「マネタリーベース効果」による円高是正を図るべきである(中川秀直) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

「マネタリーベース効果」による円高是正を図るべきである(中川秀直)

野田政権と日銀の円高対応を見ていると、戦争指導の最大の愚策とされる兵力の逐次投入を思い浮かべる。

今日の日経新聞社説が指摘しているように、政府・日銀に円高是正の強い意志が感じられない。

遅すぎて、小さすぎる追加緩和では効果がないことが事前に分かっているはずなのに、わざと効果のない規模で金融緩和を行なう日銀の意図は何なのだろうか。

世界標準である「マネタリーベース効果」による円高是正を図るべきである。円高の原因は、リーマンショック後、米ドル札は3倍増刷したのに、日本円は、増刷実質ゼロという、マネタリーベースの差にある。日銀が円を増刷することが、抜本的円高是正となる。

具体的には、予算枠の残り18兆円の国債の日銀引き受けを復興財源に充てることである。超円高是正・デフレ脱却・復興財源の一石三鳥の起死回生策は、野田首相の決断一つでできるのであるから、その決断を督促するため、同志とともに、議員立法を上程する覚悟である。
(10月28日記)中川秀直