ＴＰＰ参加の前提条件として、円高・デフレ下の増税路線を軌道修正すべきである。（中川秀直）

第３の開国の決断と同義であるＴＰＰ交渉参加を決めるのは、野田首相以外に誰もできない。野田首相の所信表明演説に対する衆参両院の代表質問で、全党からＴＰＰ交渉参加問題で質問を受けたが、野田首相は「国益を最大限追求していくべく、引き続きしっかりと議論をし、できるだけ早期に結論を出す」との同じ表現を繰り返すのみだった。

既に、議論の次元ではなく、野田首相が決断を下す時である。

しかし、野田政権のもとの円高・デフレ下の増税路線は、製造業からも、農家からも、国民一人ひとりからも、ＴＰＰ参加に耐えられる力を奪うことになる。

ＴＰＰ参加の前提条件として、野田首相は円高・デフレ下の増税路線を軌道修正すべきである。
（１１月３日記）中川秀直