「衆参でねじれているのだから与野党協議が必要となる。そうなると与党の事前審査は・・・」 | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

「衆参でねじれているのだから与野党協議が必要となる。そうなると与党の事前審査は・・・」

秘書です。

「自民党議員は当選回数を重ねながら徐々に枢要なポストに就くうちに、権力をできるだけ謙虚に使うことを学んできました。野党が長かった民主党にはそのノウハウがなかった」

そこですね。問題は。そして、反動として、過剰なまでに「体制」に同化すること。



野田氏に「真打ち」の能力あり 成田憲彦・内閣官房参与
産経新聞 9月20日(火)7時56分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110920-00000084-san-pol

【単刀直言】

 「野田君を手伝ってあげてよ」。8月29日に野田佳彦首相が民主党代表に選ばれた後、細川護煕(もりひろ)元首相からそんな電話がありました。そこで9月1日に野田さんに電話したら「いただいた電話で恐縮ですが、参与への就任をお願いできないかなって思っていたところです」って言葉が返ってきたんです。

 細川さんは、平成5年に野田さんが日本新党から衆院初当選したときから「彼は腹が据わっているし、見どころがある」と買っていた。しかも非常に忠実で自分をたててくれた。かわいい「まな弟子」なのです。

 ◆前座から二つ目に

 民主党代表選で、細川さんに「小沢一郎元代表と鳩山由紀夫元首相のグループを野田さんに乗っけたらいかがですか。小沢さんは候補者を探しているようだから、野田さんとの妥協が成立すれば…」と持ちかけると、細川さんはさっそく野田さんを小沢さんに引き合わせました。乗っけるのは無理でした。小沢さんは増税路線に反対でしたから…。でも党内の対立は乗り越えないといけません。

 これまで民主党は権力の使い方を分からないままやってきた。自民党議員は当選回数を重ねながら徐々に枢要なポストに就くうちに、権力をできるだけ謙虚に使うことを学んできました。野党が長かった民主党にはそのノウハウがなかった。長い間、政権交代がなかったので、長い目で見てあげるしかないでしょう。

 野田内閣は、落語家の格付けでいえば「二つ目」です。民主党はこの2年間でそれなりに議員がいろんなポストを経験しながら「前座」から「二つ目」になりました。でも野田さんには「真打ち」の能力が十分あると思いますよ。

 ◆メディア露出増を

 私は政府の一員として、政策全般だけでなく国会答弁のあり方などにも口出ししていくつもりです。

 まずは官僚機構を遊ばせないこと。野田さんの外国人献金問題についても細川さんが献金問題で退陣した経験があるので「タカをくくらない方がよい」と言いたい。野田さんはぶらさがり取材にあまり応じないようですが、もっとメディアへの露出は増やしてもいいんじゃないでしょうか。

 野田政権は政府・民主三役会議を作ったが、これまで言ってきた「政府と与党の一元化」との整合性はどうなるのか。政府が単独で決めた法案を議会に出した後、与党単独とか与野党共同で修正していくのが世界標準なんですけどね。

 与党が事前審査する仕組みにしても、衆参でねじれているのだから与野党協議が必要となる。そうなると与党の事前審査は意味がない。もう一度整理しなければいけないでしょうね

 私が細川政権で小選挙区比例代表並立制の衆院選挙制度を設計したのは、政権交代が可能な政治制度にするためでした。ただ、衆参がねじれることで国会が滞ることは想定外でした。それを考えると選挙制度の見直しは進めた方がいい。中でも参院は、自民党と民主党の二大政党よりも、多党化した方が政策面で合意形成を図りやすいと思います。(村上智博)

【プロフィル】成田憲彦

 なりた・のりひこ 昭和21年、札幌市生まれ。東大法卒。国立国会図書館政治議会課長を経て、平成5年8月に細川護煕首相秘書官となり小選挙区比例代表並立制導入を軸とした政治改革に深く関わった。6年11月から駿河台大教授。19年4月から今年3月まで学長を務めた。主な著書に「官邸」(講談社)。65歳。

→むかしむかし、成田さんがまだ国立国会図書館政治議会課長だったころ、西ドイツでは、与党事前審査はなく、国会での委員会審査と与党審査が同時並行で、法案は与野党で修正されるのが当たり前、というような話を教わった記憶があります。(資料請求に対する回答の一環として)

→委員会段階の党議拘束の撤廃を野田首相に進言してはいかがでしょうか?

→そもそも、民主党は党議決定しないで党議拘束をかけるというおかしなことをしていました。党議決定なくして党議拘束なし。党議拘束は本会議段階にして、委員会審査は与党審査と並行する。これこそが与野党合意を形成する政治のはず。

→密室の与野党実務者協議ではなく、公開的な小委員会を与野党修正の場にすべきでは?成田さんの御活躍に期待しております。