9月日銀短観の景況感は震災前に届かず(ロイター電) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

9月日銀短観の景況感は震災前に届かず(ロイター電)

秘書です。

企業マインドは製造・非製造業ともに震災前に届かず

海外需要に異変、為替レートが足元より円安に

設備投資計画は増勢鈍く


現在、1ドル=76円98銭。



9月日銀短観の景況感は震災前に届かず、海外需要に弱さ目立つ
2011年 10月 3日 10:48 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-23447720111003
[東京 3日 ロイター] 日銀が3日発表した9月日銀短観では、大企業製造業の業況判断(DI)が6月から11ポイント上昇と震災による落ち込みからは大幅改善したものの、先行き12月見通しは2ポイントの小幅上昇となった。
 企業マインドは先行きにかけても緩やかに改善していく見通しとなったが、震災前には戻っていない。売上や製品需給に海外需要の弱さを示す数字が目立ち、設備投資計画は上期に大きく下方修正されている。為替レートの前提が足元に比べ相当、円安となっており、下期にかけても経常利益は軒並み下方修正され、先行きの企業動向に不安が漂う結果となった。

  *企業マインドは製造・非製造業ともに震災前に届かず

 大企業の足元のDIは製造業、非製造業ともに震災の影響が色濃く表れた6月から大きく改善した。特に自動車のDIは改善幅

が65ポイントと過去最大。大企業製造業の改善幅はロイターの事前予測通りとなった。先行きは、大企業製造業が小幅改善、同非製造業は横ばいとなり改善は止まった。いずれも3月短観の水準には達しない。震災からの復旧によるV字回復局面が終わり、さらに世界経済の不安定な状況が加わり、業況改善テンポがここへきて急速に落ちてきていることがうかがえる。

  *海外需要に異変、為替レートが足元より円安に

 海外経済の減速は短観にも表れた。製品需給判断では国内が改善しているのに対し、海外の判断が足元、先行きともに悪化方向となった。売上高をみても、大企業製造業の輸出は上期に前年同期比4%の減少に下方修正された。下期に取り戻せず年度全体でも下方修正だ。

 為替レートは下期の前提が1ドル81.06円と足元の為替相場よりかなりの円安水準になっており、輸出企業にとっては利益が一層下振れする可能性がある。

  *設備投資計画は増勢鈍く

 設備投資計画は、製造業では大震災の影響が限定的で、6月短観から多少なりとも上方修正された。設備判断DIも前回調査からやや不足方向に動いている。一方で非製造業の投資はかなり慎重さが目立つ。前回調査から下方修正となり、前年度からも減少計画となっている。製造業、非製造業ともに上期は計画より大きく下ぶれ、下期に後ろ倒ししている点も気になる。経常利益が下ぶれ傾向となっていることから、今後の設備投資計画への影響が注目される。

  (ロイター日本語ニュース 中川泉)