食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く消費者物価の対前年同月比1.0%下落は物価の安定? | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く消費者物価の対前年同月比1.0%下落は物価の安定?

秘書です。
物価で重要なのは、食料とエネルギーを除いた指数です。


平成22年基準 消費者物価指数 全国 平成23年10月分
平成23年11月25日公表


(1) 総合指数は平成22年を100として100.0となり、前月比は0.1%の上昇。前年同月比は0.2%の下落となった。
(2) 生鮮食品を除く総合指数は99.8となり、前月比は0.1%の下落。前年同月比は0.1%の下落となった。
(3) 食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数は99.0となり、前月比は0.1%の下落。前年同月比は1.0%の下落となった。

食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く費者物価指数変化率(前年(同月)比)(単位:%)
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→これは物価安定なんでしょうか?物価上昇率がゼロからマイナスをうろうろしているのは決して物価安定ではないはず。

→ところで、昨日、あるシンポジウム(日銀法改正シンポジウム以外です)である民主党議員が、米国の金融緩和は物価には効いていない、物価は下落しているといっていましたが、事実としては、量的緩和により、デフレを防止したということではないでしょうか。あれだけの量的緩和により、やっと2%を超える物価上昇を維持できる、または、あれだけ量的緩和をやっても、物価上昇はこの程度なのであって、現下のグローバル化した社会においては日銀が警鐘乱打するハイパーインフレは起きにくい、ということなのでは?それよりもデフレを克服するほうが大事だと思うんですが。ハイパーインフレがいやならデフレを甘受しろ、といっているようにみえる中央銀行は日本だけなのでは。もちろん、そんな中央銀行総裁を選んだ2008年の衆参両院国会(とくに当時の参院民主党)の責任なのですが。


日本・米国の消費者物価指数変化率(前年(同月)比)(単位:%)
赤線=米国 青線=日本

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日米両国中央銀行のバランスシート拡大の推移

日銀のバランスシートの拡大
2007年 2月28日 117兆6948億円
2008年 2月29日 114兆2478億円 ( 97.1%)
2009年 2月28日 122兆1730億円 (103.8%)
2010年 2月28日 126兆7675億円 (107.7%)
2011年 2月28日 130兆1182億円 (110.6%)
2011年11月10日 143兆4142億円 (121.9%)
(資料:日本銀行)


FRBのバランスシートの拡大(単位:ドル)
2007年 2月21日 8731億ドル 
2008年 2月27日 8966億ドル (102.7%)
2009年 2月25日 1兆9179億ドル (219.7%)
2010年 2月24日 2兆2895億ドル (262.2%) 
2011年 2月23日 2兆5373億ドル (290.6%)
2011年11月16日 2兆8342億ドル (324.6%)
(資料:FRB)

→これだけやって、物価上昇率が2-4%ということで。

→量的緩和について学習される方はイングランド銀行HPの動画でどうぞ!

http://www.bankofengland.co.uk/education/inflation/qe/video.htm
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→なんでこれが悪魔の手法なんでしょうね?デフレ脱却宣言いまだにできないほう長期デフレこそがよほど悪魔的だと思うのですが。

→イングランド銀行総裁にインフレターゲットは悪魔の手法だと批判した人は日本国内にいますか?