民主党政権下の格差が話題にならないのはなぜでしょうか? | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

民主党政権下の格差が話題にならないのはなぜでしょうか?

秘書です。

2009年の政権交代は、格差是正のための政権交代だったのではなかったのですか?

ところが、菅首相の2010年10月1日の所信表明演説 、2011年1月24日の施政方針演説、野田首相の2011年9月13日の所信表明演説の「格差」という文字が消えています。

では、政権交代によって、格差はなくなったのか?


年収200万円以下が74%
9月24日 11時42分 NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110924/k10015813811000.html
パートや契約社員など非正規労働者の4人に3人が、年収200万円以下という厳しい条件で働いていることが、厚生労働省の調査で分かりました。
この調査は、パートや契約社員など期間を定めて働く非正規労働者の労働条件を調べようと、厚生労働省がことし7月に5400人余りを対象に行ったものです。それによりますと、年収100万円以下の人が41%に上ったほか、100万円から200万円までの人が33%となっており、合わせると非正規労働者の4人に3人に当たる74%の人が年収200万円以下の厳しい条件で働いていることが分かりました。また、仕事に満足しているかどうかを尋ねたところ、半数近い45%が「不満だ」と答えました。その理由は複数回答で、「頑張ってもステップアップが見込めない」が45%と最も多く、次いで「賃金水準が低い」が42%、「いつ解雇されるか分からない」が33%など、不安定な働き方が仕事の満足が得られない大きな要因になっていることが浮き彫りになりました。厚生労働省は「突然の雇い止めを行わないなど、不安定な働き方を改善するためのルールを整備するなど労働条件の改善を進めたい」と話しています。

→政権交代前、あれだけ格差批判をしていたみなさんは、なぜ、民主党政権下の格差について沈黙しているのでしょうか?

→格差批判の理由は、民主党政権をつくりたかっただけで、格差を是正するつもりは最初からなく、民主党政権ができたら格差問題はもう解決済なのでしょうか?

→それとも、本当に格差の原因は小泉竹中新自由主義路線であって、彼らが政権からいなくなれば格差は是正されるとの政治的プロパガンダをいつのまにか自分も信じていたのでしょうか?

→あるいは、問題の解決策がわからないから無視しているのでしょうか?

→非正規雇用拡大の真の原因は、95年阪神淡路大震災以後の行きすぎた円高と97年の9兆円増税でしょう。長期デフレこそが非正規雇用増大、若年層の終身雇用解体の原因でしょう。

→上げ潮派にそんなことをいわれなくないという民主党のみなさん!では、みなさんのお仲間の意見を聞きましょう。2006年2月24日の衆議院予算委員会公聴会で、逢見直人・連合副事務局長は以下のように述べています。

逢見さんは、格差が拡大し二極化が進行したことについて、「直接的には、長期デフレのもとで、労働者にしわ寄せする形でマクロ的な分配が行われてきた結果であると思います」と、長期デフレという経済問題が格差拡大の直接的原因であるとの認識を示しています。

逢見さんは二極化が始まった時期についても、「我が国がデフレ経済下でマイナス成長に陥った1990年代の後半でありまして、この間のマクロ的な分配のゆがみが格差社会につながっているのではないかと思います」と、2001年の小泉政権発足以前に二極化が始まったとの認識を示しています 。

そして、長期デフレが二極化につながったことについては、「長期デフレへの対応策として、・・・多くの企業は、正社員を減らし、パートや派遣、有期契約、請負労働といった非典型雇用労働者をふやすことで総額人件費を削減するという手段をとってきました。人件費コスト調整のしわ寄せがパート、派遣労働者などに集中することによって、全体的な所得格差が拡大したと言えると思います」と、長期デフレに対する企業の対応策が二極化の原因であるとしています。

→だから、長期デフレに歯止めをかけましょう。

→ところが現民主党政権は、95年阪神淡路大震災以後と同じ過ちをおかそうとしている。行きすぎた円高を放置し、増税しようとしている。長期デフレが非正規雇用拡大の原因だとすれば、なぜ、2011年阪神淡路大震災後に全く同じ誤った路線を突き進むのか?