解」 | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

日本の国債が「信認」されていることについての日銀総裁の「理解」

秘書です。

若者が未来に期待できないほど深刻さを宣伝されている国家財政。
では、なぜ、国債が信認されているのか?


日本国債の信認維持、財政改善への意志と金融政策の姿勢が重要=白川日銀総裁
2011年 11月 29日 15:32 JST
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK067309020111129

 [東京 29日 ロイター] 日銀の白川方明総裁は29日午後の参院財政金融委員会で、日本国債の信認維持には政府の財政バランス改善に向けた意志と、物価安定の下での経済成長をめざした日銀の金融政策運営が重要との認識を示した。川崎稔委員(民主)の質問に答えた。

 白川総裁は、日本の長期金利について「財政バランスの数字が悪いにもかかわらず、低位で安定的に推移している」との認識を示した。理由について、市場参加者が、1)日本は最終的に財政バランス改善にしっかり取り組むと考えている、2)今後も長期金利の低位安定が続くと漠然と予想している──ことを挙げ、「両方の可能性が考えられる」と語った。さらに、ほとんどが国内投資家によって保有されている構造も「当面の安心材料」と指摘した。


 一方で総裁は「日本の財政状況が厳しいことを、世界の投資家はみな知っている」と述べ、最終的には、1)日本が財政バランスの健全化に向けて取り組む意志があるか、2)そうした政府・国会の姿勢を国民がサポートしているか、3)中央銀行が物価安定の下での持続的な経済成長という軸足をぶらさずに政策をやっているか──を市場はみていると思う、と語った。

→意志や姿勢で投資しますか?以下のようなことなんじゃないでしょうか?

「国債金利の上昇=日本国の破綻」 は間違っている
政府債務は長期的視野で考えるべき
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/505?page=2

・・・

ネットで250%に達しても破綻しなかった英国
 私のように、債務をバランスシートで包括的かつネットでみると、ネット債務額はこれまで政府がいってきた数字より小さい。この事実は政府のいうグロスの数字のみを鵜呑みにしてきた人にとって、都合悪いのか、国がもっている資産はすぐ売れないので間違っているなどと、いろいろと批判される。

 しかし、本当に、国が破綻するとなったらどうであろうか。国の資産のうち大半は金融資産であり、しかも役人の天下り先である特殊法人等の国の子会社である。親会社が破綻となったら、子会社は売却するなり処分されるだろう。

 実際に売却できなくても、国の国債とのスワップもあるだろう。と考えれば、ネット債務額であるのが当然だ。日本でグロスの債務残高の数字が大きいのは、グロスの資産が大きいことの裏返しだ。資産の大半は特殊法人等への資金提供である。

 国の破綻という歴史上まれな事件を考える場合には、長期的な視点で債務残高対名目GDPの数字は押さえておきたい。次頁上の図は、黒字はこれまでのようなグロスの債務残高対名目GDP、赤字はネットの債務残高対名目GDPの推移を示す。次頁下の図は、長い歴史のある英国で、ネットの債務残高対名目GDPの推移である。

 これらを見ると、現在の日本の水準は、60%程度である。たしかに褒められるような水準ではなく、近年急上昇しているのは要注意である。しかし、かつての英国は250%と酷いときもあった。日本はそれほどではないので、長期的な視点で上手く経済運営すれば、破綻することはないだろうという程度だ。

財政再建の黄金律

 では、具体的にはどのような経済運営であればいいのか。

 グロスでもネットでも、債務残高対名目GDPが発散しないための条件は、厳密に数学で表現できる。大雑把に言えば、プライマリー収支が改善していくのがわかれば、債務残高対名目GDPは発散しない。

 実は、債務残高対名目GDPの動きを決めるのは、プライマリー収支対名目GDPの動きと、名目GDP成長率と国債金利の大小関係なのだ。後者の名目GDP成長率と国債金利の大小関係は、短期間にはいろいろな条件で変わるが長い目で見ればだいたい同じくらいになる。だから、プライマリー収支対名目GDPが改善していけば、債務残高対名目GDPはあまり大きくならない。

 税金には所得税のような累進構造があるので、名目成長率が高まると税収はそれ以上に増え、プライマリー収支対名目GDPはまちがなく改善する。このコラムで、名目GDP成長率が4%は黄金率であると書いたが、財政再建についてもこの黄金率は成り立つ。国が破綻するかしないかは、名目GDP成長率が4%以上にできるかどうかがポイントだ。


2011-11-18 09:24:00
日本のCDSレートは1・1%とイタリアよりいい(高橋洋一氏)
http://ameblo.jp/nakagawahidenao/entry-11081851303.html

外国格付け会社宛意見書要旨
http://www.mof.go.jp/about_mof/other/other/rating/p140430.htm
[ 英文 ]
http://www.mof.go.jp/about_mof/other/other/rating/p140430e.htm 

1.貴社による日本国債の格付けについては、当方としては日本経済の強固なファンダメンタルズを考えると既に低過ぎ、更なる格下げは根拠を欠くと考えている。貴社の格付け判定は、従来より定性的な説明が大宗である一方、客観的な基準を欠き、これは、格付けの信頼性にも関わる大きな問題と考えている。
 従って、以下の諸点に関し、貴社の考え方を具体的・定量的に明らかにされたい。

(1)日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない。デフォルトとして如何なる事態を想定しているのか。
(※英文) In the case of industrialized countries such as the U.S. and Japan, defaulting on local-currency denominated debt is unimaginable. What kind of risk is exactly contemplated as "default"?