増税派はネットワーク力と情報発信力により陣地戦と情報戦の戦略的優位を確保 | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

増税派はネットワーク力と情報発信力により陣地戦と情報戦の戦略的優位を確保

秘書です。

増税派は、圧倒的な体制内のネットワーク力と情報発信力で、陣地戦と情報戦で優位に立っています。

国民の多数で体制を包囲することで体制内の陣地戦と情報戦の劣勢をばん回したいところですが、マスメディアと学者が陣地戦と情報戦のターゲットになっているので、なかなか・・・

この戦略的劣勢を打ち破る遊撃戦は・・・!

(グラムシさんが、機動戦ら陣地戦へといい、加藤哲郎さんが陣地戦から情報戦へ、といいました)


野田“ペット内閣”血も涙も少ない悲しい現実
2011.10.06 ZAKZAK 高橋洋一

 「野田内閣は『直勝内閣』だ」。たちあがれ日本の片山虎之助参院幹事長は9月29日の参院予算委員会で、野田佳彦総理が財務省の勝栄二郎事務次官の言いなりになって増税路線を進めているとし、「血も涙も少ない」と批判した。けだし名言だ。

 「直勝内閣」とは、鈴木善幸内閣が田中角栄元首相の影響下にあったとして「直角内閣」に倣った表現だ。また、「直勝」とは、野田総理が勝事務次官に「直轄」されていることも掛け合わせているのだろう。

 勝財務次官は大物次官といわれるだけあって、人事が絶妙だ。財務省の強みは、閣僚にまで秘書官を派遣している人的ネットワークだ

 総理秘書官には太田充氏(1983年入省)を送り込んだ。蓮舫行政刷新担当相のところの秘書官には吉井浩氏(88年)、自見庄三郎金融担当相のところの秘書官には井藤英樹氏(88年)だ。彼らは古川元久国家戦略相の同期であり、意思疎通の連携は強固だ。

 藤村修官房長官秘書官には宇波弘貴氏(89年)をつけた。安住淳財務相の秘書官には小宮義之氏(89年)で同期。ここの連携も完璧。加えて、内閣府政務官に就任した民主党の大串博士代議士も入省同期の財務省OBだ。

 重要閣僚にこれだけの数の秘書官をはり付けておけば、財務省で内閣を切り盛りできる。はっきり言って、大臣は誰でもいい。口の悪い永田町の住人が言っていたが、「野田パペット内閣」ならぬ「パー・ペット内閣」と呼ばれているそうだ。

 財務省内人事も完璧な増税シフトだ。佐藤慎一氏(80年)を官邸の内閣審議官から呼び戻して省内司令塔の総括審議官に据えた。それに、省内トップエリートの登竜門である文書課長だった星野次彦氏を主税局審議官にしたし、主計の花形である公共担当主計官をしていた井上裕之を主税局税制一課長にもってきた。

 勝事務次官は、マスコミ工作も凄い。昔は、資料一式役所が用意した記事は「もらい記事」と呼ばれて恥とされた。しかし、勝体制は、そうした手厚いサービスを仕掛け、政策が嫌いな政治部記者や、不勉強で専門知識がない経済部記者は、このサービスを有り難がって財務省のいいなりになる。こうしたマスコミをサポートする財務省の御用審議会学者も多い。

 こうして重要閣僚の秘書官が典型的であるが、政治家に張り巡らされた財務省の人的ネットワークを用い、その上で、マスコミに対しても広範な財務官僚によるサービス作戦が展開されて、増税一直線になっている。勝財務次官自身は、誰に対しても丁重に接する好人物であるが、そのやっていることは日本経済に危険だ


 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)